尾崎 忠克 院長の独自取材記事
グリーン歯科クリニック
(松山市/鷹ノ子駅)
最終更新日:2024/11/05

1987年の開業以来、地域の幅広い世代が診療に訪れる「グリーン歯科クリニック」。2024年には、かねてより同院で勤務していた尾崎忠克先生が、両親の後を継ぎ、院長に就任。同年6月には設備や建物をフルリニューアルし、新たなスタートを切った。神奈川歯科大学を卒業後、日本歯科大学や首都圏のクリニックで研鑽を積んできた尾崎院長。「こんなに話をしてくれる先生はいなかった」と喜ぶ患者も多いのだとか。また、定期検診の際に、口の中を口腔内カメラで撮影し、治療前後の状態を患者に見せることで、治療に対するモチベーションアップにつなげているのだそう。同院のこれからをリードする尾崎院長に、さらに魅力がアップしたクリニックのことや今後の展望などをたくさん聞いた。
(取材日2024年7月31日)
設備をパワーアップし、より患者に寄り添った診療を
すてきな院内ですね。リニューアルでこだわった点を教えてください。

リニューアルをする際には、明るい雰囲気にすることと、程よく「歯医者さん感」を残すことを意識しました。例えば、院内の壁の色についてです。担当してくれたデザイナーさんと話し合い、白とグレーと淡いブルーで統一しました。ビビッドな色や奇抜な外装にして以前の見た目と大きく変化させるという選択肢もあったのですが、以前から通ってくださっている患者さんがさらに安心して通える環境を整えることを考えると、自然とこのような形に落ちつきましたね。あとは、圧迫感のない空間にすることも意識しました。もともと天井が高い建物なのですが、診療台と診療台の間を隔てる壁の形を工夫したり、スペースを広く取ったりと、リラックスして過ごしていただける空間にしました。
リニューアル後、患者さんからの反響はありましたか?

たくさんの言葉をいただいています。中には「うれしい!」と声をかけてくださった患者さんもいました。クリニックの見た目も大きく変わったので、そこについて言ってくださる方が多いのですが、実は治療用の椅子もすべて新しいものに入れ替え、患者さん自身も歯の状態を見ながら確認できるよう、各診療室の壁にモニターを設置しました。他にもリニューアル前から使っていた機器と合わせ、今後も随時高性能な設備を導入していく予定です。通いたいと思っていただけるクリニックづくりを常に意識し、患者さんに還元していきたいと考えています。
院内の技工所があるとのことですが、そのメリットを教えてください。
当院ではリニューアル前から技工所を持っており、患者さん一人ひとり異なるお口の中の状態に合わせた入れ歯を作製しています。入れ歯を作る際に患者さんの状態やご要望を細かくヒアリングし、歯科医師から歯科技工士へ直接伝えられることがメリットですね。また、入れ歯が割れたと急に来院された患者さんに対しても、素早く対応ができ、新しい入れ歯を早ければ当日中に提供できるのが、院内に歯科技工士がいる大きなポイントだと思います。
患者との信頼関係を育み、丁寧な定期検診も実施
患者さんと接する際に、大切にしていることはありますか?

私が歯科治療で大切にしていることは3つあります。「コミュニケーションを大切にし、理解されるまで説明すること」「治療した歯をなるべく長持ちさせること」「最新技術の習得に努め、患者さんに還元すること」です。まずは患者さんに対して、どういう治療になるのか、どれくらいの治療期間がかかるのかを必ず伝えます。ご納得いただけるまで治療は進めないので、説明だけで20分くらいいただくこともあります。患者さんによって通院できる回数などが異なるため、いくつかの選択肢の中からニーズに合う治療を提案します。そして、治療した歯を長持ちさせるために、定期検診の大切さを患者さんに伝え続けています。今では、定期検診へ通ってくださる患者さんが増えてきましたね。うれしいです。
治療や定期検診の際に、こだわっているポイントを教えてください。
まずはどちらも患者さんとの信頼関係を大切にすることですね。コミュニケーションを取ることを大事にしつつ、患者さんにとって負担が少ない治療を行うように心がけています。定期検診については保険診療内で、歯科衛生士が1時間をかけて丁寧に虫歯や歯周病のチェック、クリーニング、ケア指導を行い、定期的に口腔内カメラで撮影してデータを記録・保存し、お口の中の変化の過程を可視化しています。変わっていく様子を自分の目で確認できることで歯への健康意識がより高まったり、通院へのモチベーションアップになったりすると考えています。
クリニックについてご両親と話し合われることはありますか?

現在も父・母ともに歯科医師として一緒に勤務しているのですが、基本的には私に任せてくれているので、クリニックのことや診療についてあまり話し合うことはないんです。父はもともと無口なタイプで、普段もたくさん会話を交わすわけではありませんが、一緒に働けるのはとても楽しいです。母は患者さんとは、治療の話だけではなくプライベートな話もたくさん交わすので、患者さんにとって良き相談相手なのだと感じています。他にも、私の幼少期を知っている方から昔の話を聞いたときなどには、両親が地域の患者さんたちと築いてきた信頼関係を改めて実感します。長くお付き合いできる環境なので、当院に通えなくなった場合は患者さんのご自宅へ診療に伺い、お口の中だけではなく気持ちのケアも含めて、長く診療に携われたらと思っています。
地域の患者に生涯寄り添い続けるクリニックをめざして
地域のかかりつけとして、どのような思いで診療されていますか?

新しい技術や知識を積極的に取り入れつつ、さまざまな患者さんのニーズに広く応えるクリニックとして地域の方々の役に立ちたいと考えています。主訴としては虫歯や歯周病、入れ歯、小児歯科など、一般的な保険診療範囲内の治療がメインですね。患者さんの意向をしっかり伺い、年齢や生活習慣、持病なども考慮した上で、一緒に治療方針を決めていきます。また、お電話やホームページで24時間対応のウェブ予約も取り入れていますが、予約をせず急患などで来院された場合も、両親と3人で対応しているため基本的には断らないようにしています。
今後の展望について聞かせてください。
今後も患者さんに安心して通っていただけるようなクリニックづくりをめざしていきます。初めて当院に来られた患者さんは主に自分が対応するのですが、「こんなにお話をしてくれる先生はいなかった」「ここに来て良かった」と言っていただけたときはうれしいですね。しっかりとした説明を行い、患者さんとの信頼関係を築き、赤ちゃんからシニアまで一生のかかりつけ医になれたらうれしいです。現在こちらに通院している患者さんたちが、将来、体が不自由になり通えなくなった場合は、訪問歯科診療に出向き、最期まで診療を続けたいと思っています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

小さなお子さん、それから小さなお子さんを育てているお父さん・お母さん、学生さん、働いている方、シニアの方、そのお世話をされている中高年の方……など、当院では幅広い世代の患者さんの診療にあたっています。それぞれの事情や考え方などを伺いながら、ベストな方向を一緒に考えますので、どんな悩みでも気軽にご相談いただけるとうれしいです。また、健康的な歯を末長く使っていただくために、症状を感じていなくても定期的に検診を受けていただけると幸いです。車いすやベビーカーと一緒に入れる広い診療室をご用意してお待ちしております。