奥村 友貴 院長、奥村 美奈 さんの独自取材記事
医療法人 奥村歯科医院
(福岡市南区/大橋駅)
最終更新日:2026/03/19
1983年の開業以来、地域に根差した診療で親しまれてきた「奥村歯科医院」。2023年に先代である父からバトンを受け取った奥村友貴院長は、場が和む優しい笑顔と、相手の歩幅に合わせ寄り添う誠実な姿勢が印象的な歯科医師。オレンジ色が特徴的な医院のロゴデザインは友貴院長自身が手がけたもの。その器用さと視点の幅広さは、歯科治療全般とした患者の将来の健康を見据えた診療でも存分に発揮されている。また、院内外で育てている多肉植物にも愛情を注ぎ、その手入れの行き届いたさまに「患者さんからも褒められるんですよ」と、妻であり歯科衛生士の奥村美奈さんはほほ笑む。今回は、互いに信頼を寄せ合い、夫婦二人三脚で地域の健康を支えている2人に、同院の診療内容や魅力について詳しく聞いた。
(取材日2026年2月10日)
専門分野である歯周病を軸に、予防歯科に力を注ぐ
こちらのクリニックは、友貴先生のお父さんが40年以上前に開業されたそうですね。

【友貴院長】ええ、私が生まれる前に父が開業しまして、外観は昨年リニューアルしました。歯科医療を身近に感じられる環境で育ちましたので、歯科医師になることは自然な流れだったように感じます。大学卒業後は「福岡歯科大学医科歯科総合病院」の歯周病科に入職し、歯周病に関するスキルを磨かせてもらいました。歯周病がメインではありましたが、保険診療内の歯科治療に関することは補綴科などとも連携しながら満遍なく携わることができましたので、幅広い対応力を身につけることができたと思っています。その後、3年ほどたった2018年に父が体調を崩したこともあり、こちらへ戻ってきました。ただその時は父も週の半分は診療していましたので、他の歯科医院と並行しながら診療するスタイルを取り、完全に継承したのは2023年からになります。
こちらへ戻って来られてからの診療についても教えていただけますか?
【友貴院長】当時はまだ歯科医師としての経験も浅かったので、とにかくがむしゃらに取り組んでいたというのが正直なところ。父から学ぶことも多かったですね。取り入れていた手技もそうですし、こんなに丁寧な処置をしていたんだなとか、勉強になることが多かったです。父が診療において大切にしていたことは予防で、そこは今も変わらず力を入れて取り組んでいます。ただ予防といっても、歯科クリニックに行けば完結するわけではないんですよね。ご自身でも日頃から実践していただくことが重要。そこはしっかりとお伝えしています。
では、予防に関してどのようなアプローチをされているのでしょうか?

【友貴院長】患者さんの年代によっても異なってきます。お子さんに関しては、虫歯治療や定期的なフッ素塗布、乳歯の生え替わる時期の来院が多いのですが、その際にシーラントといって、奥歯の溝を歯科用のプラスチックで埋める予防法をご提案。奥歯の溝は歯ブラシの毛先が届きにくく、汚れがたまりやすいのですが、シーラントを行うことで健康な状態を維持しやすくなります。そして、ご自宅でも適切なセルフケアを実践いただけるよう、お子さんと親御さんに歯磨き指導を実施します。中高生や成人も虫歯や歯周病での来院が多く、高齢になると入れ歯治療も増えてくるような状況ですので、基本的には歯周病治療を軸に虫歯などの一般歯科治療を行い、治療後はメンテナンスに移行し再発予防に注力。予防に関しては歯科衛生士である妻がメインで担当しますので、連携しながら進めています。
メンテナンスでは日頃の疲れを癒やせるような施術を
美奈さんは小さなお子さんの対応にも慣れていらっしゃるとのこと。親御さんも心強いでしょうね。

【美奈さん】当院にはキッズスペースも備えていますので、小さなお子さんの来院も多く、主に私が対応させていただいています。まずはこの空間に慣れてもらうことから始めて、歯科医院は怖い所ではなく、自分の歯を守るための予防をする所というイメージを持ってもらえるように努めています。定期的な来院が大切ですので、声かけやブラッシング指導などの際も、通うのが楽しいと思ってもらえるような対応を心がけています。お子さんの来院時に親御さんも一緒にメンテナンスを受けられるケースも多いですよ。親御さんには忙しい日々の疲れをここで癒やしていただけるように、口腔内マッサージを取り入れるなどたっぷりと時間をかけて施術しています。エステを受けるような感覚で、ここに来るのを楽しみしてもらえるとうれしいですね。
メンテナンスの具体的な流れも教えていただけますか?
【美奈さん】口腔内全体を確認し、虫歯や歯茎の状態など特に問題がない場合は、磨き残しの確認のために染め出し液を使用。実際に口腔内を撮影した画像を見てもらいながら、磨けていない箇所のご説明やブラッシング指導などを行った後、口腔清掃に入ります。その後、時間に余裕があれば口腔内マッサージも実施。最後は院長に確認してもらい終了というのが大まかな流れになります。口腔内マッサージは、お口の中の筋肉や組織をやわらかくし血行を促進するためだけでなく、唾液の分泌も促し口臭予防につなげるためにも有用です。心身のリラックスも図れますので、特に子育て中や介護などでお忙しい日々をお過ごしの方は一度お試しいただきたいですね。
施術や治療は他の患者さんがいない空間で受けられると伺いました。

【友貴院長】マンツーマンといいますか、治療中はできるだけ他の患者さんを入れないようにしているので、院内にいる患者さんは基本的にその時間に治療を受けている方のみですね。プライバシーも守られますし、リラックスしていただける空間です。小さなお子さん連れの方も他の患者さんに気を使わずに済む環境なので、安心して通っていただけるとうれしいです。
予防ための正しい口腔ケアと、その意識づけをサポート
友貴先生の親しみやすい人柄も、通いやすさの理由の一つになっているのでは?

【美奈さん】私が言うのも変ですが、院長は本当に謙虚ですし、患者さんだけでなく、どの人に対しても嫌な印象を与えないというか、同じことを伝えるにしても、私だったら届かないようなことも、院長が伝えるとすんなり理解していただけることが多いのです。そこは純粋にすごいなと思いますし、院長の人柄のおかげなのだと思います。言葉数は少ないですが、患者さんとの間に壁をつくらないんですよね。開業当初から来てくださっている患者さんをはじめ、この地域も高齢の方が増えてきました。オーラルフレイルの問題も社会的な課題となり、歯科も一歩踏み込んだ治療が可能になったのですが、院長は患者さんの経済的なご負担を真っ先に考えるんですよ。さまざまな機器を用いて検査をすると診療点数も加算されますので、検査をせずとも改善が図れるよう、口腔機能のトレーニングやケアのアドバイスを行っています。
その背景を聞いて、友貴先生の患者さんに対する想いの強さがより感じられました。
【美奈さん】経営面を考えると正しいとは言えないかもしれませんが、そこが院長の魅力でもあると思います。
【奥村院長】経営や診療方針で折り合いがつかないだけであって、どの先生も同じ気持ちをお持ちだと思うんです。私は2代目なので一から築き上げずに済んだ分、治療費をはじめ、できる限り患者さんのご負担軽減に努めたいと思っていて。しっかりケアができてさえいれば、そもそも検査も不要ですし、ケアに力を入れるほうが患者さんの得るものは大きいですからね。さまざまな機器の登場でいろんなことが検査できるようになりましたが、やりすぎも良くないと思っていて。本当に必要か否かの取捨選択も大切だと思っています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

【友貴院長】予防も、歯科医院で行えることには限りがありますので、日頃のケアも含め、患者さんご自身がどれだけ口腔内を清潔に保てるかというのが重要な鍵。その意識づけをサポートするのが私たちの役目だと思っています。歯科医院は症状が出てから行く所だと思っている方もまだいらっしゃいますが、虫歯治療を繰り返したり、歯周病が進行して歯を支える土台が崩壊すると、最終的には歯を失うことに。そうならないための予防策を一人でも多くの方にお伝えし、実践いただきたいと考えています。お子さんの場合は小さな頃から予防に対する意識を育み、大人の方には正しい口腔ケアを身につけるサポートを。アットホームな歯科医院ですので、気軽にいらしてください。

