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三反田 孝 院長の独自取材記事

さんたんだ歯科医院

(安芸郡府中町/矢賀駅)

最終更新日:2022/12/19

三反田孝院長 さんたんだ歯科医院 main

天神川駅、矢賀駅のいずれからも徒歩15分ほどの「さんたんだ歯科医院」。三反田孝院長が「生まれ育った府中町の役に立ちたい」との思いで開業したのは1994年にさかのぼる。歴史は古いが、令和元年、内装をリニューアルしたばかりなので院内は隅々まで清潔感にあふれている。待合室には、木の温もりが感じられる椅子が並ぶなど、院長のこだわりが反映されている。診察台も新調、歯科用CTをはじめとした先進機器も複数導入した。受付・歯科助手の妻、歯科医師の息子、歯科衛生士の娘と家族が力を合わせているのも特徴的だが、他のスタッフもファミリーの一員といった温かな雰囲気が漂う。幼児から高齢者まで近隣住民のさまざまなライフステージに寄り添ってきた三反田院長に、診療にあたって大切にしてきたことなどを教えてもらった。

(取材日2022年10月31日)

生まれ育った府中町で開業して約30年の信頼と実績

まず、歯科医師になられたきっかけをお聞かせください。

三反田孝院長 さんたんだ歯科医院1

ここ府中町は車を製造する会社の本社があり、その企業の城下町として発展してきました。私の家も父は車の製造会社の社員、母はその企業病院の看護師でした。新型コロナウイルス感染症流行のはるか昔、1960年代は、まだ牧歌的な時代で何度か母の職場に遊びに行かせてもらうことがあったんですよ。そこで、医療関係の仕事に興味を持つようになりました。一方で、父が語るサラリーマンの苦労話を聞くにつけ「独立してできる仕事をしたい」という思いは、子どもの頃から強かったです。小さい時にはタクシーの運転手さん、大学受験の頃には歯科医師かパイロット。現役の時には航空大学校も受験しましたが残念ながら不合格。一浪して、第一希望の広島大学歯学部に合格しました。

なぜ、この場所で開業したのでしょうか。

生まれ育った場所で開業するのが夢でした。大学卒業後に海田町の平田歯科医院に勤務、その後東区光町の鯉城歯科医院の院長を務めたりもしましたが、やはり、地元の役に立ちたいという思いが強かったんです。開業を具体的に考え始めたのはちょうど30歳になったばかりの頃、今からおよそ30年前ですね。当時から通い続けてくださっている方もいますが、新築マンションに引っ越してきた家族連れなども少なくありません。ショッピングモールもできて、ますますファミリーにとって暮らしやすい町になっていますしね。小児歯科のニーズも高まっていますが、2021年に副院長に就任した息子がメインで取り組んでくれています。ゆくゆくは2代目を継いでもらうこととなります。家内工業的に経営していますが、その他のスタッフも家族同様、アットホームな雰囲気なのが当院の特徴です。

改装に伴って設備も新しくなさったと伺いました。

三反田孝院長 さんたんだ歯科医院2

新たに導入したのは先進の歯科用CTとデジタルエックス線です。歯科用CTは従来の2次元画像と異なり3次元画像によって、1本1本の歯をより鮮明に映し出しますが、これにより歯の根、神経・血管の位置、顎の骨の厚みなど精密な診断の向上につながっています。主に矯正治療や親知らずの抜歯などに活用しています。一方、デジタルエックス線は従来のエックス線と比較して被ばく量を約10分の1に抑えられ、身体への負担が少ない検査が期待できます。また、口腔内カメラも取り入れ、治療開始前、治療中、治療終了後のお口のカラー写真を撮影することにしています。患者さんがご自身で確認するのは難しい部位でも、モニターに映しながら、わかりやすく説明できるのがメリットです。

カウンセリングを重視した診療で近隣の老若男女に対応

診療で大事にしている点を教えてください。

三反田孝院長 さんたんだ歯科医院3

患者さんの話をよく聴くことです。当院ではお口の中を診させていただく前にカウンセリングの時間を設け、患者さんにどんな症状があるのか、何が心配なのか、どうしたいのかなど、ざっくばらんにお話ししていただくようにしています。例えば、見える場所の修復処置は「銀歯でもいいので保険治療の範囲内で」「保険適用外でも白いセラミックで目立たなくしてほしい」など、人によって希望はさまざまです。患者さんのご希望にできるだけ寄り添いたいですし、納得していただくまで、きちんと説明してから診療を始めるようにしています。もちろん、治療がスタートしてから不明点が発生した場合でも、いつでも気軽に相談してほしいです。

患者さんはどのような方が多いのでしょうか。

老若男女、幅広くいらっしゃいます。ただ、新型コロナウイルス感染症が流行し始めてからは、高齢の方が減ったように感じます。外出控えということなのでしょう。最近、ようやく戻ってこられてはいますが、以前に比べたらやはり少ない。月に1〜2回はご自宅への訪問歯科診療を行うようにしていますが、施設で暮らし始める方も増え、なかなか難しいところではあります。一方で、若いファミリーも多いエリアなので、ご両親とお子さんも多いです。もちろん、働き盛りの方も来られますし、どのような患者さんにもきめ細やかに対応していきたいと思っています。

予防歯科にも力を入れていると伺いました。

三反田孝院長 さんたんだ歯科医院4

はい。むし歯で来院された患者さんの治療が終わった後も、3~4ヵ月に1度のメンテナンスをお勧めしています。保険でできるメンテナンスもいくつかありますしね。むし歯、歯周病の予防と治療はもちろん、もし、何らかの大きな問題を発見したときには、マツダ病院の歯科や広島大学の口腔外科に紹介することも可能です。本当は「むし歯になってから」ではなく「むし歯になる前」に来ていただくことができたらと思っています。初めての歯が生えたら定期検診に来てほしいですね。もちろん、大人になっても定期検診は必要ですが、まずは子どもの頃からの習慣付けが大事です。

ライフサイクルの中で長く関わり歯科から未病の改善を

これからは小児矯正にも注力したいと伺いました。

三反田孝院長 さんたんだ歯科医院5

小児矯正は息子が中心になって取り組んでいきたいと考えています。小さなお子さんも多いエリアなので需要もありますしね。ただ、やはり一度も歯科医院に通ったことのない子の治療は難しく、時間がかかりがちです。一方、乳幼児歯科健診の頃からずっとメンテナンスさせていただいているようなお子さんは歯科治療を含め矯正治療も比較的スムーズに進みます。特に小児矯正は8歳から10歳という比較的限られた期間に骨の成長にアプローチして行う治療なので、歯科医院に慣れてもらうところからのスタートでは時間がもったいない。子どもの歯並びに不安を持っている親御さんは、できるだけ早く来院していただければと思います。

今後、どのような歯科医師でありたいですか。

患者さんの全てのライフサイクルの中で、できるだけ長く関われる歯科医師でありたいと思っています。妊婦歯科健診で来た方のお子さんが大きくなって、幼児期、学童期、青年期……と、末永く診させていただきながら「健康」と「健口」を守る町のかかりつけ医でありたいです。近隣住民の皆さまが、一生にわたって健やかできれいな歯を保ち、食事がおいしく食べられる楽しい人生を過ごすお手伝いをさせてください。特に女性は出産など、ライフサイクルの中でさまざまなイベントに直面する機会が多い。イベントの度に体調不安などのリスクもあります。まずは、カウンセリングで何でもお話いただけるように、コミュニケーションを大切にしながら精進していきたいです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

三反田孝院長 さんたんだ歯科医院6

ご自身では気づいていない不調も見逃さずにいようと日々努力しています。実は、歯科医院でメンテナンスを行っていると、病院以上に未病の方が来るといっても過言ではありません。未病とは、病気には至ってはいないものの健康から離れつつある状態のことです。例えば、歯周病は糖尿病リスクを高めるといわれています。もし、当院の定期検診で歯周病が見つかったら、糖尿病予備群として病院を紹介する、といったことも、将来的には実現させたいです。歯科で撮影するエックス線の状態から骨粗しょう症の危険度がわかることもあります。口の中の健康は全身の健康のバロメーターともなり得るからこそ、定期的に見守っていく必要があるともいえるでしょう。「病気を治す」のではなく「病気を防ぐ」ために、気軽に足を運んでいただければと思います。

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