全身の健康は歯と口から始まる
大切な人を守る歯科の使命とは
しのはら歯科医院
(枚方市/枚方市駅)
最終更新日:2025/10/23


- 保険診療
健康への関心が高まりを見せる今、歯科の存在はますます大きくなってきているようだ。歯と口の健康を維持、あるいは取り戻すことは全身の健康や老化防止にもつながり、健康的に生きるための大きな要因になることは、すでにさまざまなデータが物語っている。そうした観点で歯と口をトータルサポートする歯科医院をかかりつけ医にできれば、これほど心強いものはないだろう。枚方市で30年近く診療を続けている「しのはら歯科医院」も口腔全体、体全体をトータルで支えたいと考えるクリニックの一つ。歯科への探究心と患者への思いやりにあふれる同院の院長、篠原茉莉先生に、現代の歯科クリニックの役割とは何か、どのようなやりがいを胸に日々の診療にあたっているのかを語ってもらった。
(取材日2025年4月23日)
目次
口から全身の健康を見守り、患者に安心感と笑顔を提供。家族全員がまた行きたくなる場所であり続ける
- Qメンテナンスや予防に対する考えをお聞かせください。
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A
▲「治療後はケア・予防を続けることが大切」と話す院長
歯科治療を何度も繰り返すのではなく、健康な状態を維持し、気楽にメンテナンスに通うだけという状態にすることが私たちの目標です。普段ご自身でしていただくケアのみだと磨きにくい箇所がありますよね。磨きにくい箇所を放置したままだと、歯周病やむし歯が再発する可能性がありますから、そうならないためにもメンテナンスは絶対に欠かせません。メンテナンスにはご自宅でできるホームケアと歯科で行うプロケアがありますが、両方があってこその予防です。まずは治療をして、その後は予防をしっかり継続していくことが大切ですね。
- Q地域の方にどのような医療を提供していますか?
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A
▲チーム一丸となって地域医療を支える
地域医療とは、まずご家族の健康を支えることだと考えています。赤ちゃんからおじいちゃん、おばあちゃんまで、ご家族皆さんのお口の中をきれいにしましょうと伝えています。一人だけが来院して歯をきれいにしても、ほかのご家族の口腔衛生に問題があると、菌がうつってしまう可能性があります。むし歯菌は家族内で簡単に感染するため、せっかくの治療の結果が長持ちしないこともあるのです。だからこそ、ご家族全員でお口の健康を守ることが大切なのです。ほかにも親類縁者、お知り合いなど、患者さん同士がつながっていることも当院の特徴だと思います。「この町にはあの歯科医院があるから」と、皆さんから頼りにしていただければ幸いです。
- Q診療時に心がけていることを教えてください。
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A
▲患者が安心して治療を受けられる雰囲気づくりを心がけている
まずは、その患者さんが何に困って何を望まれているのか、その真意をじっくり聞くことですね。また、ご年配の方は動作がゆっくりですから、そのペースに合わせることが大切です。歩いてチェアに座るまで急かさずに寄り添い、座ってからも気持ちが落ち着くまで待ったり、いったんトイレに行っていただいたり、その方なりのペースに合わせることを心がけています。治療中もこまめにチェアを起こしてあげるなど、やはり相応の時間をかけますね。これは歯科医師だけではなく、歯科衛生士も同様です。そこは院内でしっかりコンセンサスを取って、患者さんが安心して快適に診療を受けられる雰囲気づくりには常に注意を払うようにしています。
- Q歯科の仕事のやりがいについて教えてください。
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A
▲治療後は歯科衛生士が継続的なメンテナンスを行う
勤務医時代に、患者さんから「もっと早く会いたかった」と言っていただけたことがあります。ボロボロになってからではなく、もっと早いうちに治療をしてもらえれば良かったという意味ですが、患者さんに口腔内への意識に目覚めていただいたことが何よりうれしかったですね。治療後は歯科衛生士がメンテナンスを続けていくわけですが、理想は10年たってもずっとメンテナンスだけで、治療に戻ってこないこと。それが実現できたら私たちにとってもとてもうれしいことです。いかにその方に合ったメンテナンスをしているか、いかに患者さんに気に入っていただいているかという証ですからね。二度と治療の出番がこないこと。それが理想です。
- Q今後、どのような存在の歯科医院をめざしていきたいですか?
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A
▲スタッフ同士で連携を取り、患者の健康を支える
顔周り、口周りさらに全身の筋機能低下を予防する指導に加えて、良い呼吸、質の高い睡眠にも関わっていきたいですね。今、子どもたちはお年寄り化しています。何かにつかまらないと長時間立っていられない、では困ります。賢い良い子を育てるためにはちゃんと食べて、寝て、運動することが必要で、これは高齢者も同じです。そこに口は密接な関わりを持っていますから、歯科医師としてできることは、まだまだたくさんあると思っています。よく、ご年配の患者さんに「いつまで通ったらいいの?」と聞かれますが、答えは「一生」です。オーラルフレイルを予防し、全世代の方が元気で健康に暮らしていただけるように、今後も全力を尽くしていきます。