中冨 恵美子 院長の独自取材記事
中富歯科医院
(福岡市中央区/天神駅)
最終更新日:2025/07/24

明治通り沿い、福岡市役所入口交差点近くの天神平和ビル3階にある「中富歯科医院」は、天神の地で約50年診療を続ける歴史ある歯科クリニックだ。現在は先代からの技術を受け継ぎ、さまざまなスタディーグループに参加して補綴治療やインプラント治療などについて研鑽を重ねた2代目院長の中冨恵美子先生が診療にあたっている。開業以来大切にしている「長持ちさせるための治療」を徹底し、先代が治療した歯もメンテナンスを行いながら維持できるよう診療している。一方、歯科への通いやすさを重視し、移転をした際にも「昔から通ってくれている患者さんのために」と天神での診療継続を決めたという。治療については美しさにも配慮し、患者の笑顔づくりにも余念がない中冨先生に、これまでのキャリアやクリニックの特徴について語ってもらった。
(取材日2025年5月13日)
学び続ける姿勢を忘れず、患者と向き合う
先生は関東の大学に進学されたそうですね。

兄弟が別の職に進んだので、長女の私が歯科医師の父を支えなくてはという気持ちがあったんだと思います。それで高校卒業後は千葉にある日本大学松戸歯学部に進学しました。歯科医師になってからは埼玉県や東京都のクリニックで勤務し、一般歯科領域の知識と技術を高めてきました。そして1986年に福岡へと戻り、中富歯科医院で働くようになりました。父も高齢でしたし、通ってくれている患者さんに迷惑をかけるわけにはいきませんからね。2000年に父が他界したことをきっかけに、2代目の院長に就任しました。2013年には今の天神平和ビルにクリニックを移転し、診療を続けています。
半世紀続くクリニックですが、受け継がれた時にはプレッシャーもあったのではないでしょうか?
歯科医師だった父は技術的にも人間的にも優れていて、たくさんの患者さんに慕われていたことを覚えています。その父をサポートできたというのは、私自身も非常に貴重な経験になっています。父が診療している頃からずっと通い続けてくださっている方もいるんですよ。私もそんな父に負けないよう、スタディーグループに参加して補綴治療やインプラント治療などを学びましたし、現在も矯正治療について技術を磨いているところです。
先生が継承されて25年。やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?

きれいになるような治療をするのが好きなので、「スマイルラインはどうしたらもっときれいにできるだろうか」と、いろいろと工夫することが多いんです。その補綴治療で患者さんに満足していただけたらやりがいを感じますね。また義歯でも「きれいで入れ歯には見えないと言われた」と患者さんに言ってもらえたら、頑張って良かったなと思います。
美しさの先にある笑顔のために
先生がめざす「安心して通える歯科クリニック」について教えてください。

虫歯を治療したり、義歯を入れたりして、数年たって再治療をしたという経験がある人も少なくないでしょう。「何か問題があったのではないか」「きちんと治療されていなかったのではないか」と不安になってもおかしくありません。ですから長持ちする治療を提供し安心して通える歯科が、私のめざすクリニックです。実際、20〜30年にわたってメンテナンスのために通院いただいている患者さんも多くいらっしゃいますからね。もちろん、加齢により骨の状態が悪くなって治療が必要になるといったケースはあると思いますが、できる限り再治療がないように努めています。
長持ちさせるために力を入れている診療はありますか?
まずは歯周病治療でしょうか。日本人の成人の8割以上が歯周病に罹患しているといわれており、歯を失う原因の第1位。どんなに虫歯や欠損を治療したとしても、歯周病で骨が減ってしまった結果、抜歯せざるを得なくなることもあります。治療を長持ちさせるという観点からも、歯周病治療はすべてのベースだと考えているため、インプラント治療や義歯治療にも対応していますが、お口の状態と時間の都合を考慮しながら、口腔内の状態が把握できている患者さんに限定しています。また、正しい噛み合わせは全身の健康にもつながるため、噛み合わせも重要視しております。
きれいにするのが好きということですが、審美面を意識した治療も特徴ですね。

歯をきれいにしたいという相談も多いですから。若い人であれば「銀歯を白くしたい」、ご高齢の方だと「将来入れ歯にしたくない」と、セラミック治療を希望される方が多い印象です。特に前歯の見えるところだと積極的にセラミック治療を提案するケースがあるのですが、セラミックは審美面だけではなく機能的にも優れた材料で再治療のリスクを減らします。治療においても長持ちさせられるように根管治療や歯周病治療は前提として行いますし、補綴物を入れる時も適合に注意しています。美しさという観点からは仮歯を作って顎位と機能性を確認しながら、スマイルラインを調整していきます。また、女性の美しさという観点で、ヒアルロン酸製剤やボツリヌス毒素製剤についても学んでいます。
新しい技術を選び抜き、信頼される歯科医師をめざす
現在はどのような患者さんが多いのでしょうか?

父の代から通っていただいている患者さんも多いですが、30代から80代くらいまでと幅広い世代の方に受診いただいています。最近は歯を抜きたくないという相談が増えているように感じます。そこで私が行うのは自然挺出という方法。根管治療や歯周治療をしながら噛まないスペースを空けておくことで、歯は少しずつ自然に動いていきます。自然と1〜2ミリ動けば、骨と一緒に歯が上がってきて抜歯を回避できることがあります。ただし炎症を抑えたり、歯石を除去したりときれいな状態にしておくことが欠かせませんし、どんな状態でも抜歯を回避できるというわけではないので注意が必要です。またクリニックは天神の中心部にあるので、今後は周辺のビジネスパーソンにも来ていただきたいですね。
患者さんと向き合う際に気をつけているポイントはありますか?
今でも新しい技術は日々しっかりと学び、取り入れたいと思います。父の代から通院いただき、亡くなられる直前まで来院いただくこともあります。入院しても困らないようになど、やはり治療を長持ちさせるという点は常に心がけています。
最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

当クリニックは長年の実績と技術をもとにした診療、長持ちさせるための治療が最大の特徴です。またエイジングケアや審美的な面からも、専門的なアドバイスができるよう努めています。歯科クリニックではありますが、生活習慣への助言を含め、多くの患者さんからの信頼に応えられるように研鑽を重ねていきますので、お口の悩み、歯の相談事などいつでもご来院ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/約50万円(1本)
部分矯正/3万3000円~
ジルコニアクラウン/8万8000円
ジルコニアセラミッククラウン/13万2000円
セラミッククラウン(メタルボンド)/14万3000円
※個人個人の症状や症例によって価格は変動いたしますので、あくまで目安の価格となります。詳細の問い合わせはクリニックまでお電話をお願いいたします。