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山賀 保 院長、山賀 俊介 副院長の独自取材記事

山賀歯科クリニック

(高槻市/摂津富田駅)

最終更新日:2022/08/03

山賀保院長、山賀俊介副院長 山賀歯科クリニック main

高槻市赤大路町にある「山賀歯科クリニック」は、20年以上にわたって地域に根差してきたクリニック。入り口にはスロープがあるなどバリアフリー仕様で、駐車場も設けるなど誰でも通いやすいクリニックだ。入れ歯・義歯を専門とする山賀保院長と、予防歯科を中心に取り組む山賀俊介副院長のニ診体制がスタートしたのが2022年4月。以降、「治療」と「予防」の両輪を大切にした診療を行っている。経験と実績を兼ね備えた保院長、予防歯科に精通する俊介副院長に、それぞれの得意分野やニ診体制のメリット、感染症対策、地域への思いなど幅広く聞いた。

(取材日2022年7月14日)

予防歯科専門の副院長と二診体制に。小児歯科にも注力

クリニックの歴史と特色を教えてください。

山賀保院長、山賀俊介副院長 山賀歯科クリニック1

【保院長】子どもの頃から住む地元・高槻の健康を支えていきたいと考え、1997年に開業しました。もともと年齢層が高いエリアであること、私の専門が入れ歯や義歯であることなどから、開業当初より高齢患者さんが多いのが特徴です。診療に際しては、歯のことだけでなく持病の把握や服薬状況など体の健康も併せて考える必要がありますから、急な抜歯などにもすぐに対応できるよう、許可をもらってお薬手帳をコピーさせてもらうなど安全面に配慮しています。2022年4月からは予防歯科を専門とする山賀俊介副院長との二診体制となりましたので、今後は小さなお子さんから若い世代の方の歯科診療にもより力を入れていきたいと考えています。

2022年4月より副院長に就任されました。

【俊介副院長】大学院博士課程を修了し、現在も大学に籍を置きながら、当院で週4日診療を行っています。私が予防歯科を専門的に学んだのは、お口の健康を保つには「治療」と「予防」の両輪が重要だと考えたからです。当院は父である院長が補綴を専門としており、技工物の仕上がりも含めた「良い治療」の部分は十分に提供できていると思います。しかし、それを維持していくのにはまた別の力、予防的なアプローチが必要です。そこを私が担うことで、より良い歯科医療の提供につながると考えました。これまでは高齢患者さんが大半でしたが、当院のそばには新設保育園や小学校もあるなどお子さんも多いエリア。小さな頃から一生にわたって、お口の健康に向き合うことができるクリニックにしていきたいですね。

専門の違うお2人での診療は、心強い部分もあるのではないでしょうか。

山賀保院長、山賀俊介副院長 山賀歯科クリニック2

【保院長】診断をする際に疑問などが生じた場合も、エックス線写真などを一緒に見たり、実際に2人で診療したりと、互いに助け合って診療しています。私の知らない新しい歯科診療について教えてもらうこともありますね。副院長の長所は、時間をとって患者さんにしっかりとご説明し、妥協なく診療を進めるところだと思います。
【俊介副院長】今もかぶせ物の治療を終えた後は、必ず院長に最終チェックをお願いしています。また院長は大阪大学歯学部出身者の同窓会副会長を務めている関係もあって、たいへん多くの情報と人脈を持っています。院長自身もたくさんの勉強会などに参加していますが、私にも「この先生の勉強会に出席したら」「このセミナーは聞いたほうがいい」などアドバイスをくれるんですよ。そこで得た知識を院長にも伝えています。

口腔内細菌の「見える化」でケアへの目的意識向上も

診療にあたり、心がけていることを教えてください。

山賀保院長、山賀俊介副院長 山賀歯科クリニック3

【保院長】患者さんが来院した時よりも良い状態にして、幸せになって帰ってもらいたいと考えています。患部の痛みをとるのはもちろん、治療中の痛みも軽減できるようレーザー機器も導入。侵襲を最小限に抑えた、患者さんにとって負担の少ない治療を提供しています。診療のモットーは、健全な歯質・神経をなるべく残すこと。虫歯のみを削り、健康な歯質を残し樹脂を詰める治療を主としています。
【俊介副院長】特に大切にしているのが患者さんへの説明です。私は患者さんのお口の中を隅々まで見ることができますが、患者さんが見られるのは鏡で見える範囲のみ。たとえ奥歯に虫歯があっても、実際に見たことのある人は少ないはずです。お互いに持つ情報を等しくし「何をされているかわからない」という不安感をなくすためにも、エックス線・CTの画像や口腔内写真を用いて、歯科医師が見ている景色を伝え、ご納得いただいた上で治療するよう心がけています。

ご専門の入れ歯について教えてください。

【保院長】患者さんの意見を聞いて改善策を研究しながら型採りや調整を行い、実際に入れ歯を作製する歯科技工士に正確に伝えています。年齢を重ねると口腔内の粘膜が薄くなり、入れ歯が当たると痛みを感じやすくなりますが、それを軽減するため粘膜に接する場所にシリコンなどクッション材をつけて作る入れ歯に対応しています。また開いて取り外し可能なため、他の歯にほとんど負担をかけないノンクラスプの部分入れ歯にも力を入れて取り組んできました。入れ歯には、取り外せるため常に清潔に保つことができ、年齢を重ねて自身でケアできなくなっても介護者がケアしやすいというメリットがあります。

口腔内の細菌を確認できる機器を導入されたそうですね。

山賀保院長、山賀俊介副院長 山賀歯科クリニック4

【俊介副院長】赤く歯を染めてプラーク(歯垢)を肉眼で確認する検査では「食べかすが残っている」と思っている人も多いのですが、実際は歯周病の原因となる細菌が繁殖して付着しているんです。しかし検査の数値や言葉だけでは臨場感がなく、自分事としては捉えにくいですよね。そこで視覚を通じて一瞬で理解できるよう、お口にある菌を採取してチェアサイドで見られる顕微鏡を導入しました。菌がウヨウヨと動いているところがその場で見られるため、歯磨きなどへのモチベーションも高まるのではないかと考えています。最終的には患者さんごとにリスクを突き止め、未病の段階でアプローチできるようになるのが、私のめざす予防歯科の最終目標。菌が少しでも動き出した段階で介入し、削るなどの行為なくケアを完了することが理想です。

地域に支えられたクリニック。どんなことでも相談を

予防のために必要なことはなんですか。

山賀保院長、山賀俊介副院長 山賀歯科クリニック5

【俊介副院長】病気の早期発見のためには定期検診がとても重要で、当院でも3ヵ月に1回、年4回の定期通院を推奨しています。しかしそのメンテナンスより圧倒的に長いのが、ご自身での歯磨き時間です。その質を上げるためには、例えば「磨き残しは少ないけれど虫歯になりやすいからフッ素うがい液をプラスしましょう」「歯周病になりやすいから、フッ素を使うよりも別のケアをしましょう」など、定期的に通院することで得られる「指標」も大切だと思います。予防歯科は患者さんと歯科医師の両方で取り組む共同作業と言えますね。

予防歯科では、歯科衛生士さんの活躍も欠かせません。

【俊介副院長】当院の歯科衛生士は、患者さんのことを一番理解し、患者さんの健康を考えて動いてくれています。またクリニック全体のことも考えて業務にあたってくれていて、本当に頼りになる存在です。今後はスタッフの増員と、衛生士が活躍する時間をもっと確保したいと思っていますし、それが患者さんの歯をいつまでも健康に保つために必要なことだと考えています。

感染症対策について教えてください。

山賀保院長、山賀俊介副院長 山賀歯科クリニック6

【保院長】新型コロナウイルス感染症対策として、これまで1台だった口腔外バキュームを全チェアに導入しました。またより短時間で高圧蒸気滅菌ができるオートクレーブも取り入れ、患者さんごとに治療器具の滅菌を徹底しています。待合室には空気清浄のためのオゾン発生器も設置するほか、チェアタイムを長くし1日に診療する患者さんの数を減らしています。

今後の展望、地域の方々にメッセージをお願いします。

【保院長】噛んだり飲み込んだりする口腔機能が衰えるオーラルフレイルは、検診で見つけても、その後の治療までの流れが確立されていないように感じます。噛む力が弱くなれば、入れ歯のための型採りも困難です。これからどのような治療をすべきかを突き詰めていきたいと考えています。
【俊介副院長】当院が20年以上続けていられるのは地域の皆さまのおかげであり、地域の方々あってのクリニックだと思っています。もしご自身で「大したことないな」と思うようなことであっても、もしかしたら何かの前兆かもしれません。痛みがなくても違和感がある、ここに何かあるのではなどでも、どんなことでも気軽にご相談に来てもらえたらうれしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インレー/3万円~、ジルコニアクラウン/7万円~、ホワイトニング/3万円~、やわらかい素材を用いた総入れ歯/60万円~、歯への影響の少ないロック機構を組み込んだ部分入れ歯/40万円~

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