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長谷川 浩之 院長の独自取材記事

長谷川歯科医院

(松山市/伊予北条駅)

最終更新日:2021/10/12

長谷川浩之院長 長谷川歯科医院 main

伊予北条駅近くの住宅街で、45年以上にわたって診療を続けている「長谷川歯科医院」。一般歯科、小児歯科、矯正歯科、予防歯科などに幅広く対応しつつ、訪問歯科診療にも注力しており、高齢者の多いこの地域の大きな支えとなっている。3代続く歯科医師の家系で育ったという長谷川浩之院長のモットーは、「できるだけ痛くなく、患者に納得してもらえるような治療を提供すること」。高齢患者の診療に役立てるため、自らケアマネジャーの資格も取得したそうで、地域の健康寿命を延ばすためにも日々心血を注いでいる。そんな長谷川院長に、仕事のやりがいや患者への想い、今後の展望などをじっくりと聞いた。

(取材日2019年7月25日)

往診を含む幅広い診療を提供

先生が歯科医師になられたきっかけから、院長就任までの経緯を教えてください。

長谷川浩之院長 長谷川歯科医院1

私の実家は祖父の代から続く歯科医師の家系で、幼い頃から祖父が診療している様子を見て育ちました。また母方の親戚にも歯科医師が多く、歯科の仕事に親しみを覚える環境だったこともあり、私も自然な流れでこの道に進みました。そして大学を出て大阪でしばらく勤務した後、父が開業した当院に入り、2006年から後を継いで院長を務めています。開業からはもうおよそ46年がたっていますので、患者さんも父の代から何世代にもわたって通ってくださっている方がいらっしゃいますね。

クリニックの特徴について教えてください。

一般歯科、小児歯科、矯正歯科、予防歯科やインプラント治療、審美歯科まで幅広く診療しています。患者さんの層も、小さいお子さんから100歳を超える高齢の方までさまざまです。特に高齢の患者さんを診ることが多いですね。ゆっくりとお話を伺うため、診療室とは別にカウンセリング室を設けています。治療器具に関しては衛生面を重視し、歯を削るタービンなど治療に使う道具は専用の機械でしっかりと滅菌して、患者さんごとに取り換えています。一番特徴的なのは、もう20年近く訪問歯科診療に取り組んでいることでしょうか。きっかけはなじみの患者さんが体が不自由になられて通院ができなくなったことでした。どうにかしなければという思いから往診を始めまして、今では近隣の介護施設などへも足を運んでいます。

訪問歯科診療ではどのようなことをされているのですか?

長谷川浩之院長 長谷川歯科医院2

虫歯の治療や入れ歯の調整、軽い抜歯、口腔内の清掃などです。「ポータブルユニット」という必要な治療器具がコンパクトにまとまったセットや、持ち運びできるレントゲンも備えているので、外科的な処置以外は診療室とほぼ変わらない内容の治療が提供できるんですよ。訪問歯科の対象となるのは介護が必要な方です。寝たきりの状態で口のケアができていないと、細菌が増えて肺炎の原因にもなりかねませんから、きちんとケアを受けることはとても大切なんです。実は私はケアマネジャーの資格も持っていまして、介護保険の活用の仕方などもアドバイスできます。お困りの方はぜひご相談いただきたいですね。

患者の食べる喜びと健康な暮らしを支える

診療の際に心がけていることを教えてください。

長谷川浩之院長 長谷川歯科医院3

できるだけ痛くないように治療を進めることです。治療で嫌な思いをすると、歯科医院へ行くのがおっくうになって虫歯など疾患の発見が遅れる恐れがあるためです。特にお子さんには「歯科は怖い」という先入観を与えたくないので、まずは親御さん世代に安心して治療を受けてもらえるように心がけています。そのためには、患者さんのご希望を伺ったり、こちらから治療内容をしっかりと説明したりすることも大切にしています。「お任せします」と言っていただけるのはありがたいのですが、やはり患者さんご自身で理解して納得した上で治療を受けていただくのが一番ですから。「あそこに行けば安心だよ」と、患者さんの紹介で来てくださる人が増えるのが目標です。

先生が得意とする治療は何ですか?

入れ歯の治療です。このエリアは高齢の方が多く、入れ歯のニーズも高いので特に力を入れています。きちんと合う入れ歯を作ると食事がしやすくなって、しっかり食事が取れることでQOL(生活の質)も上がりますし、口元に張りが出ることによって若々しく見えることも。また入れ歯は毎日きれいに洗浄したり、加齢による口腔内の変化に合わせて調整したりすることも大切ですから、定期的に確認しながら長持ちするようにサポートしています。入れ歯作りというのは、例えるなら更地から家を建てるようなものです。なかったものができ上がっていって、その方の暮らしの役に立つことは、私にとっても大きな喜びですね。

仕事をしていてやりがいを感じるのはどんなときですか?

長谷川浩之院長 長谷川歯科医院4

食事のおいしさを実感してもらえたときにはやはりうれしくなりますね。これは高齢者に多いのですが、舌の表面が乾燥したり汚れたりしていると、「みらい」という味を感じる部分が機能しなくなって味覚が落ちるのです。歳を取って料理の味つけが濃くなるのは、それが原因だったりします。塩分や砂糖の量が増えると健康にも影響しますから、口内をきれいに保つことはとても大切です。

加齢によって口腔機能にも影響が出てくるのですね?

そうですね。「オーラルフレイル」と呼ばれる口の老化現象なのですが、唾液の出が悪くなったり、飲み込みにくくなったりといった症状が出てきます。また認知症が進むと口の中で硬い物、やわらかい物を区別して咀嚼する機能も落ちて、食事がますます取りにくくなってしまいます。このようなオーラルフレイルは介護リスクや死亡リスクを高める原因だとされていますから、悪くならないように早めにケアしてあげることが大切です。もちろん、健康な歯をできるだけたくさん残すか、入れ歯などで噛む力を維持することもフレイル予防にとってたいへん重要です。ちなみに唾液の分泌が悪いと入れ歯もずれやすくなるので、口の中の渇きには特に注意が必要ですね。

予防歯科を推進し歯周病リスクを減らしていきたい

予防歯科についてはどのようにお考えですか?

長谷川浩之院長 長谷川歯科医院5

3ヵ月に一度のペースで歯のクリーニングをすることをお勧めしています。歯をよく磨いていても、口の中にヌルヌルした感触が残ることはありませんか? それは細菌がくっついて膜を張り、歯の表面を覆ってしまうからなんです。これを放置すると虫歯や歯周病のリスクが高まってしまうのですが、普通の歯ブラシではなかなか取れません。そこでクリニックの専用機械でクリーニングをしていただきたいのです。これは普段の掃除では落とし切れない油汚れを、プロの業者に頼んで落としてもらうのと同じ。当院にはお子さんから祖父母世代まで、一家全員でクリーニングを受けに来られる方もいらっしゃいますよ。

特にどのような方にクリーニングをお勧めしますか?

出産を控えた女性にはぜひ、妊娠中から口腔ケアをしっかり行ってほしいですね。「マイナス0歳からの口腔ケア」とも言いますが、お母さんの虫歯菌や歯周病菌がお子さんに移る母子感染を防ぐためにも、出産前のケアが重要になってきます。また一般的につわりが治まると妊婦さんは間食が増えて、口の中が酸性に傾きがちです。そうするとさらに虫歯や歯周病のリスクも高まります。歯周病と早産の関係性を指摘する報告もありますから、お子さんの将来のためにも早いうちからクリーニングを始めてあげてください。

お忙しい毎日かと思いますが、先生のリフレッシュ法は何ですか?

長谷川浩之院長 長谷川歯科医院6

温泉や銭湯を巡るのが好きなので、休みの日にはゆっくりと風呂に入って気分転換をしています。それから県外に行った時には美術館を回るのも楽しみの一つです。美しいものを観ることは感性を磨くことにもつながりますから、審美歯科の治療にも役に立っているような気がしますね。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

これから高齢化が進むことが予想されますから、訪問歯科のニーズはますます増えていくでしょう。長年の経験を生かして、往診には引き続き力を入れていきたいと考えています。オーラルフレイルを遅らせることによって、健康寿命を延ばすお手伝いをしていきたいです。また「痛くない治療」「患者さんのご希望に沿える治療」を提供することを通じて、地域の方々のデンタル意識を高めていくことも目標です。特に小さいお子さんには歯科に慣れ親しんでほしいです。学校歯科医をしていて、最近のお子さんは虫歯が少なくなってきていると感じていますが、歯科に自分から勧んで通って、健康な歯を長持ちさせてくれるとうれしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

歯列矯正(小児1期)/16万5,000円(税込)、インプラント治療(下部構造体 手術代込)/22万円(税込)、ファインセラミックス・クラウン/11万円(税込)、メタルボンド・クラウン/6万3,800円(税込)、金属床義歯(コバルト、片顎)/22万円(税込)

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