横浜市の西端に位置する泉区は、豊かな自然と利便性が両立するエリア。「以前はインフラの整っていない不便な地域と思われていた時代もありましたが、今は地下鉄や相鉄線の整備、幹線道路の拡張などで交通の便が非常に良くなりました」と話すのは、令和7年に横浜市泉区医師会会長に就任した渡辺豊彦先生だ。「緑園都市などかつてのニュータウンでは高齢化が進んでいます。一方でゆめが丘などの新興地域は子育て世代が増えています」と説明する。地域構造の変化に合わせ、医師会もきめ細かな対応が求められるという。
「安心して子育てできる町であり続けるために、現状子どもが入院できる病院がないことは課題です」
在宅医療や介護・福祉との連携も重視しており、多職種が顔を合わせる連絡会や災害時の備えに力を入れている。「地震などの災害を想定し、模擬訓練や健康手帳の配布などに取り組んでいます。医師会の移転により区役所にも近くなり、医師会館を拠点に行政と連携して対応できる体制です」と渡辺会長。災害対応マニュアルも独自に整備し、災害時の初動対応や医療連携についての啓発も行っている。
また、地域交流の拠点としてNPO法人へ医師会長として支援しており、子ども食堂や高齢者の居場所づくり、スマホ教室やボランティア活動にも参画。「一人暮らしの高齢者が孤立しないよう、医療だけでなく『つながり』を生むことが大切です」と語る渡辺会長。世代を超えて誰もが支え合える地域づくりに強い思いをにじませた。




