江頭 洋史 院長、江頭 俊輔 先生の独自取材記事
江頭歯科医院
(枚方市/枚方公園駅)
最終更新日:2026/07/13
京阪本線の香里園駅、枚方市駅、枚方公園駅の各駅から京阪バスで10~15分、香里ケ丘停留所で下車し徒歩2分の場所にある「江頭歯科医院」は、1984年に院長の江頭洋史先生が開業した地域密着型のクリニックだ。じっくり時間をかけてヒアリングを行い、一人ひとりに合った方法で診療を進めるスタイルが特徴だ。大阪医療センターなどで歯科口腔外科の研鑽を積んだ息子の江頭俊輔先生が数年前から診療に加わり、対応できる幅がさらに広がった。「私たちは2人ともこだわりが強くて、いい加減な治療はしたくないのです」という洋史院長の言葉からは、親子そろって誠実で気取りのない人柄が垣間見える。歯科医療にとことん真面目に向き合う洋史院長と俊輔先生に、クリニックの歩みや患者との接し方など、じっくり話を聞いた。
(取材日2026年6月9日)
開業から42年。親子2代で実直に歯科医療を提供
まずは、クリニックのこれまでの歩みと院長のご経歴を教えてください。

【洋史院長】1984年の開業から約42年になります。実は歯科医師を志す前に、関西学院大学の法学部を卒業して、一度企業に入社した経験があるのです。企業人として働いてみて、すぐ私には会社勤めは合わないと感じました。そこで手に職をつけたいと思い、大阪歯科大学に進学。卒業後は大阪北区にあるクリニックで1年10ヵ月ほど、別のクリニックでも少し経験を積んで開業しました。患者さんの思いをくみ取る一般的な感覚は、一度企業で働いた経験あってのことだと思います。最初に開業したのは香里園の駅前で、11年ほどいました。友人からの紹介をきっかけに、この香里ケ丘でクリニックをスタートさせたのが1995年。以来、地域の皆さんと一緒に年を重ねてきました。
三角屋根のかわいらしい外観が印象的です。
【洋史院長】昔から設計に興味があったので、外観も内装も私が設計しました。誰しも「歯医者さんに行くのは憂うつ」という気持ちがあると思いますが、気負わず、少しでも気持ちが軽くなるよう、あえてクリニックらしくないメルヘンな外観にこだわりました。内装は、診療しやすい導線になるよう、いろいろと工夫しています。診療前に緊張している患者さんに少しでもリラックスしていただけるよう、院内には絵画やお花も飾るようにしているのですよ。
数年前から、俊輔先生が診療に加わったそうですね。

【俊輔先生】新型コロナウイルス感染症の流行前から診療に加わり、現在は羽曳野市にある天仁病院に勤務しながら、毎週火曜日と土曜日の週2回、当院で診療にあたっています。歯科医師をめざしたのは、父に憧れたから。もともと医療には興味があり、口の中だけでなく人の体のことを理解したいという思いから歯科口腔外科を専門に選びました。大阪歯科大学を卒業後は大阪医療センターの歯科口腔外科などで研鑽を積み、がんの摘出なども行ってきました。病院では歯科口腔外科に関する大きな病気を診ることが多かったのですが、地域医療は虫歯や抜歯、歯周病など、どのような患者さんが来られても対処できるよう、オールマイティーな診療が求められます。歯科口腔外科の専門性を生かしながら、一般治療も幅広く診る面白さを感じます。
丁寧なヒアリングで一人ひとりに合った治療を
どのような年齢層や症状の患者さんが多いですか?

【洋史院長】クリニックの周囲は、戸建てやマンションが並ぶ住宅地が広がっており、幅広い年齢層の方がお住まいです。来院される患者さんの年齢層は若い方からお年寄りまでさまざまですが、比率的には高齢の患者さんが多いですね。長く通ってくれている患者さんと一緒に、私も年を取っています(笑)。だんだん少なくなってきてはいますが、香里園にクリニックがあった頃から通院してくださっている患者さんもいらっしゃるのですよ。症状としては、虫歯や歯槽膿漏、歯周病、入れ歯が合わないなど、幅広いです。俊輔先生が診療に加わったことで、歯科口腔外科の患者さんも増えてきていますね。必要とされれば何でもやるスタンスですが、特徴的なのは、今では珍しくなくなった歯周病のメンテナンスを重点的にしていること。最近はインプラントや再生治療の相談を受けることもあるので、常に学び続けています。
患者さんと接する際に心がけていることはありますか?
【洋史院長】私たち2人に共通しているのは「いい加減な治療はしたくない」ということです。完璧な治療をめざし、できる限り患者さんの思いをくみ取って柔軟に対応するよう心がけています。患者さんが希望していることを把握するために、初診の際には30分から60分くらい時間を取って徹底的にヒアリングします。時間はかかってしまうかもしれませんが、一人ひとりに適した方法で治療を進めるためには、患者さんの生活面までしっかりヒアリングすることが重要なのです。また、どのような患者さんに対しても平等に接することが開業当初からのモットーです。よく生活保護を受けている方は冷遇されていて、気持ち良く診療を受けられないと聞くことがありますが、社会的立場や年齢に関わらず、誰に対しても分け隔てなく丁寧に接したいと思っています。
俊輔先生はいかがですか?

【俊輔先生】僕はメリットとデメリットをお話しして治療を進めるようにしています。患者さんには「こうなるはずじゃなかった」と思ってほしくないのです。これは、がん治療をしていたときの感覚が強いのかもしれません。がんの治療を続けるかやめるかを自分で選択する患者さんの姿を見て、やはり自分で納得して決めた治療が一番いいのだなと感じたのです。いろいろな選択肢のメリットとデメリットを知った上で、治療を選択してほしいので、できないことは「できません」とはっきり伝えますし、デメリットやリスクがある治療は「それを覚悟の上でやってみますか?」と問いかけるようにしています。また、良くなったらお褒めすることも大切にしています。褒められたら「次また頑張ろう」と思えるでしょうから。
これからも地域住民の気持ちに寄り添った診療を
歯科医師として、お互いに尊敬しているところはありますか?

【洋史院長】俊輔先生は医療に関して非常に真面目で、苦労をあまり厭わないんですよ。私も真面目にやっているつもりですが、俊輔先生の医療に関して苦労することが全然苦にならないところは素晴らしいなと感じます。
【俊輔先生】院長の尊敬しているところは、患者さんに対する適応力ですね。治療に関してもそうですし、患者さんへの対応もそうなのですが、僕が「どうしよう」と悩んでいたら、横から現れて難なく解決していくのです。きっとそれは、これまで幅広く診療してきたからこそ培われた、院長の一番の強みなんだろうなと思います。そして、僕がこれから学ぶべきことでもありますね。
スタッフの皆さんの笑顔がすてきです。
【洋史院長】長く勤めてくれているスタッフが多く、中には40年ほどの付き合いになる人もいますね。その分、平均年齢は非常に高いです。皆気心が知れているので、コミュニケーションは良好で信頼関係はしっかりできていると思います。私が必要とすることを前もってやってくれるなど、非常に助かっているのですよ。僕がスタッフに指導しているのは、どのような患者さんに対しても敬語を使って、決して上から目線ではなく同じ目線で接するようにということだけです。患者さんに笑顔と優しさを持ちながら接することで、患者さんには和やかな気持ちで診療を受けてもらいたいですね。
最後に、クリニックの今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【俊輔先生】僕は最近、噛み合わせの勉強をしているのです。噛み合わせは健康の土台で、歯を残すための一番の近道だと考えているため、入れ歯やかぶせ物を作る時も意識しています。下の弟が歯科医師になり、矯正を専門的に学ぶと言ってくれているので、いずれは2人で協力して、できることを増やしていきたいですね。僕たちがやるべきことは、ただ実直に歯科医療を提供していくこと。ここで治療した患者さんが、「この先生に診てもらって良かった」と思ってくれたらいいなと思っています。そう言っていただける時はきっと、どういう選択であれ納得できている状態のはずですから。父の思いを継いで、この地域の皆さんと長く歩んでいけたらと思っています。

