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あなたの健康生活を支える「人間ドック」ガイドの特集 PC用画像

(公開日2015年11月26日)

40歳前後から、「無理が利かなくなったなあ」「疲れが取れなくなった」など、何となく体の不調を感じ始める人も多いはず。また、具体的な症状がなくても生活習慣病やがんなどの疾患リスクは気になるところです。そこで、自身の健康管理のための習慣にしたいのが人間ドック。「まだ人間ドックを受診したことがない」という初心者のために受診方法などをまとめてみました。

1.人間ドックって何?普通の健診と何が違うの?

会社に勤めている人なら、1年に1回、定期健診を受ける機会があると思います。これは労働安全衛生法で年1回の受診が定められているもの。一方、人間ドックは特に法で義務付けられているわけではなく任意での受診となるため、健康保険の適応外となり、そのぶん料金の自己負担額は高くなります。しかし、一般的な定期検診よりも検査項目が増え、専門的に診てもらえるので、生活習慣病やがんなどのリスクをより早期に発見するには、やはり人間ドックを活用することが得策です。

2.料金はどれくらいかかる?何歳から受診するべき?

検査プランやオプションによって料金はさまざまです。日帰りでできる基本的なコースが4万円台~、1泊での特別コースが6万円台~、というのが一つの目安。オプションで検査を追加していけば、料金も加算されます。受診のタイミングは疾患の発生リスクが高くなり始める40歳から、とよく言われますが、どこか気になる症状があったり、近親者に生活習慣病やがんで亡くなった人がいる場合は、20~30代から年1回の受診を習慣にしておくのもよいでしょう。
※詳細は各施設に確認

3.症状が出てからでは手遅れ!?普段は気づけない疾患リスクを知る

健康への意識が高まる中、人間ドック受診者の数も増加傾向にはあるものの、「会社の定期健診を受けているから大丈夫」「自分は健康だからまだ人間ドックには行かなくてもいいはず」と思っている人が多いのが実状。でも、一般的な定期健診では発見できなかったがんなどの病気が、人間ドックならごく早期に発見できるとしたら?それは大事に至る前に知ることができ、治療をすることが可能になるということです。実際、人間ドックで早期がんを発見し、その後短期間で仕事に復帰することができたという方もたくさんいらっしゃいます。がんだけでなく、自覚症状のないさまざまな疾患のリスクを知ることで、自身の生活習慣を見直すきっかけとなります。その改善のための指標を手に入れることができるのも人間ドックのメリットの一つ。さらに、脳疾患のリスクを発見するための脳ドックや、女性の場合は婦人科系、男性は前立腺がんの検査など、年齢や性別に合った気になる項目をオプションで追加していくこともできます。自分の健康状態を詳細に知るためにも、人間ドックの定期的な受診をおすすめします。

4.オプションで気になる項目を追加できます

男性におすすめ

前立腺がんの早期発見などに
前立腺MRI検査
PSA腫瘍マーカー検査
肺がんなどのリスクを発見
肺CT検査
脳梗塞、くも膜下出血のリスクを発見
頭部MRI・MRA検査
生活習慣病のリスクを知る
内臓脂肪面積測定検査

女性におすすめ

子宮、卵巣の疾患を発見
子宮・卵巣MRI検査
疲れやむくみが気になる方に
甲状腺ホルモン検査
骨の強さを知る
骨密度測定
骨代謝マーカー検査
乳がんのリスクを早期発見
乳腺エコー検査
マンモグラフィ

5. 実際に人間ドックを受けるまでの流れ

まずは施設を探して予約!
人間ドックを実施しているクリニックや病院の中から、自分に合ったところを探しましょう。家や職場から近いなどのアクセス面だけでなく、オプションで追加したい気になる項目の検査を実施しているかどうかなど、ニーズに合った施設を選ぶのがポイント。施設ごとに料金設定も違うので、必ず事前に確認を。行きたい施設が決まったら、電話(もしくはweb)で予約をしましょう。予約が完了すると、事前に検査キットや注意事項の説明などが送られてきます。
人間ドック当日 予約時間の少し前に施設へ
人間ドック前日の夕食は、消化の悪いものは避け、夜9時までに済ませておきましょう(検査時間により異なる場合も)。当日は何も食べない状態で施設へ(お水やお茶などの水分補給はOK)。検査着に着替え、医師による問診を受けたら、いよいよ検査開始です。身長、体重などの基本的な測定から尿検査、血液検査、心電図など必要な検査が進んでいきます。日帰りの人間ドックなら3時間程度から半日で検査は終了。1泊ドックは翌日の検査に備え、宿泊室で体を休めます。
検査結果の概要は当日にも 詳細は後日届けられます
検査後には各検査の結果をもとに、医師からの説明を受けます。画像や数値を見ながら、気になることや疾患リスクがあれば、今後の改善方法や再検査の必要の有無、治療法についてなど、総合的なアドバイスを受けられます。すべての検査項目の詳細なデータや総合判定は、後日、自宅に郵送されてくるので、それを踏まえ、日々の生活習慣を見直しましょう。精密検査や個別の栄養指導などが必要な場合には再度施設に行き、医師の説明を受けます。

6.気になることは早めに調べよう

気をつけるポイント

  • 受けたい検査項目に対応している施設を選びましょう
  • 料金や検査にかかる時間は事前に必ず確認しておきましょう
  • 正しいデータを得るために、注意事項は必ず守りましょう
  • 前日はしっかり睡眠を取って検査に臨みましょう