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菅野 澄雄 院長の独自取材記事

菅野耳鼻咽喉科

(川崎市宮前区/鷺沼駅)

最終更新日:2022/09/30

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鷺沼駅よりバスを利用して約5分。有馬第二団地前停留所を降りてすぐの場所に「菅野耳鼻咽喉科」はある。菅野澄雄院長はじめ、ドクター、スタッフたちのアットホームな雰囲気と、専門分野まで対応する幅広い診療内容で、1996年の開業から長年地域の人々に親しまれているクリニックだ。患者の時間を無駄にさせないスムーズな診療のために、予約システムを設けるなど患者想いの工夫も多い同院。「常に発展し続けるクリニックでありたい」と医療の拡充に努める菅野院長は、診療システムや設備もリニューアルして地域に還元している。そんな菅野院長の想いや同院の取り組み、新しく始めた診療のことなど広く話を聞いた。

(取材日2022年6月7日)

常に進化を続ける、地域の身近なホームドクター

開業から4半世紀たちますが、長く続くクリニックとして大切にしていることはありますか?

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スタッフとのチームワークはまず大切にしています。より良い医療を提供するためには医師とスタッフの連携は欠かせませんから、定期的なミーティングで情報共有しています。最近は院内SNSを導入して、風通しの良い環境をつくっています。医師がどんなに技術があったとしても、スタッフの対応が悪ければ患者さんの満足度は上がりません。当院は明るく頼もしいスタッフばかり。それぞれが責任を持って、自分の持ち場で力を発揮しています。1996年から続くクリニックですが、時とともに古くならないように常に発展していきたい、という想いも開業以来変わりません。2009年には移転・拡張を行い、その後も機器や内装をリニューアルするなど、新しい良いことは積極的に取り入れていきたいと考えています。

どのような患者さんが多いですか?

小さなお子さんから、ご高齢の方まで幅広く来ていただいています。開業当初よりいらっしゃって当院とともに年を重ねた中高齢の患者さんは私が診ることが多く、若い方は黒田寿史副院長が診察するケースが多いですね。2021年から非常勤として主に聴覚の外来を担当する菅野雄紀先生も、患者さんと良い関係と築けている様子です。私の予約は取りにくい状況なのですが、2人の先生に安心して任せられます。また、当院は18台収容可能な駐車場があり、車でもお越しいただけるので、近隣の方だけでなく遠方の方も多いです。現在も新規の患者さんは増え続けています。ありがたいことに、既存の患者さんがお知り合いに紹介してくださっているんですよ。

待ち時間を減らす工夫もしているそうですね。

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患者さんの貴重な時間を無駄にしないために、24時間対応の予約システムを設けて予約管理を徹底し、待ち時間を短縮しています。加えて、ニ診制にすることで耳鼻咽喉科一般の診療と聴覚検査やレーザー治療、どちらも診療時間をしっかり確保でき、より丁寧な診療を行えるようになりました。また2022年の夏からウェブ問診も導入します。自宅でスマホなどからゆっくりと問診表に病状を書き込め、診療当日に待合室で慌ただしく書かずに済むようになります。耳鼻咽喉科には風邪などの感染症で受診される方も多いので、待合室に滞在する時間を短縮できれば、院内感染を防ぐことにもつながります。

花粉症の先進的な治療や専門的な聴覚検査も提供

聴覚の外来の診察日を増やしたとお聞きしました。

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聞こえに不安がある方や補聴器の相談をしたい方に向けた聴覚の外来は、月、火、水曜日に設けていたのですが、需要が高いことから土曜日にも診察日を増やしました。病院で聴覚検査を行う臨床検査技師に来てもらい、質の高さにこだわった聴力の検査ができる体制を整えています。土曜日にあると、ご高齢の患者さんにご家族の方が付き添いやすいと、喜ばれています。聴覚の外来は予約が埋まっていることも多いですが、当院では通常1医院に1つしかないことも多い聴力検査の機械を2つ用意して、スピーディーな診察を心がけていますので、そこまでお待たせせずに済むのではないでしょうか。コロナ禍で自律神経が乱れたことも関係してか、20代くらいの若い世代にも耳鳴りや難聴を訴える方が増えていますから、受診しやすい体制をつくって広く対応しています。

レーザー治療にも力を入れているそうですね。

当院では花粉症に対して、レーザー治療を積極的に活用しています。レーザー治療のメリットは、副作用が少なく、短時間の手術で済むので体への負担が少ないところにあります。ただし病気を根本的に治すものではなく、あくまで対症療法であることをご理解ください。副作用が強く出てしまう方、妊娠・授乳中の方、仕事の都合で薬の服用ができない方にも受けていただきやすい治療です。ぜひ一度ご相談ください。

その他、こちらのクリニックではどのような治療に対応していますか?

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スギ花粉症、ダニアレルギー性鼻炎の方には舌下免疫療法も行っています。舌下免疫療法は鼻の中のアレルギー症状に対する治療なので、鼻の中を専門的に診察できる耳鼻咽喉科のクリニックなどで、経過を見ながら進めることが大切です。さらに、通常の薬や舌下免疫療法などでは治らない重度の花粉症の方には、オマリズマブの処方も行っています。舌下免疫療法やレーザー治療は症状が出ているときには行えませんが、オマリズマブは花粉が飛散する時期に処方するため、即効性が期待できます。処方には詳細な検査が必要で、一定の時間がかかりますが、症状の重いスギ花粉症の方の受け皿になっています。その他、睡眠時無呼吸症候群など、患者さんのニーズの高い専門的な領域にも対応しています。また、ご希望に応じて漢方薬の処方も可能です。

一つのクリニックで完結する精度の高い医療をめざして

先生の診療方針について教えてください。

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耳鼻咽喉科の治療は、症状が改善するまで毎日通院しなければならないというイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。しかし私の場合は、なるべく通院しなくて済むようにしています。具体的には、「症状にこんな変化があれば、まずは様子を見ましょう。こういった変化が現れたときは診せに来てください」というように、次回の来院のタイミングをアドバイスします。そうすることによって、患者さんも治療に対して積極的になれると思いますし、来院が無駄足になることを避けられますからね。

近年感染症対策について注目が集まっていますが、新たに始めたことはありますか?

定期的に受診する患者さんはオンライン診療も対応できるようになりました。また、スムーズで利便性の高い会計が可能なキャッシュレス決済やセルフレジも導入し、対面する機会を減らしています。ウェブ問診やウェブ予約などは、滞在時間が短くなり、院内感染のリスクを減らすことにもつながるシステムです。また、地域貢献の一環として、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種も行っています。ただ発熱の患者さんに対応する外来は、今いらっしゃっている患者さんを診ることができなくなってしまうので、設けることができませんでした。耳鼻咽喉科というのはとても専門的な科で、耳鼻咽喉科でしか診られない症状も多いですから、発熱の外来の手伝いができない代わりに、耳鼻咽喉科の医師だからこそできることで役に立ちたいと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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転出、転入も多い地域ですので、耳鼻咽喉科に限らず、どこの医療機関がいいのかなと思ったときは周りの方の評判を大事にしてみてください。宣伝も重要かもしれませんが、一番は地域の方の声です。当院も、地域の皆さんのご紹介でいらっしゃる方がとても多いです。良いお言葉をいただけたときは、スタッフたちとも共有して励みにしています。これからも地域の健康を支える町のクリニックとして、大きな病院に行かなくても当院ですべてが完結できるように、精度の高い医療をめざしていきます。もちろん、大きな疾患が見つかれば、速やかに近くの病院も紹介しています。30周年をめざしてスタッフ一丸となって頑張ってまいりますので、これからもどうぞよろしくお願いします。

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