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上野 道生 院長の独自取材記事

上野歯科医院

(北九州市八幡西区/本城駅)

最終更新日:2022/10/14

上野道生院長 上野歯科医院 main

折尾駅西口からバスで約15分、福岡県道11号の光貞台交差点近くにある上野歯科医院は1978年開院。歯周病治療を中心とした予防歯科に注力、約45年にわたり地域住民の歯の健康を守ってきた。また噛み合わせも重視し、天然歯の維持を目標としたマウスピース型のナイトガードを推奨。ベテランの歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士が一丸となったチーム医療を信条としている。上野道生院長は「患者さんに適切な歯科医療を提供するためにも、スタッフの力が必要不可欠。これからも『人財』に投資をしながら、患者さんの求めるニーズに応えていきたい」と話す。今後はともに働く福島先生夫妻にクリニックを継承予定だという上野院長に、これまでのキャリアや診療において大切にしていること、注力する歯周病や噛み合わせなどについて詳しく話を聞いた。

(取材日2022年8月10日)

チーム医療で取り組む予防歯科

歯科医師をめざしたきっかけや、やりがいについてお聞かせください。

上野道生院長 上野歯科医院1

もともとは海洋工学などに興味があったので、工学部を志望していました。受験勉強を続ける中、歯科医師の叔父から歯学部を勧められたことをきっかけに九州歯科大学に入学。叔父のクリニックで2年間勤務したあと、歯科医師の妻と一緒に開業しました。それから約45年がたち、日々患者さんと向き合ってきましたが、メンテナンスで長期間通院いただく方が増えてきてから、ようやく天職だったんだと感じるようになりました。このクリニックのおかげでおいしく食事ができる、歯を保ちながら健康的に過ごせるなど、患者さんに思ってもらえると非常にやりがいを感じますね。それはもちろん私だけの力だけではなく、一緒に働くスタッフのおかげだと思っています。

当初から開業しようという思いはあったのでしょうか?

実際に臨床を始めた頃には、開業しようという気持ちはありませんでした。時を同じくしてこのエリアに産業医科大学ができたのですが、開業に良い場所があると話を聞いて見に来たんです。都市開発が進んでいるエリアということもあって、一週間後には契約し開業を決意しました。当時は開業すれば患者さんがあふれるような時代でしたし、2年間という短いキャリアでしたがそれなりに自信もありましたから。ところが開業後にさまざまな先生たちと出会う中で自分の知識の足りなさを痛感し、福岡・北九州のスタディグループなどに参加しながら研鑽を重ねてきました。

クリニックの診療方針についてもお話しいただけますか?

上野道生院長 上野歯科医院2

大学を卒業する時だったと記憶していますが、丸森賢二先生の虫歯予防に関する本を読んで感銘を受け、予防の大切さを実感しました。それ以来、歯周病治療をベースにした診療に取り組んでいます。歯周病治療は実際にケアを行う歯科衛生士の存在も大きく、チーム医療を常に心がけています。また経験を積めばできることが増え、治療にもいろいろな選択肢が出てきます。けれど重要なのは、何ができるかではなく、患者さんにとって何が必要かという視点。例えば70代の人に歯が欠損しているからといって無理にインプラントを勧めることはありませんし、それよりは手入れをしやすい入れ歯のほうが良いかもしれません。そういった考え方は常に持つようにしています。

歯周病と噛み合わせの治療で、歯のケアを

今はどのような主訴でいらっしゃる患者さんが多いのでしょうか?

上野道生院長 上野歯科医院3

開業当時に比べれば、虫歯などの症状があって来院される方は減ってきたように感じます。中には詰め物が取れたなど急患もいらっしゃいますが、初診のほとんどは出血や歯茎の腫れなど歯周病の急性症状。あとはメンテナンスで長く通っていただいている方が中心です。基本的に歯科は何か起きてから受診するところではなく、生涯にわたって自分の歯で食べるために定期的に通うところ。そうした意味からもメンテナンスの患者さんが増えているのはうれしいですね。また年代については私と同年代と少し年上の高齢者がメインだったのですが、福島先生夫妻が働くようになってからは小さなお子さんを連れたファミリー世代の患者さんも増えてきましたね。

歯周病治療を重視される理由について教えていただけますか?

歯周病治療はプラークコントロールを徹底させるということ。歯を失わないためにも、セルフケアとプロフェッショナルケアの両輪で、しっかりと原因菌を取り除いていくことが重要です。以前はポケットが深いところは歯周外科治療を施していたものの、現在ではレーザー活用など、できるだけ侵襲の少ない治療に変わってきました。特に患者さんが高齢であればあるほど、無理に介入せずゆっくりとしたメンテナンスも必要。生涯にわたって自分の歯を使うためには歯周病治療は欠かせませんから、可能な限り定期的に通院し継続してケアをしてもらいたいと思います。

歯を失わないために、噛み合わせも大切にしていらっしゃるそうですね。

上野道生院長 上野歯科医院4

例えば釘が抜けない時、上下左右に揺さぶりますよね。それと同じように、歯も噛み合わせによっては揺さぶられてしまい、欠損の原因となってしまいます。歯周管理はプロフェッショナルケアである程度カバーしますが、噛み合わせは管理できません。知覚過敏がある・詰め物が取れやすい・歯周補綴をした・インプラントを入れたという方は注意していただきたいです。加えて食いしばる習癖がある場合などは、夜寝る間にマウスピース状のナイトガードを入れてもらい、カバーするようにしています。若年層であれば矯正治療という選択もありますが、高齢の方に対しては現在の噛み合わせの中でベストな状態をつくるようにしています。噛み合わせが悪いと、肩こりや頭痛といった不定愁訴が出てくることもあるので、可能な限りリスクを減らせるように努めています。

人財を大切に、一流のサービスを提供していきたい

クリニックには多くの歯科医師、歯科技工士のスタッフも在籍しているそうですね。

上野道生院長 上野歯科医院5

開業当時から歯科技工士が在籍し、院内で歯科技工を行っています。義歯やクラウンブリッジなどは外にお願いすることがありますが、ほとんどの補綴物はクリニック内でつくることが可能です。歯との適合などフィット感に違いがありますし、外注したものであっても歯科技工士がチェックし最終調整を行ってから接着していきます。最大のメリットは患者サービスだと思っています。精度が高い補綴物の提供はもちろんですが、義歯の破損修理などに即時対応できるというのは、院内に歯科技工士がいるからこそのサービスだと思います。

歯科技工士を含め、スタッフを大切にされているのも印象的です。

当クリニックには歯科医師が4人在籍しているほか、歯科衛生士が10人ほど、歯科技工士が2人います。いずれも経験豊富ではありますが、特に歯科衛生士は長く患者さんを診療していくために不可欠な存在。ですから当クリニックでは「人材」ではなく、「人財」として勉強会への参加など投資を欠かしません。それに患者さんに優れたサービスを提供するためには自分が経験していることが重要なので、一流のものを体験してもらう機会もつくっています。それが結果として患者さんに還元されるので、これからも人財は大切にしていきたいですね。

最後に、今後の展望を含めて読者の皆さんにメッセージをお願いします。

上野道生院長 上野歯科医院6

患者さんのニーズは治療だけではなく、少しでも歯を美しくしたい、機能的にしたいとさまざまありますから、いろいろな要望に対応できるようにしていきたいと考えています。今秋からはホワイトニングにも対応する予定になっているので、お悩みの方はぜひご相談ください。またマウスピース型装置を使った矯正など、治療の選択肢も非常に増えている中でクリニックを継承することになりますが、歯科医師は決して苦労の多い職業ではありません。むしろ患者さんとふれあい、楽しく一生をかけられる仕事。私自身診療は続けていきますが、後を継いでくれる福島秀文先生、福島喜子先生にも、そういった想いでクリニックを続けてほしいと思います。

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