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平木 建史 院長の独自取材記事

ひらき矯正歯科

(大阪市住吉区/長居駅)

最終更新日:2023/12/05

平木建史院長 ひらき矯正歯科 main

開院以来、地域に根差した診療を行う「ひらき矯正歯科」。長居公園通沿いのビルの2階にあり、地下鉄、JRからも徒歩2分以内とアクセス良好だ。その名のとおり、矯正歯科に特化しているのが特徴の同院。院長を務める平木建史院長は、矯正歯科の道に入って三十余年のベテラン歯科医師で、豊富な知識と技術で、地域の人々の口腔の健康を守り続けている。やわらかな物腰で丁寧に言葉を紡ぐ平木院長に、矯正専門の歯科医師としてのポリシーや治療方針などについて聞いた。

(取材日2017年9月19日/情報更新日2023年10月12日)

愛着のある地元で、専門とする矯正歯科を

こちらで開院された理由を教えてください。

平木建史院長 ひらき矯正歯科1

開院したのは1995年4月で、それまでは大学病院に勤務していました。この住吉区は、僕が生まれた町なんです。勤務医時代に縁があって、大学病院に籍を置きながらこの地域の総合病院で非常勤をしていました。そこで自分が生まれた地域の患者さんと接するうちに、「ここで仕事がしたい」という思いが湧いてきたんです。この地域に矯正の専門家がほとんどいなかったこともあり、開院するならここしかないと考えました。鮭が生まれた川に帰ってきたような運命を感じますね(笑)。子どもの頃から知っている町ですが、昔は田んぼだった所がどんどんマンションに替わっています。若い世代も増えて、町が新陳代謝しているような印象がありますね。

先生は矯正歯科がご専門ですね。そのきっかけを教えてください。

歯学部の学生だった当時は、卒業後の進路で大学に残ることを選ぶ者が半分以上いて、僕もそうでした。その際に矯正歯科を志望したのは、計画的に治療を立てる点や長く患者さんと関わっていけることに興味を惹かれたからです。当時すでに矯正の専門家になりたいと思っている学生はたくさんいましたが、一般の人々に認知され始めたのはこの頃でした。今から三十数年前のことですが、学校健診で虫歯だけでなく、歯並びや噛み合わせに注意を払うようになったのも、同じ時期だったと記憶しています。それまでは、患者さんの意識はもちろん、歯科医師にとっても虫歯が主な治療対象となっていて、それを治すことが大きな課題でしたからね。

長く携わる中で、歯列矯正に対する日本人の意識の変化を感じますか?

平木建史院長 ひらき矯正歯科2

日本の歯並びに対する意識が、海外の先進諸国に比べて遅れていたのは事実です。僕が矯正を志望した頃のアメリカでは、正しい歯並びは親が子どもに与えるものとして当たり前でした。アメリカの場合、大学の学費は奨学金を得て、後で自分で働いて返すことが一般的ですが、歯並びだけは親の責任で治しておくという認識があったんですね。それに比べると、日本の意識はそこまでではありませんでした。でも現在は、矯正歯科への関心や知識は以前よりも高まっているような気がしています。

顎関節症を抱える難症例にも対応できることが強み

歯並びが悪いとどのような問題が出てきますか?

平木建史院長 ひらき矯正歯科3

よく言われることですが、まずは虫歯にかかりやすくなります。歯磨きがしづらくなりますし、歯の表面を食べ物が流れて汚れを落とす自浄作用も低下するので、虫歯だけでなく歯周病のリスクも高まります。そういった数々のリスクを抱えやすくなるんです。それと、心理的な影響もあると思います。今はあまり見られなくなりましたが、僕が子どもの頃は口を隠して笑う人がよくいました。中には、歯並びが良くないことを自覚して隠していた人も少なくなかったでしょう。ところが、今では多くの人が歯を見せて笑えるようなりましたよね。そんな社会的な側面からも、きれいな歯並びが大事になってきていると思います。矯正治療を受ける動機としても、こうした背景があるのかなと思います。

こちらならではの治療がありましたら、教えてください。

基本に忠実な治療を心がけていますので、特別なことはないのですが、あえて得意なものを挙げるとしたら、顎関節症に関する治療ですね。最近は噛み合わせ、あるいは顎を動かす関節や筋肉に病を抱えている人が多いんです。矯正治療を受ける大人の患者さんの中には、そのような症状を伴っている方が多くいて治療が難しいのですが、僕はこういったケースも数多く経験し、知識・技術を身につけてきました。治療の難しさから場合によっては受け入れできないケースもあるようですが、当院では対応できるようにしています。

顎関節症の治療では、具体的にどのようなアプローチをするのですか?

平木建史院長 ひらき矯正歯科4

顎関節症と噛み合わせの悪さは、別の病気だと考えたほうがいいです。ですから、顎関節症を治す目的で歯並びを直そうとするのは、的が外れていると僕は考えています。顎関節症をお持ちで歯並びも治したいという患者さんであれば、まずは顎関節症を治す必要があります。治療にはいろいろな手法がありますが、当院では、歯の上に仮の台をつけて相手側の歯と噛ませるスプリント療法を行っています。そうすることで食いしばりの緩和を図り、噛み合わせを整えていきます。そうやって、時間をかけながら症状の改善をめざすのです。治療期間は最低でも半年は見ておく必要がありますが、顎関節症にお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。

小学校に上がったタイミングで歯並びのチェックを

こちらに来られる患者さんは、どのような方が多いのですか?

平木建史院長 ひらき矯正歯科5

お子さんが多いですね。そのうち3分の2くらいが小学生です。矯正専門のクリニックにしては、小さな子が多いかもしれません。子どもの矯正治療は奥が深いので、専門の歯科医師がいるクリニックの門をたたいてもらうのがベストだと思います。というのも、矯正治療は、患者さんが大人になるまでの経過を見据えることが重要なのですが、その辺りが専門の歯科医師とそうでない方との経験の違いが出やすいところだと思うからです。僕には三十数年の経験がありますので、その経験を生かして今の状態なら将来的にどうなるかを見通してお伝えすることができるかと思います。僕が持っているノウハウを存分に活用してもらいたいですね。

矯正専門の歯科医師として、子どもの矯正に関してどんなお考えをお持ちですか?

われわれ矯正専門の歯科医師は、小学校に上がった頃、永久歯が生え始めた頃に一度専門の歯科医師のチェックを受けることを呼びかけています。現在は、学校健診に歯並びや噛み合わせの問題、顎関節症についての健診項目があります。とはいえ、1時間で100人単位を診る集団健診なので、細かいところまではなかなかチェックしきれないのが現状です。一般歯科の先生もたくさんの患者さんを見ておられますが、やはり「餅は餅屋」といいますか、専門の歯科医師でなければ見つけられない問題点も多々あると考えています。将来的にどんな問題点が出てくるかを予見し、お話しすることもできますので、健診で問題がなくても専門の歯科医師のチェックを定期的に受けておくと、将来的にもご安心いただけるのではないでしょうか。

子どもが矯正治療を受けるのは、いつ頃が適切ですか?

平木建史院長 ひらき矯正歯科6

矯正専門の歯科医師に診てもらう時期と治療に入る時期は、必ずしも同じである必要はありません。矯正治療には大きく分けて2つのステージがあり、1つは小学生くらいまでの子どもの頃、もう1つは大人の歯並びが完成する思春期以降です。子どもの矯正治療は体の成長とともに、口の中も永久歯に生え変わる時期にあたりますから、大きな変化に対応したり、変化を味方につけて治療したりすることが可能なんです。7歳くらいまでにチェックしておけば、どのくらいの時期になったら治療が必要になるかというアドバイスができます。そういう意味でも繰り返しになりますが、小学校に上がった頃に専門の歯科医師のチェックを受けることをお勧めしたいですね。

今後の展望を教えてください。

少し前に、副院長として上村夢先生を迎えました。だいぶ年齢は離れていますが、同じ大学の後輩でもあります。フレッシュな女性の歯科医師なので、患者さんも話しやすいのではないでしょうか。もちろん矯正について専門的に学びしっかりとした知識・技術を持っていますのでご安心ください。特にマウスピース型装置を用いた矯正も得意なので、当院で対応できる治療の幅が広がりました。幅広い選択肢の中から、患者さんの要望を踏まえて一人ひとりに合った治療が提案できたらと思います。ドクター2人体制になったことで、より多くの方の相談に乗れるようになったことも大きいですね。矯正治療は日進月歩の分野なので、これまでに培った技術力をさらに高めるとともに、柔軟な姿勢で新しいことも取り入れながら、患者さんの笑顔と満足に貢献していけたらと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

矯正治療/38万5000円~、スプリント療法/5万5000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/60万5000円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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