江波戸 寛 理事長の独自取材記事
エバト歯科医院
(船橋市/習志野駅)
最終更新日:2026/08/12
京成松戸線の習志野駅から徒歩5分の場所にある「エバト歯科医院」は、1991年の開院以来、地域に根差した診療を続けてきた。虫歯や歯周病、インプラント治療、入れ歯、ホワイトニングなど多様な診療ニーズに応えるほか、障害のある子どもの歯科治療や、寝たきり高齢者の嚥下障害の診療までカバー。現在は複数の分院と連携し、さまざまな難症例も受け入れる。ベテラン歯科医師の江波戸寛(えばと・ひろし)理事長は、「急患は絶対に断らない」という強い信念のもと、患者の人生に長く寄り添ってきた。患者とのコミュニケーションを重視し、話しやすい雰囲気と優しさで、長く通い続けられる安心感を提供する。歯の健康だけでなく、人生を支える存在でありたいという江波戸理事長に、診療にかける想いや患者との信頼関係について語ってもらった。
(取材日2026年7月29日)
幼少期の経験から生まれた「断らない」という診療理念
歯科医師を志したきっかけについて教えてください。

実は幼少期に大きな虫歯をつくってしまったことがあります。激痛に耐えかねて駆け込んだ近所の歯科医院で「今は忙しいから診療できない」と断られてしまったことがあったんです。泣く泣く家に帰り、つらい思いをした経験がずっと心に残っていたんだと思います。それから実際に進路を考えるようになって建築家をめざしていたのですが、医師が多い家系だったこともあり、叔母からの勧めもあって歯科医師の道を志すことになりました。「土台を整えて形をつくる」という点では建築とも共通点がありますし、何より「あの時の自分のように困っている患者さんを絶対に断らない、駆け込める歯科医院をつくりたい」という強い想いが、原点となっています。
歯科医師になって約40年。長年大切にされている信念や言葉はありますか?
大学卒業後、勤務医時代にお世話になった先生が技術を磨くために勉強会への参加を提案してくれました。それで先生がインストラクターを務めていた研究所に入所して1年半ほどみっちりと勉強させていただいたんです。その際に教えていただいた「気を使いすぎて悪いことはない」という言葉は忘れられません。患者さんに対して徹底的に配慮することの大切さは、今も胸に刻まれています。患者さんが心の底から満足し、笑顔になって帰ってくださることが私の何よりの喜びですから。仕事という枠を超えて、誠意を持って向き合えば自然と笑顔があふれるものだと信じ、日々の診療に取り組んでいます。
患者さんとの信頼関係を築くために意識していることは何でしょうか?

「なんでも言いやすい雰囲気づくり」と「適切な配慮」です。例えば、体格の大きい男性医師が急に間近に現れると、女性やお子さんは圧迫感や怖さを感じてしまいますよね。患者さんの目線に立ち、不安を与えないような接し方を心がけています。また、患者さんの困っていることやどうしたいかという情報をたくさんくみ取るために、たわいのない雑談も含めたコミュニケーションを大切にしています。ただし、医療のプロとして不必要な治療やリスクのある治療については「できないものはできない」とその理由を含めて、きちんとお伝えするよう心がけています。
世代を超え、個々の患者に寄り添う歯科医療を
幅広い世代の患者さんが通われているそうですね。

ありがたいことに、ご高齢の方から2歳くらいのお子さんまで、あらゆる世代の方が来てくださっています。それこそ虫歯が痛い、入れ歯が合わない、顎をぶつけたなど、さまざまなトラブルをご相談いただいています。開院当初から通い続けてくださる方はもちろん、そのお子さん、お孫さんと何世代にもわたってご家族でお世話になっているケースも多いですね。中には茨城や広島、下北沢や相模原など、遠方に引っ越されてからも「やっぱり江波戸先生に見てもらいたい」と通い続けてくださる患者さんもいらっしゃいます。さすがに申し訳なさとうれしさが半々ですが、それだけ頼りにしていただけることは歯科医師冥利に尽きます。
先生が得意とされる治療分野や、力を入れている診療について教えてください。
長年研鑽を積んできた補綴や、お口の健康の土台となる部分の歯周病治療を得意としています。一方で、食べる喜びを取り戻すためのサポートにも力を注いでいます。近年特に力を入れて取り組んでいるのが、摂食嚥下へのアプローチです。寝たきりになって口から食べることが難しくなってしまった高齢の方などを対象にしており、適切な処置やアプローチによって、再び食べる楽しみを取り戻し、幸せを味わっていただけたらと思っています。現在、障害のあるお子さんの歯科治療にも対応しているところですが、今後はお子さんたちの摂食嚥下障害にも取り組んでいきたいと考えています。
印象に残っている患者さんとのエピソードを教えてください。

ずいぶん前のことですが、「一度の治療でできる限りしっかりと治してほしい」という強いご希望をお持ちの患者さんを担当したことがありました。そこで全顎的なインプラント治療を行ったのですが、非常に難易度の高い手術だったこともあり、今でも強く印象に残っています。患者さんから難しいご要望があっても、真摯に検討し、どうすれば安全にかなえられるかを突き詰める姿勢は、この時に鍛えられたものかもしれません。あとは、当院を開院して35年がたちますが、30年ほど前に通ってくださっていた患者さんが、最近「近くに来たから寄ってみた」と、顔を見せに来てくださったことがありました。このように長年のご縁を感じられる瞬間は本当にうれしく、歯科医師を続けてきて良かったと心から思います。
優しさあふれるクリニックで地域医療を支える
グループ院との連携について教えてください。

当院を含め4つの歯科クリニックがあるのですが、息子が院長を務めたり、育休中で診療を休んでいる娘や妻が法人を支えてくれたり、家族を中心に結束力を持ってグループを運営しています。症例に応じてグループ院同士で柔軟に連携を取れるのは大きな強みとなっています。例えば、水平埋伏歯で恐怖心が強い患者さんがいた場合、静脈鎮静に対応できるグループ院へ紹介するなど、それぞれの強みや得意分野を生かした診療が可能です。また、当院に縁のある先生たちが大学病院などで活躍しているので、当院では対応が難しい難症例であったとしてもスムーズにご紹介できるのでご安心ください。
今後の展望や、地域社会で挑戦していきたいことはありますか?
地域の障害者施設や福祉施設の子どもたちの歯科治療はもちろん、訪問診療の拡充にもより力を入れていきたいですね。高齢化が進む中、運転免許を返納して移動手段がなく、通院したくてもできない方が増えています。今でも訪問歯科診療には対応していますが、そうした通院困難な方々のもとへ出向き、お口の健康を守るお手伝いを強化していきたいですね。また、個人としては、今まで以上に一人ひとりの患者さんと時間をかけて向き合う診療でしょうか。患者さんが多く、なかなかかなわない部分もありますが、じっくりとコミュニケーションを取りながら治療にあたっていきたいですね。
最後に、読者や地域の皆さんへメッセージをお願いします。

当院の一番の強みは、スタッフ全員の優しさではないでしょうか。「歯科医院は怖い」「怒られるんじゃないか」と不安になって受診をためらっている方にこそ、安心して来院していただきたいですね。私自身、幼い頃に断られた苦い経験があるからこそ、絶対に患者さんをお断りするようなことはしません。虫歯の痛みはもちろん、詰め物が取れた、入れ歯が合わないなど、日常のどんな小さな「困った」でも、遠慮なくご相談ください。私たちが温かくお迎えいたします。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療(診断~埋入~上部構造)/38万5000円~、ホワイトニング/2万6500円~

