横浜港の開港以来、西洋文化の影響を色濃く受けて発展してきた横浜市中区。地区ごとに異なる特徴を持つエリアでもあり、横浜市中区医師会では、JRの線路から海側の関内地区、内陸側の伊勢佐木地区、住宅街の本牧地区と、エリアを3つに分け、各地区の特徴に合わせた医療を提供している。
「関内は商売をされている方が中心、伊勢佐木は外国の方も多く多様性があり、本牧はファミリー層と、各地区で特色が異なりますので、需要に合った医療を提供するために、体制を構築しています」と話すのは秋山修一会長。副会長が各地区のまとめ役になることで、医療機関同士の円滑な連携を実現したという。
また、医師会、歯科医師会、薬剤師会に獣医師会を加えた四師会として協力体制を組んでいるのも、中区の特徴の一つ。定期的な情報交換や会員同士の交流によって培われた連携の力は、新型コロナウイルスワクチンの集団接種や災害時などに発揮された。
「獣医師会と連携している医師会は珍しいかもしれません。人獣共通の感染症や、災害時のペットの取り扱いにも対応できるよう、体制を整えています」
さらに、同会では年1回、区民に応急手当の知識と技術を身につけてもらう講演会を中区医師会館で開催。やけどや誤嚥など、緊急時の対応方法を伝えている。
「病気や健康について不安なことがあれば、かかりつけ医を見つけて気軽にご相談ください」