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佐久間 惇 院長の独自取材記事

佐久間耳鼻咽喉科クリニック

(川崎市宮前区/宮前平駅)

最終更新日:2026/09/08

佐久間惇院長 佐久間耳鼻咽喉科クリニック main

川崎市宮前区の住宅街に開業してから現在に至るまで、子どもから高齢者まで幅広い地域住民に寄り添ってきた「佐久間耳鼻咽喉科クリニック」。院長を務める佐久間惇先生は、大学病院をはじめさまざまな医療機関に勤務。同院では一般的な感染症や花粉症、めまい、聞こえ方の問題などに、専門的な知見に基づき対応。めまいを訴える患者の年齢層は幅広く、同院では適切な検査・診断をもとに治療を実施。放っておくと治りにくくなる症状でもあるため、早めの受診を呼びかけている。「聞こえ方は、脳の情報処理や周囲の環境なども関連しているので、難聴、年のせいと諦めずにご相談ください」。患者の不安を少しでも軽減するために奔走する佐久間院長に、同院の診療などについて話を聞いた。

(取材日2026年4月15日)

地域密着のクリニックとして薬の飲み合わせも管理

こちらで開業された経緯などをお聞かせください。

佐久間惇院長 佐久間耳鼻咽喉科クリニック1

大学を卒業して、大学病院や国立病院、地域の中規模病院などで診療する中で、より地域に密着した診療をめざしてクリニックの開業場所を探していました。ここは周囲にマンションなどの住宅が多いのに、駅からは少し離れているので、ご自宅の近くに耳鼻咽喉科があると便利だろうと考えて選んだのです。2001年に開業してから多くの患者さんが来られていますが、だいたい半径2kmくらい、徒歩や自転車でも通院できる距離の方が多いように感じます。加えて18台分の駐車場もあり、車での来院でも大丈夫です。最初はお子さんだった患者さんが成人後にまた当院にいらっしゃると、私の中では子どもの頃の印象が強くて「あの子がこんな大きくなって」と驚くことがよくありますね。一人の患者さんを長く診ていけるのも地域密着のクリニックの良さだと感じています。

診療の際はどんなことを心がけていらっしゃいますか?

患者さんの話をよく聞くことと、ご不安をなるべく早く軽減できるようにすることです。例えば耳の中にファイバースコープを入れて病気の部分をモニターに表示していますが、患者さんがご自分で見ることで、どんな治療が必要かなどの説明を理解しやすくなればと思います。また、受診されるお子さんの気持ちを少しでも和らげようと、待合室と診療室には鉄道模型と組み合わせたジオラマも置きました。大きなジオラマは珍しいのか、中にはずっと見入っているお子さんもいますね。親御さんからは、このジオラマを見たくてお子さんがちゃんと通っているという話も聞きますし、なかなかの効果だと思っています(笑)。

薬の飲み合わせ確認も重視されているそうですね。

佐久間惇院長 佐久間耳鼻咽喉科クリニック2

耳鼻咽喉科では薬物治療が中心ですから、他の診療科で処方された薬との飲み合わせ確認はしっかりと行い、患者さんにも「この薬を飲むと、別の薬の作用が弱まる・利かなくなる・作用が強くなる・副作用が出る可能性がある」といった、併用できない理由についてもお伝えします。患者さんが今飲んでいる薬の確認に役立つのがお薬手帳で、診療時は必ず持参していただくようお願いしています。デジタルのお薬手帳もありますが、履歴の確認に日づけ指定が必要など使い勝手が悪く、紙のお薬手帳のほうがパラパラとめくるだけで薬の履歴をすぐ確認できるので便利です。また、緊急時にはご本人がいなくても服薬履歴が確認できるので、当院では紙の手帳をお勧めしています。

めまいや聞こえ方の問題も専門的に診断・治療

どんな症状で受診される方が多いですか?

佐久間惇院長 佐久間耳鼻咽喉科クリニック3

風邪などの感染症による喉の痛み、鼻水が止まらないといった症状を中心に、特定の時期に集中しますが花粉症も多く診ています。めまいの患者さんの年齢層は幅広く、朝から目が回って動けなかった、1週間前からめまいが続くなど、症状もさまざま。特に春は天候不順で気圧の変動が大きい影響もあり、受診される方が多くなります。診断には聴力の低下も重要な情報となるため、めまいの患者さんにもまず聴力検査を行っています。聴力が落ちている場合はメニエール病も疑われ、確定すれば内耳のリンパ水腫の改善をめざして利尿剤を処方することが多いですね。一方、聴力の低下が認められない場合は耳の中にある耳石の位置がずれて起こる良性発作性頭位めまい症(BPPV)が考えられます。この場合、めまいを鎮めるための薬を処方するほか、体操の指導もします。処置を急ぐケースなど、必要な場合はすぐに適した医療機関への紹介を心がけています。

聞こえ方の問題にも注力されていると伺いました。

聞こえ方というのは主観的なもので、感じ方も曖昧なので、こまかな変化には気づきにくいのです。例えば低音域の聴力が低下するタイプの難聴の場合、主に中音域で話される会話が聞こえるため、難聴より耳のつまりや違和感と感じられ、しばらく放置されるケースも多いのです。一般的に難聴の治療は発症から2週間以内が目安といわれますから、こうした違和感があれば早めに受診してください。治療としては補聴器が一般的ですが、大切なのは装着後も医師や補聴器技能者による調整を何度も行い、患者さん一人ひとりの聞こえ方に合わせていくことです。集音器は全音域の音の大小しか調節できませんが、音域ごとに細かく調整ができるのが補聴器のメリット。補聴器に詳しく、購入後のメンテナンスもしっかりしている耳鼻咽喉科に相談されることをお勧めします。当院では完全予約制で補聴器の必要性に関する診療時間を設けています。

音は聞こえても話が理解しにくいケースもあるそうですね。

佐久間惇院長 佐久間耳鼻咽喉科クリニック4

そうしたケースは多いと思います。加齢などによる聴力低下では高音域から聞こえづらくなりますが、日本語は子音が高音域にあることが多く、例えば「さ」と「は」が聞き分けづらいなど言葉の取り違えが起きやすくなります。また複数の情報を同時に処理する能力が衰え、多人数での会話にうまく対応できないことも。テレビを見ながらや、雑踏のようなざわざわした環境でも聞こえづらくなります。耳からの情報入力が減り、本人も会話に消極的になると、認知機能低下のリスクも高まるといわれます。そのため、ご家族は静かな場所で、口の動きが見えるよう顔を見合わせて、ゆっくりはっきり話すなど、聞き取りやすい条件を整えて話してください。音源からの距離が2倍になると音量は1/4になるので、なるべく近くで話すことも大切です。当院ではそうしたご家族へのアドバイスも行いますので、高齢の患者さんの聞こえ方で気になることは気軽にご相談ください。

耳・鼻・喉で困ったことがあればすぐに受診を

医師をめざしたきっかけやご経歴をお聞かせください。

佐久間惇院長 佐久間耳鼻咽喉科クリニック5

父が耳鼻咽喉科の開業医で日頃から診療の様子を見ていたので、あまり迷うことなく医療の道を選びました。大学卒業後は「聖マリアンナ医科大学病院」および「国立横浜病院(現・国立病院機構横浜医療センター)」で研修医としての勤務を経て、大学院に進学。並行して地域の中規模病院に移り、自分だけで耳鼻咽喉科を診ることになったのは大変でしたが、そこで得た幅広い診療経験は現在の診療の基盤にもなっています。その後に再び母校の大学病院で診療し、退職前の2年は医局長も務めました。現在も大学病院との関係は良好で、耳鼻咽喉科なら患者さんの病状に応じて、医師とダイレクトに連絡して紹介可能です。

お休みの日はどう過ごされていますか?

少し前には、妻と一緒に日本橋から小田原宿まで旧東海道を歩きました。以前には妻が四国は八十八ヵ所の霊場を巡るお遍路をしたので、それにつられて妻とともに坂東三十三ヵ所の観音像を巡る旅をしようとしています。これは関東全域にひろがっていて、年齢を考え無理せず気候のいい時期を選んで札所を回っています。

今後の展望や地域の方へのメッセージをお願いします。

佐久間惇院長 佐久間耳鼻咽喉科クリニック6

この地で長く診療してきましたから、自分の健康にもある程度は配慮しながら、無理のないペースで患者さんを丁寧に診ていきたいです。SNSなどでご自身の症状や病名、治療法などを調べて来院される患者さんも増えています。ご自身の体や健康状態に関心を持たれるのは大事ですが、それが必ずしも正しい情報とは限らないので、当院で正しく情報をお伝えしたいですね。聞こえ方の悪さなど時間がたつほど治りにくくなる病気もありますから「何かおかしいな」と感じたり困り事があったりしたら、すぐに受診してください。