花岡百合江院長の独自取材記事

百合デンタルクリニック

(仙台市青葉区／陸前落合駅)

最終更新日：2022/03/24

陸前落合駅から歩いておよそ8分、青葉区栗生地区の閑静な住宅街に構える「百合デンタルクリニック」。花岡百合江院長が日本大学松戸歯学部卒業後、複数の歯科医院で研鑽を積み、2011年にこの地に開業した。地域のかかりつけ歯科医院として、虫歯、歯周病、入れ歯、ホワイトニング、インプラント、予防歯科など歯や口腔の相談に対応している。予防、メンテナンスを軸に、できるだけ歯を抜かない、神経を取らない治療を心がけているという。「患者さまのために」という思いを強く持ち、講習会などに積極的に参加する勉強熱心な一面も。私生活では子どもを優しく見守る母でもある。そんな花岡先生にクリニックの診療方針や治療に対する思いなどについて詳しく聞いた。

（取材日2022年1月5日）

かかりつけ歯科医院として子どもから大人まで広く対応
コミュニケーションを大切に一人ひとりに合った診療を
一生を通じて歯に興味を持つことが口の健康の第一歩

かかりつけ歯科医院として子どもから大人まで広く対応

この辺りはどのようなエリアですか。

仙台駅から西に向かって車で15分ほど。徒歩圏内に仙山線の陸前落合駅がありバスも通っていて、利便性が高く生活しやすい場所です。住宅街で学校や公園が多く、最近はマンションも増えてきてファミリー層が多くお住まいです。単身の方もおられますし、小さなお子さんからお年寄りまで幅広い年齢層の方がいらっしゃるという印象ですね。スーパーマーケットや衣料品店、飲食店なども比較的多く、中でもこの辺りはラーメン街道とも呼ばれていてラーメン店があちこちにあります。皆さんそれぞれお好きなお店があるようで、私もいろんなお店に食べに行って楽しんでいます。

こちらのクリニックにはどのような患者さんが多く訪れるのでしょうか。

患者さんもお子さんからご高齢の方まで幅広いですね。お子さんに関しては、診療ユニットのすぐ横にキッズスペースを用意し、親御さんも安心して治療を受けていただけるようにしています。また、元気なご高齢の方が多く、近隣から自身で歩いて来られる方もいらっしゃいます。働き盛りの世代では、この辺りに引っ越してこられて、他の地域の歯科医院で定期的に検診やクリーニングを受けていて引き続き受けたいとメンテナンスを希望される方もおられます。開業当初から当院は予防歯科を重視してきましたので、このような患者さんが増えるのはうれしく思いますね。

患者さんの主訴としてはどのようなものが多いですか。

お子さんですと、幼稚園や学校の歯科検診で虫歯があるといわれた、大人の歯が生えてきたけれども乳歯が抜けないといったことが中心です。大人の場合は、歯が痛い、かぶせ物や詰め物が取れたといったご相談が多いですね。年齢を重ねると歯周病によって歯が動き入れ歯が合わなくなったり、使いづらいので作り直したいなど、入れ歯や歯周病に関するご要望が増えてきます。当院では、虫歯や歯周病など一般的な治療に加えて、小児歯科、ホワイトニング、予防歯科などにも幅広く力を入れています。お口や歯のことで困ったことや心配なことがあれば、些細なことでもお気軽にご相談いただければと思います。当院で対応が難しいと判断した場合は、近隣の連携医療機関などをご紹介させていただきます。

コミュニケーションを大切に一人ひとりに合った診療を

診療方針を教えてください。

お口と歯の健康を保つためには、まずは予防が大事だと考えています。ですから、虫歯であればまずしっかり治療をして、その後も良い状態が続くようにメンテナンスの方法をお伝えします。そして、メンテナンスを通して将来的に起こり得るリスクをできる限り回避して、ご自分の歯で少しでも長く食べていただきたいと思っています。また、なるべく歯を抜かない、神経を取らないことも方針の一つです。神経を取ると歯の色が悪くなりますし、根管治療が必要な状態というのは一度の治療で完治できないようなケースも少なくありません。そうした状態にならないためにも大事なのは予防です。虫歯にならないことが一番良いですし、虫歯になってもできるだけ進行しないように、進行したとしても神経を取らないで済むようにと考えて診療しています。

診療はどのような流れで進めていますか。

最初に患者さんとお話しする時間を取り、どういったことにお困りなのか、どのような治療を希望されるのかなどじっくりお聞きします。そして、複数の治療方法を提案し、できる限り患者さんのご希望に沿った形で治療を進めていくようにしています。中には「何月何日までに治療を終えたい」などと要望される方もおられます。そのような場合には、患者さんのご希望に添えるよう治療スケジュールの見立てを行うなど、可能な限りお応えしたいと思っています。お口の中の状態は人それぞれで治療方法も異なります。お一人お一人に合った適切な医療を提供することを大切にしています。

勉強会や講習会なども積極的に参加されているようですね。

歯科医療の世界は進歩が目覚ましく、さまざまな治療方法や技術が開発されています。保険診療の範囲で対応しきれないこともありますが、どうにかして治療を受けていただくことによる価値を提供できるようにと思いながら勉強しています。最近は新型コロナウイルスの影響で多くがオンラインでの講習になっていますが、うまく時間を活用してこれからも患者さんのために学び続けたいと思っています。

一生を通じて歯に興味を持つことが口の健康の第一歩

スタッフの皆さんについて教えていただけますか。

スタッフは少数精鋭で、歯科衛生士は1人だけです。人手が多くなればたくさんの患者さんを診ることができるようになるのでしょうけれども、その分忙しくなって患者さんとお話しする時間が減ってしまったり私の目が行き届かない部分が出てきたりすると、それは本末転倒にもなりかねません。お一人お一人に合った治療を行うためには患者さんとしっかり向き合うことが重要だと考えていますので、少ない人数ながら責任を持って診療するように努めています。スタッフもこの点はよく理解していて、思いやりを持って丁寧に対応してくれていますね。

私生活ではお母さんとしてお忙しいようですね。

子育ても一段落してほっとしているところです。娘はブラスバンドの大会に出場したり水泳の合宿に参加したりすることが多く、私も大会や試合の応援に行くことがあり、子どものサポートをするのがとても楽しかったですね。子育てを通して親の気持ちというものが理解できるようになり、この経験は診療にも生かせるのではないかと思っています。今は少し自分の時間を持てるようになって、診療後や休日は読書をしたり歯科の講習会のビデオを見たりして過ごしています。

最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

体に関して気になる部分はそれぞれ違うと思います。例えば女性なら美容やメイク、男性だと体脂肪や筋肉などでしょうか。ですが、お口や歯を気にする方は意外に多くありません。高齢化が進む中、100歳になっても健康でいるためには、小さい時から口腔の健康に関心を持つことが大切だと思います。小さな頃は仕上げ磨きまできちんとされる親御さんがほとんどですが、小中学生になると親御さんがお口の中をチェックする機会が減ってきます。さらに習い事や塾で忙しくなると歯医者さんにかかることも少なくなり、その間に状態が悪くなってしまうことがよくあります。歯並びが気になる場合は虫歯や歯周病も注意が必要ですし、口臭が気になる場合はお口の中をきれいにしなければなりません。まずは歯とお口に関心を持って、健康維持のために歯科医院に足を運んでいただけたらうれしいです。