横浜市内で最も人口密度が高い南区。活気の中心だった商店街は姿を消したが、街とともに年を重ねた地域住民同士の絆は今も固く、互いに支え合う文化が根づいている。夜間に具合が悪くなった独居の患者に、近隣住民が付き添う光景も珍しくない。一方で、そうした助けを必要とする高齢世帯、1人世帯が年々増加傾向にあることを考えると、良心による助け合いだけに依存しない医療体制の構築が急務だ。南区医師会の東都千春会長は、「在宅医療の需要増を見越した医療環境の充実に力を入れています。かかりつけ医が自分の患者を往診する体制を基本としつつ、地域を4つに分けてエリアリーダーを配置し、柔軟に調整する仕組みを整えました」と話す。容体の変化に備えて近隣の病院とは連携を密にし、定期的病診連携会で情報を共有。スムーズな紹介・逆紹介につなげている。
地域の未来を担う子どもへの支援にも力を注ぐ。保育園や幼稚園の園医としての活動をはじめ、児童相談所や区役所との連携で虐待の早期発見、市立学校に在学中で医療的ケアが必要な子どもに対するサポートなどに取り組む。
また、南区の災害リスクを踏まえて、初期医療を速やかに実践するための集合訓練を不定期で実施。医師会・歯科医師会・薬剤師会の三師会での災害訓練も行っている。
「地域の皆さんが南区で健全に暮らし続けられるよう、三師会はもちろん行政などとも連携しながら、地域医療の充実に力を尽くします」




