茅ヶ崎市と寒川町をエリアとする茅ヶ崎医師会。会長を務める高山慶一郎先生は「行政単位が異なることで、医療政策の統一に苦労する場面もありますが、だからこそ一貫性を持った連携が大切です」と語る。
とりわけ力を注いできたのが在宅医療だ。自らも在宅医療を実践する同会の菅原一朗医師が委員長となって、2001年に在宅医療委員会を立ち上げた。エリアの病院・診療所と連携しながら、20年以上にわたり訪問診療の普及と体制整備に取り組む。同会ホームページで拠点一覧を公開し、訪問診療の実施状況や処置の対応範囲も明記。医療を受ける選択肢として定着を図ってきた。
「年を重ねても住み慣れた場所で安心して暮らせる仕組みづくりが、入院リスクや医療費の抑制にもつながります」
また近年は、震災などの災害対応にも注力。既存の救護所体制だけでなく、診療所や病院を活用した実効性の高い支援体制の構築を進めており、行政との協議を重ねている。「災害はいつ起こるかわからない。現実的に動ける体制を整え、実行可能な行動計画を策定しておくことが大切です」と強調する。
さらに医師会として、コロナ禍によって一時的に制限を設けていた休日・夜間急患診療所の通常運用も再開。ワクチン接種や小児医療の啓発にも力を入れる。高山会長は「在宅医療を担う若手医師の確保などが今後の課題。地域全体でノウハウを共有し、次世代へつなぐ医療体制を維持していきたいです」と展望を語った。




