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岡本 善彦 理事長の独自取材記事

さくら歯科医院

(松戸市/北小金駅)

最終更新日:2023/06/26

岡本善彦理事長 さくら歯科医院 main

JR常磐線の北小金駅より徒歩2分のところにある「さくら歯科医院」。外からは岡本善彦理事長がこだわったキッズルームの一部を垣間見ることができ、子ども連れに優しい歯科医院であることがわかる。2000年の開業以来、子ども連れに限らず、老若男女満遍なく来院し、子どもから高齢者まで幅広く診療。欧州基準をクリアしたクラスBやクラスSの高圧蒸気滅菌器も導入し、感染リスクの軽減に努めている。親しみやすい笑顔の岡本理事長に開業医としての役割や患者への思いを聞いた。

(取材日2022年6月15日)

親が治療に専念できるようなキッズルームを併設

キッズルームが充実していますね。

岡本善彦理事長 さくら歯科医院1

以前は待合室がとても狭かったので、2015年に今の場所に移転してきた際に広いキッズスペースをつくりました。お子さんが夢中になって遊べる空間があれば親御さんも安心して治療を受けられると思ったからです。当院のキッズルームは海外の知育玩具を中心に扱う有名なブランドにプロデュースしてもらっていて、そのブランドのおもちゃしか置いていません。千葉県の歯科医院ではそんなに多くないかもしれません。当院はお子さん連れの患者さんのほかにもさまざまな年代の患者さんが来院するので、そのような方たちが見ても落ち着けるよう統一感を大事にしました。

具体的にどのような患者さんが来院されますか?

お子さんから高齢者の方まで満遍なく来院されます。60歳から通い始めて、今年80歳になる方など開業当初から通ってくださっている患者さんもたくさんいます。キッズスペースを利用したいと来院されるお子さん連れの若いご夫婦もいらっしゃいます。当院の方針として、自費治療は希望がある方には行いますが、こちらから患者さんに勧めることはしていません。一般歯科、小児歯科のほか口腔外科も行っており、他院で断られた方も可能な限りは当院で対応しています。

最近増えてきたと感じる疾患について教えてください。

岡本善彦理事長 さくら歯科医院2

最近増えてきたと感じるのは、食いしばりや歯ぎしりで歯が割れるというケースです。人間は日常生活のストレスを就寝中に歯ぎしりで発散する動物なんですね。噛む力が通常10〜20kgのものが、ストレスで瞬間的に400〜500kg負荷がかかるといわれているんです。食いしばりや歯ぎしりの癖がある人には歯を保護するマウスガードを勧めるのですが、最近はかなり多い数のマウスガードを作っています。新型コロナウイルス感染症の流行で生活が大きく変わったことによるストレスが原因なのではないかと思っています。

すべての患者を受け入れ、幅広く診る歯科医院に

先生が開業以来、追求しているという「究極のまち医者」について教えてください。

岡本善彦理事長 さくら歯科医院3

僕がめざす「究極のまち医者」というのは、一般的な開業医がやっている治療を開業医なりのプライドを持って治療し、何か特定の分野に特化するのではなくすべての患者さんを診る歯科医師です。そして、皆さんが安心して通える歯科医院をつくりたいんです。例えば、自分が歯科医院に通うとして、いつも自費診療中心の歯科医院に行くかというと、なかなかそうはいかないと思うんです。正直に言うと、僕自身も一時期、自費診療中心の歯科医院をめざしたこともありました。しかし、ほとんどの人が行ける歯科医院ってそういう歯科医院ではないのではないでしょうか。地域の人のニーズにできるだけ応えていくこと、それが僕のめざす姿です。

一方で、先生は歯科用CTの導入など先進的な取り組みをされていますね。

歯科用CTは根っこの治療や、難抜歯などで使います。でも、それで利益を得ようなどとは考えていないんです。ただ3Dだと患者さんの口の中がどう見えるのか見てみたい、という興味から導入しました。そのほうが治療もやりやすいですし、歯科用CTは保険診療でも一部適用できる治療もありますから。自費診療分野は、大学卒業後、自分で治療に携わるようになってから、知識の必要性を感じて勉強し始めました。特に、自分の歯科医院を持つようになってからたくさんのセミナーに行きましたね。1ヵ月間休日返上で行くこともありました。ただし、これは患者さん全員に言っていることなのですが、歯科医院というのは歯を削るところではないと考えています。歯を削らないようにするために来る場所なんです。当院の土曜日の患者さんも70%ぐらいはクリーニング、つまり歯を削らないための予防で来ている患者さんです。

どのようにして予防のための定期的な来院を意識づけていますか?

最後の治療の時に「定期検診の予約を取っておいてください。後で変更可能ですから」と言って、定期検診の予約を必ず取ってもらうことですね。先の予約は忘れてしまうので、検診の月初めにはがきを出しています。この方法にしてから受診率が上がりました。定期検診の重要性は、この20年ずっと言い続けていますから、来てくれる患者さんは結構多いです。万が一虫歯になってしまっても、最小限の治療、つまり、できるだけ歯を抜かないこと・削らないことを意識しています。やはり患者さんからしたら、生まれ持った自分の歯はできるだけ残していきたいでしょうから、僕も同じ思いで治療に取り組んでいます。

患者さんとの厚い信頼関係が伝わってきます。

岡本善彦理事長 さくら歯科医院4

そうですね。ここに移転したばかりの時も、僕が新しい歯科医院に慣れなくて困っていると、何年も通い続けてくれている患者さんが「先生、ゆっくりでいいよ」と優しく声をかけてくれました。皆さん良い患者さんばかりで、自分の財産なんだなと、移転して気づきました。こういった患者さんたちに気持ち良く過ごしていただきたいので、ほかの患者さんの迷惑になると判断した場合は治療をお断りすることもあります。

定期的なメンテナンスで健康な歯を保つ

歯科医師になってみて、現在どのようなお気持ちですか?

岡本善彦理事長 さくら歯科医院5

天職だったと思います。さまざまな患者さんと接することができる歯科医師の仕事は楽しいですよ。もちろん大変なこともありますが、歯磨きが面倒でやる気がなかった患者さんが丁寧に歯磨きをしてくれるようになったときは、幸せな気持ちになりますね。自分が歯科医師の楽しさを感じる瞬間は、「削るのは良くない」と言いつつも、うまく自分のイメージどおりに削れた時や、作ったかぶせ物が歯にぴったりはまった時なんです。当院が外注している歯科技工士さんもとても技工が上手な方で、本来は自費診療しか受けないんですが、昔からお付き合いさせていただいているので保険診療も引き受けてくださっています。

先生自身は歯の健康を守るためにどんなことをしていますか?

歯磨きを一生懸命やっています。電動歯ブラシでしか磨かないのですが、気づけば30分ぐらい携帯電話で動画を見ながら磨いていることもあります。大学卒業直後は「これぐらいの角度で歯ブラシを当てて……」なんて理論重視で歯磨き指導をしていたんですが、ある時、理論重視の歯磨きは「僕には無理だな」と思ったんです(笑)。それに、患者さんもそんな話は右から左に抜けてしまいがちなんですよ。特に、高齢の患者さんは指導どおりに実施するのが難しい方が多いですから、とにかく時間をかけてやってほしいと伝えています。歯磨き方法に限らず、歯の健康やケア方法について話すときは、理論だけを重視しがちになったり、建前を話してしまいがちになったりするのですが、患者さんが実践できる方法を提示するように心がけています。

先生の趣味を教えてください。

趣味はテニス、読書、映画鑑賞です。以前はジャンルを問わず年間40本ぐらい映画を見ていました。読書は暇つぶしで読み始めたのが始まりで、そのうち字を読んでいないと落ち着かない活字中毒者になってしまったのですが、最近は忙しくて読書や映画に費やす時間が確保できていません。テニスは週に2回行っていて、この日焼けもテニスが原因です(笑)。雨の日はテニスに行けないので、インターネットでF1やテニスの動画を見ています。

読者へのメッセージをお願いします。

岡本善彦理事長 さくら歯科医院6

歯科医師に歯を削らせないように、健康な歯を維持してください、ということですね。歯を削るとお金もかかりますし、時間もかかってしまいますよね。自分の体を守るために患者さんには虫歯を作らないようにしてほしいのです。骨折しても骨は治りやすいです。でも、歯は折れたらくっつきませんし、一度抜けたらもう生えてきません。ということは、自分が一生気を使うべきものだということです。いつまでも健康な歯を保つためにも、ぜひ定期検診に来ていただきたいですね。

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