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西岡 士郎 院長の独自取材記事

西岡歯科医院

(高松市/瓦町駅)

最終更新日:2023/02/09

西岡士郎院長 西岡歯科医院 main

「未病の段階で救いの手を差し伸べるのが私の使命」。そう語るのは、琴電琴平線・瓦町駅から徒歩約10分の場所にある「西岡歯科医院」の西岡士郎院長。50年の歴史を持つ歯科医院の2代目だ。歯周病予防と口臭ケアを専門とし、地域住民が健康な口腔環境を維持できるようにと、未病の段階での定期検診の啓発に努める。地元野球チームを結成するなど、長年地域の絆づくりに貢献してきた父の想いを引き継ぎ、地域の人と人とのつながりも大切に診療を続けてきた西岡院長に、同院の診療内容や地域に対する想いを聞いた。

(取材日2022年12月24日)

唾液の量と質、生活習慣から口臭の原因にアプローチ

口臭ケアを専門とされているそうですね。

西岡士郎院長 西岡歯科医院1

大学生の頃、父の治療を横で見ていたら口臭を気にする患者さんがいらっしゃいました。口臭の原因となる、歯周病か虫歯があるのだろうと思いカルテを見ましたが、この患者さんには歯周病も虫歯もありませんでした。きれいなお口元なのに、なぜ口臭が生まれるのか。その疑問は自分の中にずっと残り、大学のレポートのテーマにも選んだのですが、当時は結論が見つかりませんでした。長年の疑問が解けたのは、約10年後。偶然、立ち読みした歯科雑誌に掲載された口臭改善プログラムの掲載文を見て「これだ!」と思い、その先生の診療所まで何度も行き来して、口臭の原因とその対処法の習得に努めました。そして私は2007年に父から当院を継承し、現在は口臭ケアを専門分野の一つとして、学び得た知識をもとに、口臭でお悩みの方々のご相談に乗っています。

口臭の原因とは、何だったのでしょうか?

歯周病や虫歯が原因ではない口臭には、唾液の量と質、生活習慣が大きく関わっていると考えられます。そう教えられた当時、唾液に着目している人はほとんどいませんでしたので、たいへん驚きましたね。唾液の分泌量が減少すると、お口の中が乾燥して、唾液の質もネバネバとした状態に変化します。すると唾液が本来持っている抗菌作用が低下しますから、歯周病菌や虫歯菌が活動しやすい状況となって、口臭が発生してしまいます。唾液が減少する一番の要因は、口が乾きやすい飲み物を習慣的に取ることです。例えば緑茶、紅茶、コーヒーなど、カテキンやカフェインが含まれる飲み物は利尿作用が高く、過剰摂取することで口の中が乾きやすくなると言われています。

こちらの歯科医院での、口臭ケアの流れを教えてください。

西岡士郎院長 西岡歯科医院2

口臭のお悩みには、自分では口臭は気にならないけれど周りの人は臭いと感じているケースと、周りの人からは臭いを指摘されないけれど自分では口臭が気になるケースの2パターンに大別されます。どちらの場合も、まずはお口の中をのぞいて、歯周病や虫歯がないかどうかの検査をします。歯周病や虫歯があればその治療を優先的に行い、なければ唾液検査をして、唾液の量や質を調べます。次に口臭測定器を使って、口臭のレベルを数値化します。これらの検査結果を分析し、さらに患者さんの食習慣や生活習慣も見極めることで、徐々に口臭の原因を浮き彫りにしていくという形です。口臭の原因が判明したら、分析表にしてお見せしながらわかりやすくご説明します。そして対処法などの指導を行い、患者さんに実践していただくという流れになります。

未病の段階から健康な口腔環境へ

もう一つの専門分野である、歯周病予防についても伺いたいです。

西岡士郎院長 西岡歯科医院3

大学の臨床実習で、歯がグラグラするという主訴で大学病院に来られた患者さんの対応をしたことがありました。「こんな状態の歯だから抜いていいよ」と言われ、抜歯をして入れ歯を入れたのですが、入れ歯がきちんと合っているにもかかわらず、「噛めない」というのです。入れ歯は噛む力が3分の1に落ちるという知識はありましたが、ここまで天然歯と違うものかということを、この時初めて教えられました。どんなにグラグラの歯でも簡単に抜いてはいけないこと、そういう状態になる前の、未病の段階で定期的なケアをすることが大切だと理解したのです。この経験は、私の歯科医師人生の原点でもあります。当院では未病の段階から健康なお口の状態にしてあげたいという思いを胸に、歯周病治療を行っています。

昔は、今よりも歯周病や虫歯の患者が多かったと聞いたことがあります。

父が若い頃は歯科医院も少なく、診療開始前から患者さんが外に並んでいる状態で、数にすると今の約3倍はいらっしゃっていたらしいです。ですので、当時としては一人あたりの患者さんの診療時間を短くしないと対応ができず、「また悪くなったら来てくださいね」と、定期的な受診の必要性について十分にお伝えすることができなかったと聞いています。その当時の患者さんは、痛みなどの自覚症状が出てから歯科医院に来られますので、症状が進行し、治療の選択肢も限られていました。よく「歯科医院に行ったら歯を抜かれた」と言われるのは、そういう時代背景があったからだと思います。

歯周病にも、唾液の質と量、生活習慣が関わっているのでしょうか。

西岡士郎院長 西岡歯科医院4

大ざっぱな性格のご主人と、几帳面な性格の奥さんのご夫婦の話を聞いたことがあります。奥さんは食事の度にしっかり歯磨きをされる方でしたが、ご主人はつまようじで歯の隙間を軽くお掃除して済ませてしまう方でした。その後、お一人だけ歯周病が進行してしまったのですが、それはどちらだと思いますか。驚かれるかもしれませんが、歯周病が進行したのは奥さんのほうでした。歯周病にも、唾液の量と質、生活習慣が関係していたからです。かわいそうな奥さんは、「毎日一生懸命歯磨きをしているのに、なぜ?」と嘆いておられました。歯周病の進行を防ぐためには、歯科医院を受診して歯石の除去を行うだけでなく、定期的に唾液検査をするなどして、お口の中の状態をきちんと把握しておくことが必要です。お口の中は刻一刻と変わっていきますから、定期検診を欠かさないでいただきたいのです。

地域に感謝し、地域住民の健康維持に貢献

この地域のご出身ということですが、地域の特徴をお聞かせください。

西岡士郎院長 西岡歯科医院5

私が子どもの頃の瓦町駅前は、まるで毎日がお祭り騒ぎのような人出で、大変にぎわっていました。しかし高校生の頃に都市開発が始まり、道が郊外へ延びていくに従って市街地も広がり、この辺りは急速に過疎化した印象があります。しかし、地域住民の絆、結束力の強さは変わりません。父の代から通ってくださっているご高齢の患者さんなどは、郊外に引っ越しをされてもなお、電車やバスを乗り継いで当院にお越しくださいます。こうした地域の皆さんには、感謝の気持ちしかありません。2010年には地域の小学校3校と中学校2校が統合し、高松第一学園の愛称で呼ばれる中高一貫校ができましたが、現在私はこの学校の学校歯科医を担当しています。生まれ育った地域に貢献したいという思いで、若い方からご高齢の方まで、幅広く診療を行っています。

お父さまも、地域にたいへん貢献された方と伺いました。

父はこの地元で「西岡クラブ」という軟式野球チームをつくり、オーナーを務めていました。50年間続いた地域密着のチームです。チームの歴史が長いものですから、これまでにはチームのOBやそのご家族、メンバーにご紹介いただいた知人の方など、幅広い年齢層の方々に来院いただきました。父は、地域の方々が連携する場所をつくり、人と人とのつながりをつくっていたんですね。当院の付近には、何度も甲子園に出場している野球の強豪校もありますので、最近ではスポーツ外傷から歯やお口を守るスポーツ用マウスガードの作製にも対応するようになりました。これは私なりの地域貢献といえるかもしれません。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

西岡士郎院長 西岡歯科医院6

近年ではインターネット検索をすれば、たくさんの情報が出てきます。それを自分なりに解釈することを続けていると、いつかつじつまが合わなくなり、行き詰まってしまう恐れがあります。当院では歯科の適切な知識をわかりやすくご説明していますので、3ヵ月に1回は定期的に受診していただき、患者さんに合った適切な検査と、口腔ケアを受けることでお口の中を健康な状態に維持していただきたいです。私の使命は、未病の段階で救いの手を差し伸べ、歯科医療を通じて地域に貢献すること。これからも生まれ育った地域の皆さんのため、地域歯科医療に取り組んでいきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

唾液検査/1100円、口臭検査/1万1000円〜2万2000円、スポーツ用マウスガード/5500円~

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