患者と歯科医院二人三脚で取り組む
将来を見据えた予防歯科
奥村歯科医院
(名古屋市中村区/本陣駅)
最終更新日:2022/07/11
- 保険診療
「歯は毎日自分で磨いているから、歯医者に行かなくても大丈夫」と思う人は多いのではないだろうか。仕事や子育てなどで忙しいと、歯が痛い、色が変といった実感できるトラブルがないと足が遠のいてしまいがちだ。しかし実際は磨けていると思い込んでいるだけで、その人の持つ歯の形状や磨き方の癖で磨ききれていない可能性がある。そこに汚れが蓄積し、知らない間に虫歯や歯周病が進行していることもあるのだ。「予防ではご自宅でのブラッシングが欠かせません。同時に磨き癖は誰しも必ずあるため、歯科医院に定期的に通いプロによる清掃とブラッシング指導を受けることも大切です」と「奥村歯科医院」の奥村剛史院長は呼びかける。一人ひとりに合ったケアの重要性や同院での予防歯科の取り組みについて、詳しく聞いた。
(取材日2020年9月10日)
目次
将来を見据え、患者一人ひとりに合った予防歯科を一緒に取り組むことが重要
- Q歯科医院で行う予防歯科の重要性やメリットを教えてください。
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A
健康的な口内環境を保つためには清掃がとても大切なケアとなります。歯科医院では専門の道具を使って普段の歯磨きでは磨ききれないところをケアします。同時に、ご自宅でのブラッシング指導も行います。患者さんはなかなか自分に合った正しい歯磨きの仕方を知る機会がないのではないでしょうか? 例えば一番奥の歯が歯の列よりも外に向いている方だと、頬が近いことでその歯だけ磨けてないということがあります。歯が外を向いていることや磨けておらず色が違っていることなどを伝え、鏡を見てもらいながら、実際に正しく歯ブラシが歯に当たることを実感してもらいます。そういった感覚を清掃指導で身につけてもらえるとうれしいですね。
- Q予防歯科では食生活も関わってくるのですか?
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A
そうですね、食生活は顎の成長にも関係していて、歯並びや噛み合わせに影響します。例えばスパゲッティーやハンバーグなどはお子さんが好きな料理ですしお母さんもよく作られると思いますが、やわらかいために噛む回数がどうしても少なくなってしまいます。そうすると、顎が小さくなり歯並びが崩れる原因になるおそれもあります。患者さんとコミュニケーションを取りながら、食生活に対してのアドバイスも行っています。
- Q貴院では、具体的にどのように予防歯科を行っているのでしょう?
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A
当院では、歯科衛生士が患者さんに合わせた指導を日々行っています。患者さんの口腔内環境によって、私から気をつけるべきところを歯科衛生士に伝え、衛生士から患者さんへかみ砕いて説明してもらいます。ご自身の歯が悪くない状態であるときは、どうしても予防に気持ちが向きづらいですよね。当院の衛生士は、女性ならではの気遣いや心配りであったり、患者さんの状況に寄り添いどのように説明したらわかりやすいのかなどを考え実践してくれています。ケアをしていこうと思う気持ちやモチベーションは何より大切です。良い状態である方であっても、予防への意識を常に持ち続けていただきたいですね。
- Q先生が予防歯科を行う上で大切にされていることは何ですか?
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A
目先の話ではなく、患者さんの5年後や10年後の未来を見据えて、お一人お一人に寄り添った予防歯科を行うことです。例えば、年齢や性格によっても、患者さん自身がモチベーションを持って取り組める日頃のケアに違いが生まれてくると考えています。ほかにも、手にケガをしている、病気がある場合などは、できる範囲の中でどのように取り組むかを患者さんと一緒に考えていく必要があります。そのためにも、患者さんとコミュニケーションを積極的に図り、なるべく元の歯質を残せるよう、健康な歯と口内環境を保つお手伝いを今後も続けていきたいと思っています。