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加藤 邦和 院長の独自取材記事

かとう歯科

(大阪市生野区/南巽駅)

最終更新日:2023/02/14

加藤邦和院長 かとう歯科 main

大阪メトロ千日前線南巽駅から徒歩10分。商店や住宅が建ち並ぶ下町の道路沿いに、「かとう歯科」はある。遠くからでも一目でわかる丸い看板が目印だ。1995年の開業から28年。地域に根差し診療するうちに、歯科のことにとどまらず、さまざまな悩みを抱えた患者たちがやってくるようになったという。いわば「駆け込み寺」のような存在として地域に貢献している。院長の加藤邦和先生は、どんな患者にも分け隔てなく親身に接し、コミュケーションをしっかりとることを大切に、診療を続けてきた。リラックスして診療を受けることができるよう、院内環境の整備などにも配慮のある同院。診療への想いや今後の展望を聞いた。

(取材日2023年1月18日)

コミュニケーションと信頼関係こそ治療の土台

開業されて28年、地域の中で感じる変化はありますか。

加藤邦和院長 かとう歯科1

この辺りは戸建てが多いエリアなんです。ファミリー層も多いのですが、全体として高齢化が進んでいるという印象です。高齢の患者さんが通院していた歯科医院もやはり高齢化で閉じてしまったりして。「歯科難民」のようになって困っているという患者さんの来院も、最近では少なくありません。とにかく助けてほしい、と駆け込んでくる方はすべて受け入れるようにしています。もちろん、できることとできないことはありますが、頼りにしてくださる方の期待には応えられるようにしていたい、と思っています。この地域では、今後もっと多くの歯科難民が発生するのではと見込んでいます。できる限り受け入れられるよう、技術・知力・体力を持ち続けていきたいですね。地域の皆さんの口の健康を守り続けていくことが、私たちかかりつけ歯科医院の仕事だと思いますので。

診療にあたり、大切にされていることを教えてください。

最も大切なのは信頼関係だと思っています。歯科医師だけでなく、患者さんの体に触れる仕事をしている者は、まず患者さんとの間に信頼関係を築くことを大切にしなければいけないと思うのです。信頼していない人に、体を預けるということはできないと思います。なので、自分自身はもちろん、スタッフにもきちんとあいさつをすることや、話をするときは患者さんとしっかり目を合わせることを徹底しています。あとは、いつも飾らない素の自分でいるということですかね。自然体が基本です。歯科医師と患者というよりも、親戚とか友人同士みたいなざっくばらんな雰囲気で、リラックスして治療を受けてもらえるようにしています。

スタッフの皆さんも明るく対応くださいますね。

加藤邦和院長 かとう歯科2

そうですね、スタッフは長い人ではもう10年近く働いてくれているので、私が大切にしていることも伝わっているのではと思います。スタッフがニコニコしながら患者さんと世間話をしていて、良い風景だなぁ、といつも見ています。私たちの仕事は信頼関係の上にこそ成り立つものですから、これからもその初心は忘れずにいたいと思います。また、患者さんたちに、スタッフが丁寧に予防の大切さを伝えてくれているので、年々予防歯科に関心を持ってくれる人が増えているように思います。お口の健康を生涯維持することをめざし、ひいては全身の健康を維持するためには予防歯科が基本です。頼もしいスタッフがいてくれて、患者さんの中にも楽しく予防歯科の意識が定着してきているのは本当に良い循環だと思いますね。

どんな患者も絶対に見捨てずに受け入れる

来院される方はどのような症状が多いのですか?

加藤邦和院長 かとう歯科3

「歯が痛い」「入れ歯が割れた」「ほかの歯科医院に行ったがうまくいかなくて」など本当にさまざまで、オールラウンドに診ています。現状ではまだ、予防的ケアでの来院よりも、急性の症状で来られる方が多いですね。まず治療に専念することになりますが、予防歯科も大切だと考えているので、一通りの治療が終わったらブラッシングなどのホームケアの仕方もしっかり伝授します。残念ながら、毎日きちんと歯磨きをしているつもりでも、セルフケアだけでは、虫歯の原因となる汚れを完全には落とすことはできません。定期検診にも通っていただき、口の中の「良い状態」を維持できる方を今後はもっと増やしていきたいですね。

加藤院長の強みはどんなところだと思われますか。

一言で言うと、患者さんとの信頼関係の厚さ、でしょうか。患者さんに対して僕が常に持っている気持ちは「見捨てない」ことです。もちろん技術や、設備などさまざまな理由で、ここでは対応が難しいこともありますが、その場合でも、どうしたらいいのか別の方法を提案するように心がけています。患者さんの口の中の状態は、一人ひとりまったく違います。ですので、歯科はオーダーメイドだと思っています。同じことをやってもダメで、一人ひとりに合った診察をしていくことが重要なのではないかと思っています。とにかく患者さんに無理強いはせず、希望に沿う治療を心がけています。この辺りは下町で、率直な物言いをする方が多いけれど、一度信頼してくれたら最後まで信頼してくれる方が多い印象です。最後に受付で「また来るよ」と言ってもらえたら、やっぱりうれしいですよね。

やりがいを感じられるのはどんなときですか。

加藤邦和院長 かとう歯科4

患者さんに頼りにしてもらっていることを感じるときですね。昨年手術のために入院をして、ちょっと長く休みをもらったんです。そうしたら患者さんが「先生を頼りにしているから早く戻ってきて」と。やっぱりうれしかったですね。あとは、自分はインプラントを専門にしているわけではないですが、インプラントの治療を希望されている患者さんが「先生に入れてもらいたいんだ」とおっしゃったときとか。一つずつ患者さんの期待に応えられるよう信頼を積み重ねていけば、皆さん心を開いてくださるようになると思っています。歯に関係ないことの相談まで受けるようになっています。今やここは「よろず相談所」みたいになっています。そうやって、ざっくばらんにいろいろなお話しをしていただけ、信頼していただけたらとても励みになりますね。

困ったときの駆け込み寺としていつも扉を開き続ける

生野区歯科医師会に長く在籍されていると伺いました。

加藤邦和院長 かとう歯科5

はい。そうなんです。歯科医師だけではなく、医師会や薬剤師会、介護関係や事業者の方などとも知り合えるので、得るものが大きいですね。最近では、認知症の患者さんへの対応についてよく議論しています。歯科と認知症は関係ないと思われがちですが、認知症は誰しもがなる可能性があり他人事ではないので、認知症の方との接し方を理解する必要があると思います。また、歯だけを診るのではなく、患者さんの背景まで見ていくことは大切なことです。「歯科医師だから認知症についてはわからない」ではなく、対応できるよう情報を得たり学んでおくことはとても大切だと考えています。家族の方に、生野区で行われている認知症のプロジェクトを紹介することもあるんですよ。

院内の設備について教えてください。

患者さんはもちろん、1日をここで過ごすスタッフも安心して過ごすことのできる環境づくりを心がけています。診療室にはメディカルクリーンシステムを導入して、オゾン水生成器とオゾンガスによる空気清浄を図った空間の中で治療を行っています。また、チェアモニターも備えていて、モニターを見ながら丁寧に説明を行い、納得していただいてから診療を始めるようにしています。当院では、うがいや洗浄液にもオゾン水を利用しています。私はもともと工学部の出身で、水や環境の研究もしていたので、こだわりを持っています。そのほか、炭酸ガスレーザーやCTなども備えています。

読者へのメッセージをお願いします。

加藤邦和院長 かとう歯科6

何でも相談にのりますので、まずは話してみてください。私はよく、風貌も相まって「歯科医師というより、お坊さんみたいだ」なんて言われたりするのですが。私自身、この歯科医院は「駆け込み寺」みたいな場所としてありたい、と考えています。発する言葉一つ一つに気を配って、優しさを感じる場所を地域に開いていたい、そう思っています。ほかの歯科医院さんで治療をしていたけれど、セカンドオピニオンの相談をしたいということでも大丈夫です。これまでも、患者さんの希望や期待に応えるべく幅広く勉強し、研鑽を積んできました。こんな相談をしても大丈夫かな、なんて不安に思わずに、まずはお気軽にご来院の上、ご相談ください。

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