田島 暢崇 院長、田島 昂子 先生の独自取材記事
田島歯科矯正口腔外科クリニック
(久留米市/西鉄久留米駅)
最終更新日:2025/03/10

開院してからずっと、地域の歯科医療を支え続けてきた「田島歯科矯正口腔外科クリニック」。4代目院長である田島暢崇(たじま・のぶたか)先生を中心に、矯正を専門とする妻の田島昂子先生、一般歯科や補綴治療などの専門分野を持つ歯科医師たちが意見を出し合いながら診療を行う。まるで総合病院のようなチーム医療体制が特徴的な歯科医院である。「大学病院で磨いた専門性の高い歯科治療を提供することはもちろんですが、当院は地域のかかりつけ歯科ですので気軽に足を運んでいただきたいです」と話す暢崇院長と昂子先生に、同院の特徴や特に力を入れている分野、今後の展望などについて詳しく話を聞いた。
(取材日2024年12月24日)
総合的な歯科診療で地域に貢献。中でも矯正歯科に注力
まずはこちらの歯科医院の歴史をお聞かせください。

【暢崇院長】当院は曽祖父が開業した歯科医院です。祖父の代に現在の場所へ移転し、父の代から矯正治療の提供を始め、そして私が4代目院長を継承しました。虫歯・歯周病治療などの一般歯科から矯正歯科、インプラント治療、口腔外科、ホワイトニングなどの審美歯科、口腔がんのチェックや相談といった、全身麻酔もしくは入院を必要とする治療以外は、すべて院内で対応できるような体制が整っています。総合的な診療を提供しているためか、「歯を長持ちさせたい」「他院で断られたが、何とか治療をできないか相談したい」のような、「歯を守りたい」という強い思いを持った方の来院が多い印象がありますね。
総合的な診療を提供する中でも、矯正歯科を強みとしているとお伺いしました。
【昂子先生】そうですね。現在歯科で用いられている矯正方法のほとんどに対応しています。特にマウスピース型装置を用いた矯正については2021年1月から2022年12月までで647例を診ており、九州各地から非常に多くの患者さんに来ていただいています。ただマウスピース型装置を用いた矯正は、すべての方に適応するわけではありません。その場合に他の方法を提案できるように、ワイヤー矯正や医療用ネジを用いて歯を効率的に動かすことをめざすアンカースクリュー、歯の裏側にワイヤーを着ける裏側矯正など多様な方法を用意したのです。また小児矯正にも対応しています。子どもの矯正は成長との関係が深いですから、方法を選ぶ際は将来を見据えることを大事にしています。例えば3歳くらいでも受け口が予想できる場合は着脱式のマウスピース型装置を用いた矯正を、顎が小さい場合は顎を自然と広げて改善を図る床矯正を提案していますね。
患者一人ひとりに合わせて柔軟に対応されているのですね。

【昂子先生】提供する矯正方法を1つだけにしてしまい、それが合わない患者さんは、そこでは矯正を受けられない。こうした事態を避けるために、当院ではさまざまな矯正方法を用意しました。歯科診療を総合的に提供しているのも同じ思いからです。患者さんの悩みやニーズを最大限に考慮し、医学的にベストと思われる治療の提案をしたい。そのためにも多様な治療方法を用意するだけではなく、一般歯科や矯正歯科、口腔外科、小児歯科など、それぞれの分野のプロフェッショナルに在籍してもらっています。そして皆でディスカッションをしながら治療方針を決めることを重視しているのです。こうしたスタイルは、大学病院に近いもしくは同等レベルの治療の提供にもつながっているでしょう。また歯科技工士も在籍しているので、スピード感のある対応や細かい要望への対応もめざしやすいです。これが当院の大きな特徴だと思っています。
インプラント治療にも注力し院内完結をめざせる体制に
インプラント治療にも力を入れているとお伺いしました。

【暢崇院長】ええ。インプラント治療を専門とする私が中心となり、一般的なものから難症例まで対応しています。顎の骨の量の改善を図るための骨造成や骨移植なども院内で行えるので、骨の量が少ないことから他院でインプラント治療を断られてしまったという方にも来ていただけましたら幸いです。インプラント治療を提供する際に大事にしていることは、全身の状態を細かく把握することです。糖尿病などの基礎疾患はあるのか、服用している薬はあるのか、インプラントを埋入後のメンテナンスを続けられそうかなどをチェックしています。もし患者さんの状態的にインプラント治療は難しいと判断した場合は、矯正治療の際と同様に、まずは難しい理由を丁寧に説明した後、今後の過ごし方や他の選択肢についてお話ししています。複数の歯科医師が意見を出し合った上での提案ですので、ご納得していただきやすいでしょう。
1つの歯科医院ですべての治療の完結をめざせるのは心強いですね。
【昂子先生】例えば矯正を専門とする歯科医院の場合、矯正期間中に虫歯や歯周病になった際、一般歯科を診ている他の歯科医院にも通う必要が出てきてしまいます。通院などの負担が増えてしまいますし、そのせいで治療へのモチベーションが下がってしまう可能性もあるでしょう。幅広い診療を提供している当院であれば、当院だけですべての治療の完結をめざせます。矯正中に虫歯治療が必要になったとしても、「次は虫歯治療をするので、一般歯科フロアの○○先生の場所へ移動しましょう」とシームレスに次の治療へとつなげられます。患者さんにとって治療を続けやすい環境ではないかと思っています。
総合的な診療を提供するために重視していることはありますか?

【暢崇院長】先ほどお話しした、各分野のプロフェッショナルに在籍してもらい、多様な意見を出し合うこと。また院内の設備・機器の充実化を大事にしています。歯科用CTやマイクロスコープ、デジタルスキャナー、笑気麻酔機、3Dプリンターなどの機器はすべて先進のものでそろえました。最近は頭部顔面のスキャナーを新たに導入しましたね。治療後の顔のバランスをより精密にシミュレーションできるようになったので、「治療したらどうなるのだろうか」という不安を患者さんは感じにくくなると思います。
高いレベルの要望にも応えられるように研鑽を続ける
診療の際に心がけていることはありますか?

【暢崇院長】自分の口腔内の状態をしっかりと理解できている方だからこそ、高いレベルの治療を望むのだと思います。そうした患者さんの期待に応えられるように、スタッフ一同、常に緊張感を持って診療にあたっています。患者さんの厳しい目を私たちへの𠮟咤激励と受け止め、より切磋琢磨しようという気持ちになれていますね。実際、スタッフ一人ひとりが今も研鑽を欠かさず続けているんですよ。オンラインなども活用して積極的に勉強会へ参加したり、時には自分が発表する側になったりして、新しい知識・技術の習得に尽力しています。
昂子先生が心がけていることは何ですか?
【昂子先生】治療、特に矯正を行う際は、審美性にもこだわるようにしていますね。そのためにも当院の矯正歯科では、矯正歯科用の頭部エックス線検査で顔の正面と横を撮影し、歯の傾きや上下の顎の骨の位置関係などを評価しているのです。そうすることで、例えば患者さんは出っ歯を直すために前歯の治療だけを行えば良いと思っていても、実は前歯だけを治療すると口腔内全体のバランスが悪くなるため抜歯が必要になってしまう、とわかるケースもあります。顔全体と口腔内、スマイルラインのバランスを考慮した治療で、機能面だけではなく仕上がりも美しくなるように努めています。
今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

【暢崇院長】一般的な症例から難症例まで診られる歯科医院はそう多くないでしょう。だからこそ今後もその強みを維持できるように、それぞれの分野をしっかりと成長させていきたいです。そして、「他院では対応が難しいと言われてしまった」と困っている方の助けになれたらと思っています。専門性の高さを伸ばしていきますが、当院が「地域のかかりつけ歯科」であることはこれからも変わりません。虫歯や歯周病治療、ブラッシング指導といった基本的で身近な分野についても、気軽に相談しに来てください。また「もっと歯を大切にしたい」と考える方はぜひ、些細なことでも何でもお話をお聞かせください。かかりつけの気軽さと高い専門性を併せ持つ歯科医院として、患者さんと長く付き合える関係を築いていけたらと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/44万円~、ホワイトニング/4万4000円~
成人矯正:
マウスピース型装置を用いた矯正/23万8500円~99万円、ワイヤー矯正/66万円~77万円、アンカースクリューを用いた矯正/77万円~88万円、裏側矯正/110万円~143万円
小児矯正:
マウスピース型装置を用いた矯正/40万7000円~、乳歯矯正(床矯正)/8万8000円~
※個人個人の症状や症例によって価格は変動いたしますので、あくまで目安の価格となります。詳細の問い合わせは歯科医院までお電話をお願いいたします。