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高橋 宙希 院長の独自取材記事

二番町デンタルオフィス

(松山市/大街道駅)

最終更新日:2023/06/08

高橋宙希院長 二番町デンタルオフィス main

伊予鉄道城南線・大街道駅から徒歩5分。「二番町デンタルオフィス」は松山の中心部、飲食店が立ち並ぶ二番町にある。2020年4月から院長を務める高橋宙希(たかはし・ひろき)先生は、日本歯科大学卒業後、同大学附属病院で1年間の研修医経験を経て2018年に同院へ。歯科医師として尊敬する父のもと技術の研鑽に励んでいる。マイクロスコープや細菌の感染予防のためのラバーダム、歯科用CTなどの機器を駆使し、できるだけ歯を抜かずに残すことを治療方針としており、1回あたりの治療時間は平均1〜2時間。時間をかけた丁寧な治療によって確実で予知性の高い医療を提供したいと考えている。高橋先生に、現在に至るまでの経緯や、現在クリニックで行っている診療について話を聞いた。

(取材日2020年3月12日/更新日2023年6月6日)

尊敬する父の背中を追いかけて、技術に磨きをかける

先生が歯科医師を志したきっかけはどのようなことでしたか?

高橋宙希院長 二番町デンタルオフィス1

父の影響が大きかったですね。小さな頃から何となく歯科医師になろうと思っていましたが、歯学部に入ってからはっきりと意識しました。今でも歯科医師として尊敬しているのは父以外にいないですね。父のように、どんな患者さんが来られても応えられるような技術が身につけば最高だと思っています。2020年4月からは院長に就任しましたが、笑顔の絶えないクリニックにしたいと考えています。歯科治療というのは、歯が痛いなどの原因があって始めるものなので、誰しもマイナスの気持ちからのスタートです。治療中は大変なことも多いかもしれませんが、当院で治療して、最終的に満足してニコニコと笑顔で帰ってもらえるのが一番かなと思います。父には今後も理事長という立場で非常勤で治療に入ってもらいます。最近は父と私とで、歯科医師向けの根管治療のセミナーも行っています。今後も定期的にセミナーを開催していく予定です。

クリニックは市街地の中にありますが、患者さんの層はいかがですか?

父が小児歯科の専門家でもあり、他の分野にも精通しているので、下は3、4歳のお子さんから、上は90歳の高齢者まで幅広くいらっしゃいます。当院は完全予約制なのですが、初診の患者さんは紹介で来られる方がほとんどですね。珍しいケースですと、アメリカや上海、ドイツに住んでおられる方が歯科治療をするためにわざわざ帰国されています。市街地の中にあるという点で言いますと、たまたま街中で歯科医院を見つけたという旅行者の方、中には外国からの旅行者も飛び込みで来院されることがあります。私の父は海外での研鑽経験も豊富ということもあり英語が堪能なので、うまく対応していますね。

先生が得意とする治療を教えてください。

高橋宙希院長 二番町デンタルオフィス2

根管治療ですね。当院では歯科用顕微鏡など先進の器材を使用して、なるべく歯を抜かず、歯を残すように治療をしています。先代である父は20年以上前、日本で歯科用顕微鏡を使用して治療を行っている歯科医院が少なかった頃から、ラバーダムを装着し、歯科用顕微鏡を使用して歯の根っこの治療を行っていました。超音波で粘膜とか歯茎とかを傷つけないように骨を削る電動式骨手術器械も、まだ一般的に知られる前から導入していたんです。そういう、先見性のある父に教えられてきたことは、知識の面でも技術の面でも、歯科医師としての大きな自信につながっていますね。だからでしょうか、私は難しい症例の患者さんでも積極的に治療したいという考えなんです。また、そういう治療を行い、患者さんに喜ばれると大きなやりがいを感じます。

トラブルの根本原因を見極め、再発予防に力を注ぐ

治療についてはどのように進めていきますか?

高橋宙希院長 二番町デンタルオフィス3

初診の際に口腔内写真やエックス線の撮影をして、まずは口の中の「資料」集めをします。主訴はもちろん治療しますし、それに付随して悪いところが見つかれば治療をしていきます。資料からは、具体的な治療計画がわかるので、例えば「根管治療はあと2回で終わりますよ」というように、来院できるタイミングに合わせて先の予約を入れていただけます。治療にかける時間は基本的に1時間以上。「1時間しかないからこれしかできません」ではなく、「この治療をするためにこれだけの時間を確保します」という考え方なので、長い時には3時間ほどかかることもあります。転勤などで通院できなくなる場合には、転居先の歯科医院でもスムーズに治療が始められるよう、こちらで行った検査の資料とともに治療の状態を記したお手紙を添えて渡すことも可能です。そうした場合にも、どこに出しても恥ずかしくない治療を心がけています。

クリニックと診療の特徴や、こだわっている点について教えてください。

すべての根管治療の際にラバーダムというゴムのシートを使用します。口の中にはすごい量の細菌がいるんですね。歯の根っこの病気の原因は、細菌の感染なんですよ。細菌は唾液の中にもいるので、治療の際には患部に唾液が入らないように隔離をして消毒をします。そこでラバーダムを使って、消毒した後の患部に細菌が入ってこない環境をつくることで、より高いレベルで治療を成功に導き、再発を防ぐことができると考えています。

先生の診療スタンスについてお聞きします。

高橋宙希院長 二番町デンタルオフィス4

確実で予知性の高い医療をめざしています。口の中の病気の多くは細菌感染によって起こります。ラバーダムを使用することも含め、原因がどこにあるかということを考えて治すことが大切です。例えば、歯周病の患者さんの中には噛み合わせに問題がある方がいらっしゃいます。ですから、歯周病の治療とともに噛み合わせの治療も行わなければなりません。単に歯周病を治せばいいということではなく、噛み合わせという原因があるので、そこも治療をしていくということですね。口腔内の疾患にもさまざまあるように、歯科治療においても治療の仕方はさまざまあります。患者さん個々の背景を考えその人に適した治療法を選ぶことや、複数の疾患が絡み合うような症例では綿密な治療計画を立てることが重要になってきますので、どのような分野でもある程度知識や技術がなければ、治療の選択肢を増やせないため、日々研鑽を積んでいます。

歯科用CTを導入。根管治療の精度向上に役立てる

治療や検査機器で新しく取り入れたものはありますか?

高橋宙希院長 二番町デンタルオフィス5

2020年1月に歯科用CTを導入しました。患者さんの中には、診断をされたとしても「本当にそうなの?」と思う方もいるでしょう。そうした場合でも、CT検査で可視化することでどういう状態なのかをお見せすることができますし、診断の経緯や治療の過程もCTを撮ればわかります。根っこの治療でCTを撮る歯科医院はまだ松山では少ないと思いますが、根っこの管があるかないか、管のおおよその場所、向き、どれくらいの深さにあるか、ひびや割れているところはないかなど、画像でお見せして納得してもらうことができます。治療において、患部に器具が届かないといった物理的に不可能なことはありますが、歯科用CTを使うことによって、より正確な診断・治療につなげやすくなるので、メリットは増加します。患者さんに他の選択肢も増やしてあげることが可能になります。

2020年4月の院長就任にあたり、今後の抱負、展望をお聞かせください。

高橋宙希院長 二番町デンタルオフィス6

初診で来ていただいた患者さんの主訴を診療し、治療が終わったら口の中の全体のことを考えて、治療のプランを案内させていただければと思っております。極端な話をすれば、私が治療すれば10年、20年は治療のために歯科医院に来なくてもいい、そんな治療ができればと思っております。実際私の父は、入れ歯を作製する際、10年ぐらいは不自由なく生活できるような物を作っているそうです。技術のある歯科医師が作ればそれほどの物が作れるということでしょう。しかし現実的には車や家と同じで、入れ歯やかぶせ物、インプラントも人工物ですので、永遠にはもちません。そのため不具合がでないように定期的なメンテナンスや、新たな問題の早期発見・早期治療のための通院は必要になります。できるだけ通院の負担がかからないよう、これからも治療技術を上げていきたいですね。

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