不定愁訴は食いしばりが原因かも
審美面も重視した噛み合わせ治療
みやま歯科医院
(船橋市/京成大久保駅)
最終更新日:2025/11/10
- 自由診療
虫歯ではないのに奥歯が痛い、歯が浮くような感じがする、詰め物がすぐに取れる、などといった症状で悩んでいる人も多いのではないだろうか。実際、千葉県船橋市「みやま歯科医院」には、そのようなトラブルを訴えて受診する患者が増えている。それらの多くは、歯ぎしりや食いしばりによって歯に過度な力がかかってしまうことが原因として挙げられる。「口周りの筋肉が緊張することで、それに続く首周りの筋肉も影響し、肩凝りや首の凝り、頭痛といった不定愁訴も起きやすくなります」と、武市えり子院長は警鐘を鳴らす。また、もともとの噛み合わせが悪いと食いしばりなども起きやすく、さらに噛み合わせのバランスが崩れてしまうという。歯ぎしり・食いしばりの影響、噛み合わせの治療法などについて武市院長に教えてもらった。
(取材日2025年8月27日)
目次
頭痛や肩凝りは歯ぎしり・食いしばりと関連性が。咬筋力に応じて適切な噛み合わせ治療を
- Q患者さんのお悩みとして最近特に多いものはありますか。
-
A
▲全身の健康と若さの維持にも配慮する武市院長
歯の詰め物がすぐ外れる、歯にひびが入った、かぶせ物の下部分の歯が欠けた、あるいは奥歯が痛い、歯が浮くような違和感がある、さらに顎が痛い、などといった悩みで受診する方が増えています。特に、新型コロナウイルス感染症の流行後は急増している印象です。また、頭痛や肩凝り、朝起きた時に顎が痛いなど、不定愁訴を訴える方もいらっしゃいます。患者さんご自身でお話しなさならなくても、奥歯が痛いなどと訴える方に「近頃肩が凝りませんか」とこちらから尋ねることも多いです。歯のトラブルと不定愁訴とは関係ないと考える人も多いと思いますが、とても深い関連があるのです。
- Qこれらの症状の原因や、その関連性について教えてください。
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A
▲患者一人ひとりの症状に合わせて対応する
今、お話しした症状の原因は、歯ぎしりや食いしばりによって歯に過度な力がかかることです。本来、唇を閉じた時に上下の歯の間には数ミリの隙間があるのが正常なのですが、噛み合わせが崩れている、あるいはストレスを感じていると、歯ぎしりや食いしばりが起きやすくなります。何かに集中している時に無意識に食いしばっている人も多いですね。普段の姿勢も原因の一つです。前傾姿勢でスマホなどに集中していると、噛み合わせが悪くなり、顎関節症を引き起こすこともあります。口回りの筋肉からそれに続く首や肩の筋肉も緊張して血行が悪くなり、肩凝りや首凝りが起こり、それがひどくなると頭痛や腰痛などにつながるということもあります。
- Qどのように治療を進めるのですか。
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A
▲睡眠時の筋活動を記録し、歯ぎしり検査をサポートする筋電計
当院では筋電計で、噛む時に使われる筋肉や咬筋の力を測定し、その結果と口腔内の状態に応じた治療を行います。咬筋力を数値化することで、患者さんはご自身の状態を把握しやすくなります。奥歯がすり減っている場合には歯を少し削ることで噛み合わせの補正をしたり、歯全体の噛み合わせの調整が必要な場合にはマウスピース型装置を用いた矯正を行ったりします。また、前歯も含めて噛み合わせを整える場合は、前歯の形や歯茎の位置など審美的な面も重視してセラミック治療を併用します。
- Q噛み合わせの治療で不定愁訴の改善もめざせるのですね。
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A
▲先進のマイクロスコープも導入
はい。審美面を考慮したセラミック治療を行っても、美しく健康的な歯の根本的な要素である噛み合わせを調整しなければ、本当に美しい歯になったとは言えないと思います。当院では口腔だけでなく全身の健康と若さをいかにキープするかという点も重視。噛み合わせ治療によって歯ぎしりや食いしばりの軽減だけでなく、不定愁訴の改善もめざせますので、当院で可能なことは行いたいと思います。歯ぎしりや食いしばりは、ある種の癖ですので、完全に治すのは難しいのですが、セラミック治療やマウスピース型装置を用いた矯正、さらに先進的な方法を組み合わせて定期的に行うことで、より良い口腔環境や体の健康の維持が期待できるのではと考えます。
- Q日常生活で気をつけたほうが良いことや予防法はありますか。
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A
▲アットホームな雰囲気の院内
歯並びが悪いと咬筋など筋肉の緊張を引き起こし、食いしばりにつながりやすくなります。さらに噛み合わせが悪いと無意識に食いしばりをしてしまうこともありますので、まずは子どもの頃から正しい噛み合わせと歯並びにしておくことが大切です。日常生活では、リラックスする時間をできるだけ多く設けましょう。口回りの筋肉だけでなく、全身、そして気持ちもリラックスして心身の緊張を緩めると良いでしょう。定期的に歯科医院にメンテナンスに通うことも大切です。メンテナンスの際、歯のすり減りや噛み合わせも確認できますので、早期のうちに適切な治療につなげられます。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/77万円~、セラミックインレー/5万5000円~、セラミッククラウン/9万9000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

