飯能市と日高市の約120人の会員から成る飯能地区医師会。「お互いの顔が見える関係。それが規模の小さな当会の良さだと思います」と小川晃男会長は語る。飯能地区には山間部が多く、ハイキングやテーマパークなど、特に休日には都心部から訪れるファミリー層も多い。その一方で医療が行き届きにくいという懸念があったが、地域住民ができるだけ迅速に必要な医療を受けられるよう、行政や周辺都市の病院との連携を強化。介護職と協力し、在宅医療にも取り組んでいる。
会内外の結びつきは以前より強く、ここ10年ほどは地域の医療や介護従事者、さらに行政職も加わって、地域活性化や住民の健康について話し合っている。「自由に意見を出し合うワールドカフェの手法から、市民向けのイベント案が毎年生まれています」と会長。一人の薬剤師の発案から始まったという意見交換は年々その輪を広げ、今では100人近くが参加するまでになった。
地域が抱えるさまざまな問題に、多職種との連携で取り組んでいる同会。地域住民が長く健康で暮らせるよう、行政と協力して特定健診や胃内視鏡検査などを実施し、令和7年度からは日高市で5歳児健診を始めた。さらに正看護師の資格取得をめざせる看護学校も運営。優秀な看護教育と研鑽を積んだ多くの人材を、飯能地区を中心とした医療現場に送り出してきた。「これからも、多角的に地域医療の向上に貢献していきたいですね」と、小川会長は飯能地区の未来に目を向けている。


