岩崎 敏明 院長、岩崎 弘子 さんの独自取材記事
ヒロ歯科医院
(川崎市宮前区/宮前平駅)
最終更新日:2026/08/27
宮前平駅から徒歩15分、閑静な住宅街の一角にある「ヒロ歯科医院」。周囲の住宅に溶け込むスタイリッシュな外観は、歯科医院らしさを感じさせない落ち着いたたたずまいだ。院内も白と木目調を基調としたカフェのような空間が広がり、リラックスして過ごせる雰囲気に包まれている。「地域の方々の健康を見守ることが当院の役割。気軽に来院できる場所をつくりたかったのです」と穏やかに語るのは、院長の岩崎敏明先生。院長と二人三脚で同院を支える妻で歯科衛生士の岩崎弘子さんは、丁寧なケアと明るい笑顔で日々多くの患者を出迎える。そんな2人に、同院の特徴や診療方針、地域医療への思いを聞いた。
(取材日2025年5月21日/再取材日2026年6月26日)
気軽に立ち寄れる場所として、地域住民の健康を見守る
外観も内装も、とてもすてきなクリニックですね。

【敏明院長】ありがとうございます。私は日本大学歯学部卒業後、この場所にもともとあった歯科医院に勤務していましたが、先代の院長がお亡くなりになり、急きょ引き継ぐかたちで1992年に開業しました。2021年に建物全体を改装した際には、閑静な住宅街という周囲の環境に自然と溶け込む、歯科医院らしくないデザインを意識しました。「普通の家のように見えて、実は歯科医院だった」というような、親しみやすくて気軽に立ち寄れる場所でありたいと思っています。
【弘子さん】通り沿いには掲示板を設置し、お口の健康に関する情報のほか、高齢者施設や地域のイベントのお知らせなどを掲示しています。また、元気が出るような言葉を添えた絵手紙も貼り出しています。来院される方だけでなく、仕事帰りなどに前を通る地域の皆さんにも目を留めていただき、「明日も頑張ろう」と少しでも前向きな気持ちになっていただけたらうれしいですね。
どのような患者さんが多いのですか?
【敏明院長】以前はご高齢の患者さんが中心でしたが、改装してからは若い方やお子さんも増えた印象があります。高齢の方の場合、痛みの症状が出てから受診されることが多いので、気さくに世間話をするなど予防のために定期的に通いやすい雰囲気づくりに努めています。若い世代では、ストレスが原因と考えられる歯ぎしり・食いしばりが、中高年の方は歯周病や、歯が割れたといったトラブルが多いですね。
【弘子さん】小さなお子さん連れで受診される、20~30代のパパ・ママも増えています。その場合は、子育てや家事・お仕事などでお忙しい保護者の方が少しの間でもリラックスできるように、診療中は私やスタッフが待合スペースでお子さんたちが遊ぶ様子を見守っています。
お子さんへの対応で心がけていることはありますか?

【弘子さん】パパ・ママと離れるのが寂しくて泣いてしまうお子さんもいますが、「診察室は危ないからこっちで待っていてね」と声をかけると、遊びながら機嫌よく待てる子が多いですね。お子さん自身の治療でも、無理強いをして「歯科医院は怖い場所」という印象を持たせないことを大切にしています。怖がって泣いてしまう子には、少しずつ雰囲気に慣れてもらいながら、その子のペースに合わせて診療を進めます。また、お子さんを見守る中で、お口がぽかんと開いている様子が気になった場合は、保護者の方に生活習慣の見直しや口周りの筋肉を鍛える体操をお教えすることもあります。
食育にも注力。生活面にも目を向けて患者と関わる
診療方針を教えてください。

【敏明院長】地域の方々の健康を見守ることが当院の願いです。単に「治療して終わり」ではなく、お口の健康を継続的に支えていくために、患者さん一人ひとりと時間をかけてコミュニケーションを取るよう心がけています。虫歯や歯周病は歯磨きだけでなく、食生活をはじめとした生活習慣も大きく影響します。お口の状況だけでなく生活の様子もお聞きし、一人ひとりに合ったサポートを大切にしています。
【弘子さん】私も、食生活などの生活習慣を伺うことで歯科トラブルの原因が見え、治療後のお口の健康を守ることにつながると考えています。そのため、食育にも力を入れており、地域のカルチャースクールで料理教室を開いたり、栄養バランスの取れた時短メニューをお教えしたりしています。食への関心が高まれば、お口の健康にも自然と目が向くはず。そのきっかけにしていただけたらうれしいですね。
最近、気になる症状はありますか?
【敏明院長】20~30代の働き世代に多い歯ぎしり・食いしばりは、放置すると歯がすり減ったり欠けたりするほか、詰め物やかぶせ物が割れたり、顎関節症や肩凝り、頭痛の原因になることもあります。日中は食いしばらないよう意識することもできますが、就寝中は難しいため、マウスピースを装着して歯への負担を軽減するための治療をご提案しています。
【弘子さん】50~60代の女性では、若い頃からの歯ぎしり・食いしばりが原因で歯がすり減ったり、奥歯が割れたりして来院される方もおられます。予防の考え方が今ほど浸透していなかった世代でもあるため、今子育て中のママさんたちに将来同じようなトラブルが起こらないよう、マウスピースの装着に加え、舌を正しい位置に維持するためのトレーニングや顎の筋肉をほぐすマッサージなど、予防のためのセルフケア法をお伝えしています。
診療を通して、地域の皆さんとどのように関わっていきたいとお考えですか?

【敏明院長】人と人とのつながりが希薄になった今だからこそ、地域との関わりを大切にしたいと考え、院内の診療だけでなく、川崎市の歯科検診事業や近隣中学校の学校歯科医としても活動しています。歯科医師としてだけでなく、一人の地域住民として皆さんと関わっていきたいと思っています。
【弘子さん】来院されるお子さんの中には、学校に行けない子や歯科医院が怖くて受診できない子もいます。学校には行けなくても歯科医院なら来られる、ご家族には話せなくても私たちには話せる。そんなお子さんもいると思うのです。ですから、まずはその子の話をよく聞き、「いつでも来ていいよ」と伝えています。実際に待合スペースにある大きなテーブルで宿題をしたり、本を読んだりして過ごす子もいます。お子さんはもちろん、自宅にこもりがちな高齢の方にとっての「居場所」になれたらうれしいですね。
「会いに行きたくなる歯医者さん」をめざして
訪問診療にも力を入れているそうですね。

【弘子さん】義母を看取ったことをきっかけに訪問診療を学びたいと思い、訪問歯科専門のクリニックに約5年間勤務しました。ご自宅や施設で多くの患者さんと接する中で、お口の状態が悪くなる前に早くから関わることの大切さを実感し、当院でも通院が難しい方への訪問診療に力を入れています。訪問先でも治療だけでなく、世間話をしながら信頼関係を築き、その方らしい生活を支えていきたいと思っています。
【敏明院長】訪問診療では、検診や治療、口腔ケア、口腔リハビリテーションなどを行っています。近年は介護施設への訪問も増えており、ブラッシングイベントを開催することもあります。
院内の温かな雰囲気づくりのために、大切にしていることはありますか?
【敏明院長】夫婦で長年一緒に仕事をしていますから、細かく指示しなくても自然と動いてくれるので頼りにしています。また、患者さんへの説明で補足が必要なときや、私からは少し言いにくいことも、うまく伝えてくれるのでとても助かっています。
【弘子さん】夫婦だからこそなんでも話し合えるのはメリットだと思います。また、スタッフとのコミュニケーションも大切にしていて、月に1度、感謝の気持ちを込めて手作りのお弁当を振る舞っています。食事を囲んで親睦を深めることが、自然とチームワークにつながっているのではないでしょうか。スタッフとの風通しの良さが患者さんにも伝わって、居心地の良さを感じていただければと思っています。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

【敏明院長】2~3ヵ月に1度メンテナンスに通ってくださる患者さんがたくさんおられます。お口の健康は治療して終わりではなく、良い状態を維持していくことが大切です。小さな違和感や気になることがあれば先延ばしにせず、お気軽にご相談ください。
【弘子さん】高齢化が進む今だからこそ、人と人とのつながりはますます大切になると感じています。皆さんが気軽に立ち寄れる、「会いに行きたくなる歯医者さん」であり続けられるよう、これからも地域とのつながりを大切にしていきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはPMTC/3000円~、ホワイトニング/2万円~3万3000円程度

