東京都心に位置し、オフィス街や商業施設、住宅地が混在する新宿区。高齢者から現役世代、子育て世代、海外からの移住者まで、多様な人々が暮らしている。同区の特徴の一つは、住民の医療や健康に対する関心と理解度の高さだ。
「当会では平成25年から医療公開講座を継続し、参加者は年々増加。講座ではiPS細胞に関する先端医療から整形外科、耳鼻咽喉科まで幅広いテーマを扱っており、直近では170人以上が参加し、活発な質疑応答も行われました」と新宿区医師会の岡部富士子会長。
加えて、区内にある3つの大学病院や5つの基幹病院と強固な連携を結んでおり、先端の医療を地域の患者へ届ける機会がつくりやすいことも、新宿区ならではの強みだと話す。また、新宿区医師会区民健康センターでは、健康診査やがん検診に加えて、日曜・祝日の昼間・夜間診療、土曜夜間診療、婦人科診療などを実施。さらに、災害時には同じ建物内に新宿区の災害医療救護支援センターが立ち上がり、同会の災害対策本部と連携。災害時医療の司令拠点になることに加え、災害用緊急医薬品の備蓄や医療ボランティア受け入れのための簡易宿泊ベッドなども地下に準備されている。その上で、区民の健康をサポートするには、コメディカルとの連携が不可欠だと岡部会長。
「医師会、歯科医師会、薬剤師会の三師会に加え、看護師、リハビリ職、デイサービス関係者など、さまざまな専門職と連携して、地域の皆さんの健康増進に取り組んでまいります」