菊池 大輔 理事長、菊池 美穂 副理事長 の独自取材記事
菊池歯科矯正歯科医院
(久留米市/西鉄久留米駅)
最終更新日:2024/01/26

西鉄久留米駅から徒歩5分。「菊池歯科矯正歯科医院」は、1976年に開院し、長年にわたって地域に親しまれ、子どもから高齢者まで幅広く診療してきたクリニック。2006年に、菊池大輔理事長と菊池美穂副理事長が引き継いだ。大輔理事長はインプラントと審美歯科を、美穂副理事長は矯正と審美歯科を得意とし、機能と見た目の美しさの両輪で、患者の口腔内の健康を追求。それぞれの専門分野を生かしながら、一人の患者に対して多角的な診療ができるのが強みだ。より精密で患者の負担を軽減する治療をめざして、診療のデジタル化にも積極的に取り組む同院。大輔理事長と美穂副理事長に、得意とする治療や診療において心がけていることなどについて話を聞いた。
(取材日2023年11月16日)
専門分野の異なる歯科医師が一人の患者を多角的に診療
こちらのクリニックの特徴を教えてください。

【大輔理事長】当院は、私の父が1976年に開業し、地域に根差して診療を行ってきました。2006年に私たちが引き継ぎ、現在に至ります。お子さんから年配の方まで対応し、保険診療も自費診療も幅広く行っていますが、私はインプラントと審美歯科を、副理事長が矯正と審美歯科を得意としています。専門を異にする複数の歯科医師によって、患者さんの口腔内の状態を多角的に診ることができるのが特徴です。患者さんは地域の方が多いですが、引っ越しても当院にかかりたいという方や紹介でいらっしゃる方など、遠方からの来院も多いですね。そして、もう一つの当院の特徴は、診療のデジタル化です。
院内設備が充実していますね。
【美穂副理事長】歯科用CTや、歯の型採りを光スキャンで行う口腔内スキャナー、コンピューター上でインプラントの設計や矯正のシミュレーションを行うシステム、セラミックなどのかぶせ物を院内で設計作製できるCAD/CAMシステムなどを備えています。歯科技工士が常勤していて、直接患者さんの歯の形態を確認したり、細かなオーダーを聞いたりしながら、補綴物を作ることができます。こうした設備投資により、患者さんの負担を減らしながら治療の質を高められ、治療期間の短縮にもつながっています。デジタル化に対応するために、2023年にクリニックの改装も行い、患者さんがより快適に治療を受けられる空間に生まれ変わりました。
大輔先生が行うインプラント治療の特徴はどんなところですか?

【大輔理事長】衛生管理を徹底した手術室を備え、難しい治療にも対応していることです。インプラント治療を行うには、顎の骨の量が重要となりますが、骨が足りない場合には骨造成手術も行っております。インプラント体を埋入する際に、位置取りをリアルタイムでガイドするシステムを導入し、より精度の高い手術が可能になりました。また、インプラント体を埋入したその日にかぶせ物も装着する即時負荷という治療にも対応しています。手術当日に噛む機能や見た目まで回復をめざすことができるため、日常生活への影響も少ないのではないでしょうか。さらに、インプラント体に装着する人工歯の審美性にもこだわっており、天然の歯にできるだけ近い仕上がりを追求しています。
歯科口腔外科で研鑽を積み、インプラントや矯正に注力
美穂先生が行っている矯正歯科についてお聞かせください。

【美穂副理事長】マウスピース型装置を用いた矯正を主に行っています。途中経過をシミュレーションができてわかりやすい、つけ外しが患者さん自身でできて歯磨きがしやすいといったメリットがあるため、力を入れています。マウスピース型装置では難しい場合は、最初の数ヵ月はワイヤーを使うなど、患者さんに合わせた方法をご提案します。当院の矯正は大人の患者さんが多く、60代の方も珍しくありません。見た目がきれいに並ぶようにするだけでなく、歯が長持ちするよう正しい噛み合わせに導くことを重視しています。
歯科医師になったきっかけと、現在の専門分野を選んだ理由を教えてください。
【大輔理事長】私が歯科医師になろうと思ったのは、子どもの頃から父の仕事を見ていたということと、工作が得意で、手を動かす仕事に憧れていたからです。歯科大学を卒業後は、全身管理をしながらの治療や外科手術について学びたいと思い、歯科口腔外科に進みました。その後、インプラント治療を学ぶために広島県内の歯科医院に勤務しました。インプラントは見た目も噛み心地も自分の歯に近づけることがめざせるのがメリットです。もし、自分自身が歯を失うことになったとしたら、インプラント治療を受けたいと思い、専門分野にしようと考えました。そのクリニックは複数の歯科医師がそれぞれの専門分野を生かして総合的な診療を行っていました。現在の当院のモデルとも言えますね。
美穂先生はいかがでしょう?

【美穂副理事長】医療に携わりたいという強い思いで、歯学部に進学しました。私も理事長同様、歯科口腔外科に進みました。その理由は、若いうちに難しい外科的処置の知識を身につけておきたいと考えたからです。その後、私は歯周病を専門とする歯科医師のもとで臨床経験を積みました。歯周病は進行すると歯槽骨が溶けていき、歯がぐらぐらと不安定な状態になり、最終的に歯を失ってしまいます。そこで、歯周病により動いてしまった歯を、正常な位置に戻すために矯正を行い、歯にかかる負荷の分散を図るという治療方法についても勉強をしました。現在、年配の方の矯正を多く手がけているのも、そこから来ています。私の治療のベースの多くは歯周病なんですよ。
機能と美しさの両輪で患者の口腔内の健康を守る
診療において心がけていることはどんなことですか?

【大輔理事長】当院は審美面に配慮した治療を得意としていますが、「機能美」を大切にしています。機能がきちんとしているものは長期的に安定することが期待できますし、おのずと美しさも備わるものだと思います。機能と美しさの両輪で、患者さんのお口周りの健康維持に貢献したいと考えています。
【美穂副理事長】虫歯も歯周病も不正咬合も、お口の中のトラブルはいろいろな要因が重なり合って生じています。そうした関連性をわかりやすくお伝えすることを心がけています。「あ、そういうことだったんだ」と患者さんに気づいていただき、ご自身の状態を理解してもらうことが、治療に前向きに取り組んでいただく第一歩です。
「チームアプローチ」も掲げていらっしゃいますね。
【大輔理事長】歯科医師や歯科衛生士、歯科技工士など、すべてのスタッフが自分の領域で力を発揮しながら、患者さんのお口の健康をトータルでサポートをしています。院内を常に清潔に保つ専門のクリーンスタッフもまた、チームの大切な一員です。
【美穂副理事長】歯科衛生士も、私たち歯科医師が見えているものと同じものを見ることが大事だと考えています。そのために、私たち歯科医師が講師役となったり、外部の講師を招いたりして、定期的にトレーニングを実施しています。チームの一員であると同時に、一人の専門職として、どこに行っても通用する技術を身につけてほしいと願っています。スタッフたちも学ぶことが楽しいようで、頼もしいですね。こちらが助けられることもあり、良いチームになっているなと感じています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

【大輔理事長】患者さんにより良い治療を提供するためにも、常に新しい技術を学ぶ姿勢を忘れず、デジタル化もさらに進めていくつもりです。マイクロスコープによる拡大視野での精密治療にも積極的に取り組んでいきます。近年は、インプラント治療などに関する講演を依頼されることも多くなりました。後進を育てていくことにも注力していきたいですね。
【美穂副理事長】虫歯や歯周病の治療は歯科医師として基本中の基本です。ベーシックな治療をしっかりと行った上で、プラスアルファの治療を提供しています。それから、歯科治療は、「治す」から「守る」という方向へシフトしています。当院も予防にさらに力を入れていきます。唾液の検査も行っておりますので、興味のある方はどうぞお問い合わせください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/45万円~、骨造成手術/10万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/41万円~(期間6~10ヵ月)、ワイヤー矯正/84万2000円~、セラミック治療/2万8000円~(諸費用別)
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。