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岡田 修 院長の独自取材記事

岡田歯科医院

(松山市/伊予和気駅)

最終更新日:2021/10/12

岡田修院長 岡田歯科医院 main

JR予讃線伊予和気駅から徒歩で約14分。のどかな田園地帯を東西に走る県道沿いに「岡田歯科医院」がある。開院以来30年以上にわたり近隣住民の健康をサポートし続けている岡田修院長は、松山市内での勤務医経験を経て同院を開業。虫歯・歯周病の治療と予防を中心に、義歯の作成やホワイトニングにも力を入れて診療にあたる。院内感染を防ぐための衛生管理にも早くから着目し、新しい滅菌消毒機器を積極的に導入。ゴム手袋やスリッパなどに至るまで、徹底した殺菌処理を実施している。その一方でドライブを趣味とし、週末には夫婦で近県まで泊まりがけで出かけることも多いというアクティブな一面も持ち合わせている。そんな院長に、開業までの経緯から診療の特徴、今後の展望など、いろいろと話を聞いてみた。

(取材日2019年8月6日)

いろいろなツールを活用してデンタルIQを高めたい

まず歯科医師をめざしたきっかけからお聞かせください。

岡田修院長 岡田歯科医院1

親と高校の先生に勧められたことと、医師と歯科医師両方の資格を持っていた叔父の助言があったことがきっかけですね。大学を卒業した後、4年間勤務医を務めてから開業しました。開業する場所は、3ヵ所ぐらい検討して、結果的にここを選びました。診療の内容は勤務医時代と大きな違いはありませんが、開業医のほうが自分で考えて、取り組んでいけるので得るものが大きいですね。経営に関しての基本的なことは勤務していた歯科医院の先生に教わりましたが、あとは自分でやっていくうちに身につけたという感じです。

どのような患者さんが多いですか?

ほとんどは近くの方です。症状はお子さんの虫歯からお年寄りの義歯までと幅広く、一般的な治療が中心です。予防歯科に力を入れているので、定期的なメンテナンスで来られる方も増えました。僕自身も含め、昔の歯医者さんは虫歯などの治療が終われば「また痛くなったら来てください」という感じでしたが、その後予防歯科の重要性が認知され、診療方針も大きく変わりました。でも当初は約500人に案内のハガキを出しても、それを見て来たという患者さんは3人ぐらいだったりしましたね。最初から予防を目的で来られるというより、虫歯などの治療で来られた患者さんに予防の必要性を説明して、それから来ていただくようになるケースが多いです。それも何年もかけて徐々に定着してきました。今後もいろいろなツールを活用して、患者さんのデンタルIQを高めていきたいですね。

具体的にはどのようなツールを活用されていますか?

岡田修院長 岡田歯科医院2

初診のときに口腔内の検査をしてレントゲンや写真を撮り、診断書のようなものを作成して、現在どんな状態なのかを説明します。そのときに口内の菌の状態を実感してもらうため、歯垢を取り、顕微鏡で菌を見てもらうんですよ。歯垢は食べ物のカスだと思っている人もいらっしゃいますが、ばい菌の塊なんです。現状ではそこまでしていませんが、治療後の比較写真なども撮影して、どれだけ変わったかがわかるようなシステムもあるといいですね。治療の技術だけでなく、スタッフも含めて患者さんへの説明の仕方なども重要だと思っています。

若いときから予防を心がけ、歯を失わないようにする

予防歯科は定期的なメンテナンスが主体ですか?

岡田修院長 岡田歯科医院3

毎日のブラッシングと定期的なクリーニングで、虫歯菌と歯周病菌の増殖を抑えます。メンテナンスの期間は患者さんによって違いますが、3〜4ヵ月に1度が基本です。高齢の方や歯周病が進んでいる方などは1〜2ヵ月おきに来ていただくこともあります。長くても半年に1回は来てほしいですね。歯周病がひどいときは、抗菌療法を行うこともあります。菌の種類を調べて、その菌に合わせた除去薬剤を投与した上で歯石を除去したりブラッシングしたりする場合もあります。また、口内にカンジダ菌が多い場合は、抗真菌剤を含むうがい薬や歯磨きを使用することもあります。

歯周病は全身の健康とも密接な関係があると言われていますね。

歯周病は、脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病などと関連しています。菌が歯茎などの傷から血管内に入ることを歯原性菌血症と言って、動脈硬化を引き起こす血管の炎症などの原因になります。歯周病の治療によって菌血症が抑えられると、全身のいろいろな症状の改善につながることが多いんです。リウマチのような慢性疾患の症状が軽快に向かった例もあります。また、血中に菌が少ないほど手術後の良い経過が望めるということで、がんなどの手術を予定している患者さんの歯石除去を依頼されることもあります。

義歯に関して何かこだわりなどはありますか?

岡田修院長 岡田歯科医院4

義歯の修理や調整は、極力その日のうちに終わらせるようにしています。簡単な調整ならその場で、少し時間がかかるときは、朝お預かりして夕方にはお渡しできるようにしています。外部のラボに出すと1日以上はかかってしまいますが、当院には歯科技工士がいるので、それだけ早い対応が可能になるんです。新たに作製する場合は、とにかく丁寧に作るように心がけています。義歯に関して現在気になっているのは、認知症の患者さんの場合です。噛む力がなくなると認知症が進むともいわれているため、義歯を作ることが勧められていますが、認知症になってから義歯を作っても、ちゃんと使えていないことが多いようです。そうなってから義歯を作るよりも、高齢になっても自分の歯で噛めるように、若いときから予防を心がけ、歯を失わないようにすることが重要だと思います。

子どもを虫歯にさせないような治療をめざす

治療全般について心がけていることなどはありますか?

岡田修院長 岡田歯科医院5

基本的には、できるだけ歯を抜かないようにしています。抜歯したほうが良いと思われるケースでも、患者さんが抜きたくないと言う場合は、いったんその方向で様子を見ます。最終的には抜歯が必要になることも多いですが、一方的には決めずに、できるだけ患者さんの希望に沿えるような形で治療を進めます。あとはなるべく痛くない治療を心がけ、麻酔の仕方にも注意しています。矯正に関しては、本格的なワイヤー矯正は専門の先生にお願いし、私は床矯正を行っています。床矯正とは、将来抜歯をせずに済むように顎を広げていく治療で、取り外しできる装置を使う矯正です。あとは院内感染などを防ぐため、滅菌消毒はきちんとやっておかないといけないと思い、15年以上前から徹底した衛生管理を心がけています。

今後の展望を教えてください。

今後も力を入れていきたいのは予防歯科と義歯です。特に子どもさんを虫歯にさせないような治療をめざしたいですね。小学校に上がるまで虫歯がないと、中学生くらいまでは虫歯にならないことが多いんです。2〜3歳頃から2年間、3ヵ月に1回ずつフッ素を塗布すると、虫歯になる確率は格段に減少するといわれています。当院でも1年間ぐらいは頑張って通う方も多いんですが、2年目に入った頃から来なくなって、次に来たときは虫歯の治療のためだったということも多いです。お母さんのほうが続かないんですね(笑)。子どもの虫歯予防は、できるだけ早く歯磨きを習慣づけることが大事です。そういったことはマタニティー検診でもお話ししています。義歯に関しては、使いやすい義歯をいかにうまく作るかということが重要になっていくと思います。最近はホワイトニングへの意識も高まってきているので、そちらにも力を入れていきたいですね。

最後に、読者へ向けたメッセージをお願いします。

岡田修院長 岡田歯科医院6

口内の菌の増殖を抑え、歯周病の症状をよくしてから長期的なメンテナンスを続けることが理想ですが、状態が良くなると来られなくなる方も多いですね。以前セミナーで聞いたことなんですが、女性が美容院に定期的に通うことに例えて「髪と歯とどちらが大事だと思いますか?」と聞くと、ほとんどの人が「歯」と答えたそうです。同じ3ヵ月に1回であっても、パーマ代と歯のメンテナンス代であれば後者の方が安いですし、大切なものですからぜひ定期的にいらっしゃっていただきたいですね。症状が進んでから受診すると、通院数も治療費も増えてしまいます。症状がないときにメンテナンスをしておいたほうが結果的には患者さんの負担が少なくて済むんです。そういったことがなかなか伝わりづらいんですね。家庭環境や経済的な理由もあるとは思いますが、お子さんの場合は保険診療の医療費助成制度なども利用できるので、将来の健康のためにもぜひご利用ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ホワイトニング/7500円~2万円
歯列矯正/ワイヤー矯正:両顎40万円~、床矯正:4万円~10万円、マウスピース型装置を用いた矯正:3万円~30万円
かぶせ物/メタルボンド:4万7000円~7万円
詰め物/オールセラミック:6万4000円~9万円、ゴールド:4万5000円~5万5000円
自費での入れ歯/総義歯:20万円~25万円、部分:8万円~15万円

※詳細はお問い合わせください。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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