面接や、履歴書などの書類を作るとき、日本語を間違って使ってしまうと、恥ずかしいだけでなく相手に不信感を与えてしまう可能性があります。入職した後をイメージし、採用担当者から「患者さんにも間違った言葉を使ってしまいそう」と思われてしまうことは十分にあり得るためです。
この記事では、間違いやすい日本語をピックアップしました。ちょっとした言い間違い・使い間違いで印象を悪くしないために、ぜひ正しい使い方を覚えておきましょう。
1 「浮き足立つ」をポジティブに使っていませんか?
以下の面接シーンを見てみましょう。
上記の面接シーンでは、「浮き足立つ」を「うれしくて落ち着かない」という意味で使用しています。しかし、これはよくある誤用。実は、「浮足立つ」はポジティブな意味ではありません。
「浮き足」という語感から「ウキウキした様子」を思い浮かべてしまい、誤用が増えたといわれています。例えば「久しぶりに親友に会えるから、楽しみで浮き足立ってしまう!」といった表現をよく見ますが、これは間違いなのです。
2 「浮き足立つ」はネガティブな意味
本来は「恐怖や不安で落ち着かない」というネガティブなワード。不安や緊張などでそわそわして、逃げ出したくなるような状況のときに使います。
例えば、「大事な用事が控えているから、浮き足立ってしまってご飯も喉を通らない」といった使い方が正しいといえるでしょう。
ちなみに「浮き足立つ」の語源は、「つま先立ち」を意味する「浮き足」。「つま先立ち」の不安定な状態が、心情を表現しています。
3 面接などで、正しく使うには?
ここまで説明してきたように、とても誤用の多い「浮き足立つ」という言葉。
もし「楽しみで落ち着かない様子」「ウキウキして落ち着かない様子」を表現するなら、「浮き立つ」といった言い方が近いでしょう。
一方で、非常に誤用の多い言葉ですから、緊張や不安で落ち着かないという正しい意味で「浮き足立つ」を使っても、受け手によってはこちらが間違っていると感じられてしまう可能性も。
面接や履歴書などで「不安や緊張で落ち着かない」というような表現を使うなら、「地に足がつかない」「気もそぞろ」といった類語に置き換えることをお勧めします。ただし、ネガティブな言葉は使いすぎないことに注意です。
4 面接対策や書類の相談にはエージェントの活用を
面接や書類での日本語間違いをしないためには、第三者目線での面接対策や書類のチェックが有用です。転職エージェント「ドクターズ・ファイル エージェント」ではキャリア・アドバイザーの面接指導を受けることができます。
ぜひご活用ください。(ドクターズ・ファイル編集部)
~面接でのワンシーン~
ドクター「志望動機を教えていただき、ありがとうございました。当院の特長や方針をよくご理解いただいているようでたいへんうれしいです。またお話のまとめ方から、とても頭の回転が速い方だなと感じました」
応募者「ありがとうございます! そのように言っていただけるとうれしくて、浮き足立ってしまいそうです!」
ドクター「え…?(…どうして浮足立ってしまうのだろう…?)」