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加藤 弘正 院長の独自取材記事

かとう歯科

(松山市/JR松山駅前駅)

最終更新日:2021/10/12

加藤弘正院長 かとう歯科 main

松山市高岡町で1990年に開業し、来年で30年となる「かとう歯科」。院内は清潔感があり、院内もスタッフも明るい雰囲気のクリニックだ。同院では予防歯科を重視し、「歯周病や虫歯予防の基本はとにかくホームケアをしっかりして、定期的にプロのメンテナンスを受けること」と、歯科医院に行きたくてもなかなか行けない人に向けて診療中の無料託児サービスや、訪問歯科診療にも対応している。今回、院長の加藤弘正先生に診療にかける思いなどをじっくりと聞いた。

(取材日2019年4月11日)

プロの目と手で「大切な歯」を守る

どのようなことをポイントに診療を行っているのですか?

加藤弘正院長 かとう歯科1

虫歯や歯周病の治療を終えたら、正しいセルフケアをお伝えしていくことと、定期的にメンテナンスを行うことの2つをお勧めしています。痛みなどの症状がない時でも、歯周病のようにひそかに進行している病気もありますので、痛くないから大丈夫、というのは大きな間違いなんです。いざ歯が痛くなった時には大切な歯を削ったり、抜いたりしないといけないかもしれません。特に働き盛りの人などは忙しくて時間が取れないと放置すればするほどひどくなってしまい、痛みに我慢できなくなってから治療となると時間がかかってしまいます。早期発見、早期治療が重要だと思います。悪いところは治療して、その後は悪くならないように予防するという考え方がとても大切で、再発や発症を未然に防いでいくことが大切なんです。治療できちんと治せば、その後は3ヵ月から半年に1回のメンテナンスで済む場合が多いですね。

体の健康と口腔環境の関連を重要視されていらっしゃいますね。

虫歯や歯周病があると、口臭や摂食・嚥下障害だけでなく、心疾患や糖尿病などになりやすいとも言われています。また歯周病のある妊婦さんの場合、低体重児出産や早産のリスクが高くなるという指摘もされるようになってきています。自分の歯で食べ物を噛める高齢者は寝たきりになりにくいともいわれますね。話が飛ぶかもしれませんが、野生動物が歯を失うということは、食べ物を食べることができなくなるため、命を失うことにつながってしまいます。それぐらい歯は身体の健康を維持するために必要不可欠なものなんです。さらに虫歯や歯周病の予防だけでなく、噛み合わせってとても大切なんです。トップアスリートなどは噛み合わせが記録に影響することもあるので、歯列矯正をしている人が多いんです。子どもの時から定期的にきちんと検診を受けて、歯並びが悪ければ10代後半ぐらいまでに歯列矯正をすることもお勧めしています。

こちらには技工室があるそうですね。歯科技工士がいらっしゃることの強みは?

加藤弘正院長 かとう歯科2

歯科技工士が患者さんの希望を直接聞くことができますし、歯の色を合わせやすいというメリットもあります。また、割れたりヒビが入ってしまった義歯の修理もその日に対応していくことができるのも、歯科技工士がいるメリットですね。だいたい1時間ぐらいで直せることが多いかと思います。何日も入れ歯を預かると食事ができませんからね。院外の技工所に依頼するわけではないため、何度も通っていただく必要もなく、お年寄りには特に喜ばれています。訪問診療の約3分の1は義歯の修理というぐらい需要も多いんですよ。

患者第一に考え、訪問歯科診療や託児サービスを行う

訪問歯科診療に力を入れていらっしゃるそうですね。

加藤弘正院長 かとう歯科3

高齢者や体の不自由な方のために、訪問歯科診療は20年ほど前から始めました。その当時、すでに福岡や熊本では訪問診療車がたくさん走っている状態でしたよ。まだ松山ではそういうことをしている歯科医院が少なかったので、実際に始めてみたものの、最初は認知度もなかったし、訪問診療の要請もあまりありませんでした。そのうちクチコミなどもあって少しずつ要請も増えてきたので、より介護面の知識を深めようと自らケアマネジャーの資格も取得することにしました。やるからには、とことんこだわりたいと思ったんです。実習の時にヘルパーや理学療法士など福祉関係の専門職種の人たちと一緒にグループディスカッションをしたんです。そこで聞いたお話はその後の訪問診療にもとても役立ちましたよ。

ほかにも、口腔ケアの重要性を発信する活動をされているとか。

誤嚥性肺炎を予防するための口腔ケアを取り入れて、高齢の方のサポートがしたいと思い、デイサービスを立ち上げたりもしましたね。その流れで介護施設や企業などで講演会もしていました。また、歯の健康、口腔ケアをの意識を広めていくことで、地域の皆さんの健康の維持に少しでも役立てば、と思い、月1回は勉強会をやっていましたね。今も要請があれば講演会を行っています。

歯科診療中にお子さんを無料で預かっていらっしゃるとも聞きました。

加藤弘正院長 かとう歯科4

一時的な託児所を利用する一番の理由は冠婚葬祭で、2番目の理由が歯科に行くから、と聞いたことがあります。私は九州大学の歯学部出身で研修生を受け入れている関係から、福岡には定期的に通っているのですが、15年前に福岡のクリニックが託児無料のサービスをしているポスターを見て、その当時は愛媛でされている歯科医院がなかったので取り入れようと思ったんです。日時も決まっている予約制ですが「出張保育」ということで、トレーニングを受けたベビーシッターに来てもらっています。また、提携先の託児施設でお預かりすることもしています。

ずっと自分の歯で食べられるようにフォローしたい

こちらにお伺いしてみて、スタッフの皆さんとの信頼関係がしっかりとれていると感じました。

加藤弘正院長 かとう歯科5

歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、それぞれがそれぞれの役割を担い、共有しながら「喜んで働く」ということを心がけています。介護施設を運営していた関係でいつでも対応していた時期もありましたが、現在はスタッフのことも考えて、受付は17時半までにし、定休日も設けるなどの働き方改革を行いました。良い歯科医療を提供するためには、スタッフのことをまずは大切にしないといけない、そう思っています。

歯科医師になってから今までの間で特に印象に残っていらっしゃることは?

大学を卒業してすぐに勤務したクリニックでは、厳しくトレーニングをしていただきました。その時に身につけた技術は私の礎にもなっています。そこは地方公共団体が診療所を提供・運営して、われわれが歯科医療を提供するというスタイルだったのですが、始めて1年目に経営難に陥り、数年後その施設が潰れてしまったと聞きました。ショックでしたよ。でもその時のトラウマが、開業し事業展開する上での原動力にもなりましたし、現状維持ではだめだという意識を常に持たせてくれています。常にアンテナを張って勉強したり、新しい情報を取り入れています。6年前に愛媛大学医学部の社会人大学院に入って、半年前に医学博士の学位も取得しました。今後は、歯周疾患などで噛み合わせが崩れてしまった口腔内を総合的に診査診断して、噛み合わせを再構成させていくための考え方について、学びを深めていく予定です。

もうすぐ開業30周年を迎えられますが、今後の展望は?

加藤弘正院長 かとう歯科6

歯ぎしりが原因で歯が破壊されていくということがまだ知られていないので、これからの5年間は歯ぎしりと噛み合わせの改善に極めたいと思っています。歯列矯正により歯並びを改善したり、噛み合わせを改善することで障害を取り除いていき、咀嚼がしっかりできるようになることで、顎の正常な発育にもつながる可能性もあります。「お口は健康のバロメーター」「身体の健康はまずお口から」ということをこれからも地域の方々、来院される患者さんに発信していきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

小児の乳歯歯列矯正/11万円~
1期治療(小児の成長期の治療)/33万円~
2期治療(永久歯の治療)/66万円~
マウスピース型装置を用いた矯正/77万円
マウスピース型装置を用いた部分矯正/41万8000円
インプラント治療/31万円~
※すべて税込

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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