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河野 勝驥 院長の独自取材記事

河野医院

(川崎市宮前区/鷺沼駅)

最終更新日:2019/08/28

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鷺沼駅から徒歩3分、マンションの地上フロアで診療を行っている「河野医院」は40年もの間、地域の健康をサポートしてきた歴史あるクリニック。院長を務める河野勝驥(かわの・かつき)先生の診療スタンスは、町のかかりつけ医として患者の全身を見守るというもの。トータル的に診るという意味で、出身は消化器外科ではあるが、内科一般をはじめアレルギー科、皮膚科、心療内科など幅広い診療に対応している。同院の特徴は、開業以来続いている朝6時30分からの早朝診療。そして、患者一人ひとりの体質や症状に合わせた漢方治療を積極的に取り入れていること。その2つを行うようになった理由から、開業の経緯、診療の特徴などさまざまな話を聞いた。
(再取材日2019年1月10日)

地域の要望に応え続けてきた朝6時30分からの診療

開業までの経緯を教えていただけますか?

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東京慈恵会医科大学卒業後は消化器外科の医師として、食道、胃、大腸がんなどを幅広く手術し経験を積みましたが、内科で開業するにあたって、国立東京第2病院(現・東京医療センター)にて主に循環器内科のCCU(集中治療室)で3年間、再研修を受けました。

開業当初から早朝診療を行っているそうですね。

開業したのが1979年ですから、もう41年目に入ります。早朝診療を始めたのは、近隣の患者さんからの要望がたくさんあったことが大きいですね。スタートは朝の6時30分で、午前診療は11時30分まで。朝早くから働いている建築現場の職人さん、出勤前の会社員の方々、登園や通学前のお子さんたちもよく利用してくれています。当院は2人の事務スタッフがいますが8時30分からの出勤なので、それまでは私1人ですべてをやらなくてはなりません。ですから来院される患者さんたちには、じっくり相談したい場合はできれば9時30分以降に、とお勧めしています。朝早い時間は薬局も開いていないので、当院は院内処方です。薬代の負担をできる限り軽減したいという思いから、ジェネリック医薬品をご用意しています。

どのような患者さんが多いのでしょうか?

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世間では高齢化がどんどん進んでいますが、この地域は60歳以下の患者さんが8割を占めています。都心まで電車1本で行ける利便性もあって、現役でバリバリ働いている世代がほとんど。住民の方の世代交代が活発で、開業以来ずっとこの傾向は変わりません。多いのは、生活習慣病。特に土曜は、患者さんのほとんどが高血圧、糖尿病、脂質異常症でいらっしゃると言ってもいいほどです。次いで多いのは、アレルギー性疾患。喘息も多いのですが、目立つのはアトピー性皮膚炎です。ほかのクリニックや大学病院などで良くならず困っていらっしゃる方が多く、他県など遠方からわざわざ足を運ばれることも少なくありません。当院では漢方を使ったアトピー性皮膚炎の治療を数多く手がけており、そうしたクチコミが広まって訪れる方が増えたのだと思います。また、冬はインフルエンザ、春はアレルギー性鼻炎、夏は皮膚疾患、秋は喘息など季節ごとに多い疾患が異なります。

アレルギー疾患の治療をきっかけに漢方を取り入れる

こちらではどんな診療が受けられますか?

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内科一般から消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、アレルギー科、皮膚科、心療内科まで幅広く診療しています。いわゆる町のかかりつけ医としては、一部の疾患だけでなく患者さん全体を見守るためになんでも診なくてはいけません。上部消化管内視鏡検査は、麻酔が必要なこともあって予約制です。月によってはいっぱいになることもあり、ご迷惑をおかけしています。あとは先ほど申し上げた漢方ですね。使う頻度として一番多いのはアトピー性皮膚炎ですが、ほかの一般的な疾患にも処方しています。例えば風邪をひいたときに処方する場合、西洋薬よりも漢方薬のほうが種類が豊富で選びやすいんです。

心療内科はいつでも受診できるのでしょうか?

午後3~4時が心療内科の時間枠です。会社で、家庭で、友人関係で、心のトラブルを引き起こしている原因を見つけ、解決する手段を一緒に探っていくのが診療のメインになります。患者さん自身が「原因」と「解決法」に納得するまでが治療なので、1時間以上かかることも珍しくありません。うつ病や統合失調症と思って来院しても、ほとんどの方はそうではありません。うつの症状があってもだいたいうつ病ではないということですね。抗精神病薬を処方することはほとんどなく、また、患者さんが望む場合でも「一時的には症状が良くなるかもしれません。しかし原因を取り除かないとまた症状がぶり返し、同じことの繰り返しになりますよ」とアドバイスし、無駄な投薬を避けるように努めています。

漢方を取り入れるようになった理由は?

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もともとは喘息の治療で何か良い薬はないかと探し始めたことが漢方に出会うきっかけでした。また、アトピー性皮膚炎の治療によく使うステロイド剤は、頼りきりになってしまうと薬をやめることができなくなってしまうこともあります。どうにかステロイド剤を使わずに済ませられないかと考えた末、次第に漢方を取り入れていくようになりました。「長く飲み続けないと効き目が表れない」「体質そのものが変わる」などと誤解は多いのですが、今残っている漢方薬は即時性がありますし体質を変えるようなこともありません。内科、婦人科、小児科などすべてに対応すると考えていいほど幅広く使用できますが、当院では、漢方だけを使っているわけではありません。西洋薬があまり役立たない時、西洋薬を減らして少し漢方を使ってみよう、といった使い方が多いですね。

最新情報の吸収と病診連携のため大学病院で学び続ける

週1回大学病院で学んでいると伺いました。

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毎週水曜は東京慈恵会医科大学附属第三病院に通い、午前は総合診療部、午後は消化器内科で卒後研修生として最新の情報を吸収するようにしています。開業して10年もたつと、医療の進歩の速さについていけなくなってしまうからです。若い先生方と交わるのは良い刺激になります。居心地の良い環境ということもあり、もう30年以上毎週通っています。患者さんに医療を行っていくためには更新される新たな知識が必要ですし、新しい薬とその副作用についての知識も欠かせません。そうして患者さんに還元していくことが大切だと思います。また、当院では対応しきれない治療を、どの病院のどの医師に依頼するのがベストかを判断するためにも、大規模病院の医療現場を見ておくことは重要なポイント。現場の医師の顔をまったく見たこともない状態では、本当の病診連携は難しいと思っています。

診療で先生が大切にしていることは何ですか?

1つは、誤診をしないことです。忙しいとどうしても判断を誤りがちになります。できるだけ落ち着いて診療するように心がけています。もう1つは、患者さんから愛され、信頼されること。といっても、無理に笑顔をつくるとか好かれようとするということではありません。わからないことははっきりわからないと言う、もしも自分の判断が誤っていると思ったら、まず率直に謝る、といったことです。飾らない自分を見てもらい、合わない方は離れていきますが、合うなと思っていただければ長くおつき合いしていきましょうというスタンスです。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

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近年は国の主導で専門医制度を推進し、患者さんもそれぞれの分野における専門医を希望するケースが急増しています。その制度そのものは否定しませんが、糖尿病は糖尿病専門、甲状腺は甲状腺専門というように、病気ごとに横のつながりもなく別々のクリニックを受診していると、全体の管理ができません。その状況で、例えば肺がんなどの新たな病気が見つかったとき、通っていた専門クリニックから「それはうちの領域ではない」と言われてしまう可能性があるということを覚えておいていただきたい。また、複数の医療機関で薬を処方されていれば、飲み合わせや重複の問題を患者さん自身で管理しなければならないかもしれません。専門医の診療を受ける前に、まずかかりつけ医をつくり、そこで相談してみることをお勧めします。

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