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木原 竜太 院長の独自取材記事

きはら歯科クリニック

(松山市/鎌田駅)

最終更新日:2021/10/12

木原竜太院長 きはら歯科クリニック main

伊予鉄道郡中線・鎌田駅から車で約6分、近年宅地化が進み、若いファミリー層も多く住む垣生地区にある「きはら歯科クリニック」。木原竜太院長は、長年地域で診療してきた父から歯科医院を引き継ぎ、内装・外装を一新して、2018年4月にリニューアル開院した。入り口は自動ドアで、明るく広々とした院内はバリアフリー対応。車いすのまま治療ができるようにユニットの間隔も広めに確保するほか、治療方法などをゆっくり話せるカウンセリングルームやキッズルームも備えている。予防歯科をベースに幅広い診療を提供している木原院長に、クリニックの特徴、治療方針、めざす医療について話を聞いた。

(取材日2020年2月6日)

口腔内環境のリスクを、早期発見・保護と観察で守る

どのような経緯で開院されましたか?

木原竜太院長 きはら歯科クリニック1

父が歯科医師だったこともあり、小学生の頃から「大きくなったら歯医者さんになりたい」と言っていたそうです。父のクリニックは地元でも古くから診療していて、僕が継承するまで35年の歴史がありました。父の仕事姿を見ていたわけではありませんが、家で話を聞いて、憧れを抱くようになったのだと思います。日本大学歯学部を卒業すると、1年間、大学の付属病院で研修を受け、八王子にあるクリニックに4年勤務しました。その後地元に帰り、父のクリニックを継ぎました。もともと高齢者が多い地域でしたが、ここ数年で分譲地が増え、若い方も多くなり、お子さんから高齢の方まで幅広く通院されています。父が診ていた患者さんはそのまま当院で対応させていただいていますが、父は高齢のため通院できなくなった患者さんの訪問歯科診療に力を入れています。

クリニックの診療の特徴について教えてください。

予防歯科をベースに治療を行っています。歯科クリニックは、今までは痛みのある時に行く所というイメージが強いですが、僕がめざすのは、痛みが出ないように通う診療所です。そこで着目したのが歯周病の予防です。これまで歯周病治療について専門的に学んできたので、その専門知識を患者さんに提供できればと思っています。そのほか、お子さんの治療では成長期のメンテナンスに力を入れています。歯並びが悪いと、予防歯科も難しくなってきます。昔ほど矯正治療が大変ではなくなっているので、できるだけきれいな歯並びをめざすことも僕の予防歯科プログラムに入ってきます。大人になってから「矯正しておいて良かった」と思っていただける診療を提供したいと考えています。

予防歯科で大切にされている治療方針を聞かせてください。

木原竜太院長 きはら歯科クリニック2

「早期発見・早期治療」ではなく、「早期発見・保護と観察」を重視しています。虫歯を見つけても、進行させないように見守るのが予防歯科の概念です。ですから、すぐ削るのではなく、削らなくてはいけない虫歯かどうかを判断し、非進行性の虫歯であれば定期的に保護・観察させてもらいます。保護と観察は、定期的に診させてもらうことが前提条件なので、診療の間隔が空き過ぎたり、セルフケアが不十分だったりしてお口の状態が悪くなると、早期治療が必要になってきます。ですので、3ヵ月から半年に1度は診させてもらいたいと思います。全身疾患がある、タバコを吸う、入れ歯であるなど、個人の状況に合わせた予防歯科プログラムを組むので、健康な方であれば年に2回、そうでない方は年4回くらいを目安にコンスタントに通院してほしいです。個別に口腔内のウィークポイントをお伝えしますので、そこをうまくケアできるかどうかが重要なポイントになります。

予防歯科は、通院のモチベーションを高めることから

歯周病ケアについて教えてください。

木原竜太院長 きはら歯科クリニック3

歯周病は、20代から進行していても自覚症状がないため気づきにくく、症状としてようやく現れてくるのが50代を超えてから、というケースが多いです。しかし、歯がぐらぐらして噛みにくい、歯茎が腫れてきたという症状が出てしまってからでは、抜歯しなくてはいけないケースも出てきます。また、その歯があることでほかの歯に悪い影響を及ぼす場合や、食事がしにくい、ブラッシングがしにくいといった場合は抜歯したほうがいい患者さんもおられます。患者さんには常々「子育てが終わり自分の時間を楽しむ時期を迎えられたら、人生を楽しめるように、若いうちから口腔内環境を整えるお手伝いをさせてください」とお話ししています。

インプラント治療にも対応されていますね。

インプラントは歯がなくなった時の治療として、入れ歯にしたくないといったニーズに応える画期的な技術だと思います。ただ、インプラント治療には注意点があるので、希望される患者さんには外車の購入に例えてお話しします。「高級車であっても雨ざらしにしメンテナンスを怠ると壊れてしまうように、高額のインプラントも、その後の手入れができていないと傷みますよ」といった具合ですね。一度お話ししただけではわからないことも多いですし、インプラント治療がその方のお口の状態に適応しない場合もありますから、インプラント以外の治療の選択肢があることも含めて丁寧に話を詰めていきます。

予防やメンテナンスを目的とした定期的な通院を促すために、どのような工夫をしていますか?

木原竜太院長 きはら歯科クリニック4

来院の時期が来たらはがきでお知らせをしますが、患者さんに通院しなくてはいけないというモチベーションを持っていただくことが重要です。治療前にデジタルカメラで口腔内の写真を撮り、場合によってはそれを患者さんにプリントアウトして差し上げています。自分の口の中を見ることはそうそうあることではないので、「あら恥ずかしい!」とおっしゃる方もいますが、まずご自身のお口の中を見て、今の状態を把握していただくことが第一歩です。言葉だけではわかりにくいので、視覚的要素を交えたり、実際に触ってもらうなど、リアルに現状を理解していいただけるように工夫しています。

診療のモットーは「コミュニケーション第一」

診療には治療技術はもちろん、コミュニケーション力が必要になりますね。

木原竜太院長 きはら歯科クリニック5

患者さんとの意思疎通が治療に大きく関わってくるので、当院の診療モットーは「コミュニケーション第一」です。そのため、初診の方にはかなり時間をかけています。当院の診察の特徴をしっかりお話しして、根気強く伝えることが大事だと思っています。また、審美歯科やホワイトニングを受けに来院される場合は、「こうしたい」という患者さんの思いと、施術する側の意識にずれが生じることもあるので、打ち合わせの段階で、かぶせ物の色や形といった完成形の方向性を共有できるように注意しています。

今後、どのような医療を提供していきたいとお考えですか?

「虫歯ゼロ」は夢や希望ではなく、現実的な話だと思っています。歯磨きペーストの成分も昔より格段に良くなっていて、虫歯も随分減ってきました。今後も発育期からの虫歯予防を念頭に置きながら、歯を残すために歯周病の予防を心がけていきたいですね。8020運動は今や多くの方が達成できるようになってきていて、高齢者の歯の損失は減ったのですが、逆に虫歯が増えているのが現状です。高齢の方はいろんな薬を飲むことが多いので、虫歯を予防してくれる唾液が減ってしまうんですね。あと、歯周病が進んで歯茎が下がってしまい、それによって虫歯リスクが増えるともいわれています。幼少時から正しいブラッシングの習慣をつけていれば、高齢になってもうまくブラッシングができ、虫歯予防につながると思います。ですので、20年先、30年先に歯を残すだけでなく、虫歯にならないようにメンテナンスをすることにこれからも力を尽くしていきたいです。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

木原竜太院長 きはら歯科クリニック6

歯科クリニックのイメージを変えたいと思い、生まれ育った場所に帰ってきました。若輩ではありますが自分の経験を存分に生かし、ニーズに応えられるようにしたいと考えています。歯科医療はとても速いスピードで進化しているので、学会やスタディーグループで学びながら、意識・知識をアップデートしています。歯周病と糖尿病の関係についても実証されており、口腔内環境を整えることは、医療界全体の共通の課題でもあると考えています。地域全体のデンタルIQを上げていくのは時間のかかる課題ですが、自分の歯は一生モノです。人工の歯には代えがたい価値がありますから、歯科検診や妊婦検診をきっかけに自分の口腔内に関心を持っていただき、気軽に来院してほしいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

矯正歯科/6万円~、インプラント治療/1本 25万円~、ジルコニアクラウン/1本 5万円~、ホワイトニング/5万円~

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