全国のドクター8,725人の想いを取材
クリニック・病院 161,529件の情報を掲載(2019年12月07日現在)

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 川崎市宮前区
  4. 鷺沼駅
  5. サギヌマ耳鼻咽喉科・眼科
  6. 山口 雅士 院長、山口 訓子 院長

山口 雅士 院長、山口 訓子 院長の独自取材記事

サギヌマ耳鼻咽喉科・眼科

(川崎市宮前区/鷺沼駅)

最終更新日:2019/08/28

10419 df 1 main 1245830559

30年以上の歴史を持ち、街の移り変わりを見守ってきた「サギヌマ耳鼻咽喉科・眼科」。親子3代でかかりつけにしている患者も多いという。院長の山口雅士先生は、人と人とのつながりを何よりも大切に診療を続けているのだと、優しい笑顔で話してくれた。2階では妻の山口訓子先生が眼科診療を行っている。訓子先生が丹精込めて育てた花々に囲まれた明るい院内は、訪れるだけで気持ちを明るくさせてくれるようだ。夫婦二人三脚で、このエリアの健康を支えてきた両ドクターに話を聞いた。
(取材日2009年05月30日)

人と人との信頼関係が診療には不可欠

お二人は大学時代からのお付き合いだそうですね。

10419 df 1 1 1245032293

【訓子先生】大学のクラスメイトなんです。私の旧姓が吉田なので、山口と吉田で出席番号が隣同士になって、それからずっと一緒ですね。医師といっても研究や大学に残る道もあるけれど、私も主人も開業医の家庭に生まれ育ったので、医師というのは、町の中にクリニックを開いて、毎日患者さんと接するものだと思っていました。2人とも自分のクリニックを持ちたいという共通の目標があったので、今は若い頃の夢が実現したかたちです。

開業にあたって鷺沼を選ばれたのはなぜですか?

10419 df 1 2 1245032294

【雅士先生】1976年に現在の場所にクリニックを構えたので、もう33年目を迎えます。それまでは世田谷区の緑丘で2人で診療をしていましたが、手狭になってしまって、新しい場所を探し始めました。当時のルールでは、同じエリアに同じ診療科が重なってはならず、良い場所だからと言って簡単に開業もできませんでした。私たちは耳鼻咽喉科と眼科の2つがあるから、たいていどちらかの科が引っかかってしまい、場所探しには苦労しました。ようやく今の場所に巡り合ったんですが、周りは一面に菜の花畑が広がっていて、港北まで見渡せるほど何もなかったんです。こんなに何もない場所に患者さんが来てくださるのかと不安でしたよ。

開業されて30年以上たちますが、どのような変化をお感じですか?

【雅士先生】患者さんの話を聞いていると、患者さんの心のケアまではなかなか届かない診療が多くなってきたことを感じますね。それらが医療に対する不信感へとつながっているのかもしれません。セカンドオピニオンという言葉を当たり前に聞くようになってきましたが、本来の意味と違って、言葉だけが独り歩きしているように感じますね。セカンドオピニオンは治療の選択肢を広げるためのものであるはずなのに、疑いを持った患者さんが、安心感を得たいがためにセカンドオピニオンを求めているようにも見えます。その根底には医師と患者さんの信頼関係が希薄になってしまっていることがあるのでしょう。昔ながらの人と人との関わりも医療には不可欠だと感じています。

患者の立場を尊重し、臨機応変に

患者さんとの思い出に残るエピソードはありますか?

10419 df 1 3 1245032294

【訓子先生】長く通ってくださっている患者さんとのことです。受付の者が「まだ会計がお済みでないですよ」とお声をかけたら、その患者さんは「払いました」とおっしゃるんですね。患者さんの勘違いだったようでしたが、印象的だったのは、患者さんが顔を真っ赤にして震えてらしたことです。きっとプライドが傷ついたんでしょう。高齢の方ですから、そんなに興奮してはお体にも障ります。お会計を済んだことにしてお帰りいただきました。この一件で、会計のやりとりだけに限らず、診療全般に言えることですが、患者さんの立場を尊重して、臨機応変に対応していくことが、私たちの町かかりつけ医には必要だとあらためて感じました。信頼関係というのは簡単に壊れてしまうものですから、患者さんの気持ちを考慮し、互いに気持ちの良い関係を続けられるように、気を配ることも大切だと考えています。

休日はどのように過ごされていますか?

10419 df 1 4 1245032294

【雅士先生】10年前から始めた油絵が趣味なので、休日はスケッチに出かけていることが多いですね。毎晩キャンバスに向かって筆を運んでいます。油絵に没頭している時間がストレス解消になっているのだと思ってます。ただし、展覧会が近くなると制作に追われ、かえってストレスになっているんじゃないかと感じることもありますけどね。待合室に飾っている作品は、季節に合わせて変えているのですが、患者さんも楽しみにしてくださるようです。患者さんの反応も、制作の励みになっています。また昔からスポーツが好きだったのですが、健康な体でいられるよう、体力維持も兼ねて、現在は特にゴルフに夢中です。

訓子先生はいかがですか?

10419 df 1 5 1245032294

【訓子先生】ガーデニングや植物の世話が趣味なんです。診察室にはそういったお花などの植物がたくさん置いてあるので、空間を明るくしてくれています。苗木を増やして患者さんにお裾分けもしているんですよ。医院の待合室に株分けして置いていますので自由にお持ち帰りいただけます。スポーツで体を動かしたりするのも好きで、テニスやゴルフで汗を流しています。

これからも町のかかりつけ医として診療を続けたい

診療の際に大切にしていることをお聞かせください。

10419 df 1 6 1245032294

【雅士先生】最先端の医療やデータに基づいた診断や治療も大切ですが、それ以上に患者さんとの信頼関係が大切です。医師と患者の関係というよりは、ご近所同士の関係に近いかもしれないですね。診療を終えて一歩外に出たら赤の他人というのではなくて、患者さんも私たちも同じ街に暮らすご近所同士の関係ですからね。診療中は、遠慮せずになんでも話してもらいたいと思っています。気がつけば、診療の話よりも世間話ばかりだったなぁと思うこともあります。でも、患者さんが私を信頼して打ち明けてくれるのだから、できる限り応じていきたいですね。私に話したことで、気持ちが軽くなってくれればそれでいいんです。世間話の中にだって、病因と思われることが見つかることもありませすから、決して無駄だとも言えないんです。

訓子先生はどのようなことを心がけていますか?

10419 df 1 7 1245032294

【訓子先生】現在は医療もハイテク化が進み、電子カルテを導入しているクリニックも多いと思います。患者さんから「ドクターがコンピューターと向かい合ったきりで、顔を見てくれないし、話も聞いてくれない」と聞くこともあり、非常に残念に思っています。私の診療は昔ながらの方法で、コンピューターは導入していませんが、コンピューターに負けない自信を持って診療にあたっています。何十年も効率化を考えながら診療してきたので、コンピューターよりも早くて的確だと信じています。大切にしているのは、患者さんをしっかり見て、どんな小さな症状も見落とさないこと、患者さんの話をよく聞くことです。そして一番に大切にしているのは、患者さんをお待たせないこと。診療は時間がかかると思い、来院を後回しにして、手遅れになってしまってはいけません。すぐに診療が終わるとわかれば、患者さんも気軽に足を運べますからね。

子どもの診療では、どのようにされているのでしょうか

【雅士先生】治療を嫌がるお子さんを押さえつけて、無理に治療をすることは基本的にはやりませんね。おだてたり、だましたりするのも好きじゃない。お子さんの自立心を信じて、お子さんと向き合いながら診療をしています。最初は誰だって治療を受けるのは怖いですよ。でも、「もう小学生だから、こんな治療へっちゃらだろ?」「さっきは、幼稚園生がニコニコしながら治療を受けてたぞ」なんて負けん気をあおるようなことを言うと、お子さんはちゃんと治療を受けてくれますよ。無理せずにできる範囲から治療を進めるようにしています。付き添いのお母さんから話を聞くのも必要だけど、うまく伝えられなくても構わないから、お子さんに話してもらうようにしています。泣きそうな顔で診療台に座っていたお子さんも、治療を終える頃には自信に満ちた顔になっているものです。最後は思いっきり褒めて、自信をつけて帰ってもらうようにしています。

今後の展望をお聞かせください。

【訓子先生】機械任せにはせず必ず医師の目で診断するには経験が必要です。ですから、これからも医師として向上していきたいですね。まずは町医者であり、患者さんの相談しやすい「町のお医者さん」でありたいと思います。
【雅士先生】これからも今までのように、町のかかりつけ医として地域医療に貢献していくことが展望です。来院して良かったと思っていただける診療を続けていきたいですね。どんなことでも話しやすい環境を用意して、患者さんの気持ちまで楽になるような診療をめざしていきたいと考えています。

Access