梅本 康人 院長の独自取材記事
うらす梅本歯科
(松山市/鎌田駅)
最終更新日:2021/10/12
開業20年を超えているとは思えないほど、モダンな外観が目を引く「うらす梅本歯科」。県道沿いで車でのアクセスが便利な場所にあるため、松山市内はもちろん伊予市や松前町など近隣の市町からの患者も多い。生粋の松山人である梅本康人院長は、地域に密着したホームドクターをめざし、1998年に開業。自分の歯で「噛む」ことの大切さ、喜びを伝えるため、虫歯などの治療はもちろん、予防、メンテナンス、ホームケアのアドバイスなど、患者一人ひとりの口腔内の状況や生活習慣に応じた適切なアプローチを試みている。海をイメージしたという開放感あふれるすてきな院内で、クリニックの特徴や患者への想いについて聞いた。
(取材日2019年6月13日)
開放感あふれる空間で、地域密着のデンタルケア
とても開放的でおしゃれな院内ですね。
当院は県道沿いにあるので、開業にあたり、建物は宣伝効果を生むようなインパクトのあるものにしようと考えていました。いい意味で病院らしくない、モダンな外観になったかなと思います。院内は、できるかぎり明るく開放的に。高い位置に窓を設け、そこから太陽の光を取り込みました。待合室の壁もクリアなブロックガラスなので、晴れた日なんかはとても明るく気持ちいいですよ。実は、待合室の椅子も結構良いものを選んでいるんです。全体的なテーマとしては「海」をイメージし、床はブルーに。ロゴもクリオネをモチーフにしました。院名の「うらす」の意味をよく聞かれるのですが、これは祖父が商売をしていた時の屋号を頂戴したものです。
クリニックの特徴を教えてください。
地域の方々に気軽に来ていただき、虫歯や歯周病の治療、予防、定期的なメンテナンスができればと考えています。初めての方には、まずはどのようなことでお悩みかカウンセリングをした上で、お口の中全体を見せていただき、総合的な診査・診断のもと、治療計画を立てて、患者さんにご説明します。そしてしっかりと納得していただいた後に、治療を開始します。そして、治療は終わってからが肝心。ですからお口の中を健康に保つための定期的な検診やメンテナンス、クリーニングをお勧めしています。いくら虫歯を治しても、しっかりケアができていなければ再発のリスクは高まります。大切な歯を守るためにも、しっかり継続的な歯の健康管理を行っていきたいですね。
来院される患者さんは、どのような症状の方が多いですか?
2歳頃から90歳まで、幅広い方にお越しいただいていますので、症状も年齢によってさまざまです。近年は少子化により子ども一人ひとりを丁寧に見る傾向が強まったからか、定期的に検診を受けたり、お母さんがお子さんの口腔ケアをしっかりされたりしているので、幼年期に虫歯のあるお子さんはずいぶん減りましたが、それでも要注意なのは母乳。母乳には糖分があるので、歯が生え始めた1歳から2歳頃でも虫歯になる可能性があります。その予防としてはやはりブラッシング。そしてフッ素洗口もお勧めです。また、成人の患者さんに関しては、虫歯と歯周病が多いです。歳をとると唾液の量が減ったり、歯茎が痩せたり、口臭を感じたりとトラブルが出てきます。松山市では40歳以上に対して無料検診を実施しているので、それをきっかけに受診される方も増えました。
技術力とマンパワーで、患者の悩みにアプローチ
先生が力を入れている治療を教えてください。
患者さんに安全かつ快適に治療を受けていただくため、新しい技術を取り入れることも大切にしています。その一つが、マイクロスコープ、つまり歯科用顕微鏡を利用した緻密な治療。これまで肉眼でしか確認できなかった歯の状態をマイクロスコープで拡大することで、より適切な診断と治療が可能になりました。特に、歯の根管治療において、マイクロスコープを使えば深部の割れや亀裂まで目で見ることができるので、患者さんにも実際に見ていただき、状況を把握した上で、納得して治療に臨んでいただくようにしています。また、当院では矯正歯科を専門としている先生が幅広い年齢層の歯列矯正を行っています。美しい歯並びと正しい噛み合わせで、生き生きとした表情と健康な暮らしを取り戻すために、従来の矯正法だけでなく、新しい歯列矯正技術なども参考に、一人ひとりの患者さんの口腔内の環境に合わせた方法をご提案しています。
歯科医師として、診療時に心がけていることはどんなことでしょうか?
一番は痛みを早く取り除くことですね。治療期間はできるだけ短く、患者さん目線で、どんな治療を求めているのかをしっかりヒアリングし、要望にお応えできるよう努めています。開業当時、患者さんを少しお待たせしてしまったためにお叱りを受けたことがありました。そのとき、私たちは患者さんの大切な時間を頂戴しているのだと痛感。以来、予約制を徹底し、できるだけスムーズに、お待たせすることのないようなスケジュール管理を心がけています。「お待たせしない」ための取り組みの一つとして、当院では6人の歯科衛生士がそれぞれメンテナンスを担当。スタッフを全員歯科衛生士とすることで、メンテナンスの対応力を向上させています。
歯科衛生士さんも和気あいあいと仲の良い様子が垣間見えますね。
いや、先輩の歯科衛生士は結構厳しいですよ(笑)。それでも定着率が良いのは、やはり仲の良さもあるのかもしれませんね。結婚・出産を経て復職するスタッフもいますし。開業当初から支えてくれているベテランから新人まで、バラエティに富んだ歯科衛生士がいますが、若手を育成する土壌があり、スタッフの中でしっかりメンテナンスを回してくれているので助かっています。歯科医院って、治療後のメンテナンスのほうが長いですから、歯科医師よりも歯科衛生士のほうが患者さんと触れ合う機会が多いんですよね。ですから、私が新人の歯科衛生士にいつも伝えているのは、「お客さまを自分のファンに」ということ。病院ではなく、その人に会いに行くという目的にしてもらえるような歯科衛生士になってほしいなと思います。
人と人とのつながりを大切に、継続的なケアを
医師としてやりがいを感じる瞬間はどんなときですか?
自分が患者さんを想って取り組んだ治療によって、お口の中が健康になり、「ありがとう」と、感謝の気持ちをいただけたときですね。それから、定期検診やメンテナンスなどで久しぶりに顔を出していただけたときもうれしいですね。やはり、お変わりなく、元気な姿を見せてくれるのが何より。親子3世代で来てくださる方や、当時子どもだった患者さんがお母さんになって、自分の子どもを連れてきてくれたときは何とも感慨深いですね。私も開院から20年が過ぎ、もう還暦ですが、患者さんも同じように歳を重ねています。一緒に歳をとりながら、たまに当院で会って、おしゃべりをするなんていうのは楽しいもの。体の続く限りは歯科医師として地域に貢献できるよう、家族かかりつけ歯科医院としてやっていきたいと思える原動力ですね。
お忙しい日々だと思いますが、お休みの日はどのように過ごされていますか?
学生時代からバスケットボールをしているのですが、今もシニアチームでプレーしています。この間は台湾で開催された大会に招待されまして、向こうのチームと対戦してきました。やはり定期的に体を動かすのが健康の秘訣ですね。また、海外のロックを聴くのが好きだったことから発展して、イベントのプロモーターとして好きなバンドを呼んで、全国ライブツアーを主催したこともありました。院内にはチベットの曼荼羅や日本の古い絵画も飾っているのですが、これも完全なる私の趣味です(笑)。当院の外構や入り口には患者さんから頂いたシーサーも飾っているので、院内をいろいろ見て楽しんでいただけたらいいですね。
最後に、読者の方へメッセージをお願いします。
以前、勤めていた歯科医院の院長がよく言われていた言葉「クオリティ・オブ・ライフ」。患者の生活の質を上げるために、歯科医師として何ができるか。それをいつも考えています。やはり、人間を形成するのは食べること。自分の歯で噛むことの幸せは、お金には代えがたいものです。だからこそ、日々のホームケアが何より大切。当院では、歯磨きの仕方や歯ブラシの選び方などを歯科衛生士が丁寧にお伝えしています。お口の中について気になること、不安なことがあったら、ぜひ気楽にお越しください。毎日の食事を楽しみ、人生をより豊かなものにするために、継続的な口腔内の健康づくりのお手伝いができたらうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正治療/(小児)30万円、(大人)60万円