口腔外科の視点で取り組む
幅広く専門的な治療について
黒岩歯科医院
(久留米市/北野駅)
最終更新日:2024/12/18


- 保険診療
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口の中だけでなく、顎、顔面、その周辺組織に現れる疾患を扱う口腔外科。口腔がんや顎変形症などの疾患への対応、親知らずの抜歯、インプラント治療などは口腔外科の領域に含まれる。中でも親知らずの抜歯は、身近な治療の一つ。抜歯を行う歯科医師の技術は、治療後の腫れの有無や程度にも関わってくるという。口腔外科という専門性の高い分野の視点は、幅広い歯科治療の対応にもつながってくる。久留米市で「黒岩歯科医院」を運営する黒岩太助院長も、口腔外科を専門に、質の高さにこだわった診療を行う歯科医師の一人だ。研鑽を積んだ口腔外科についてや親知らずの抜歯、欠損歯の治療法としてよく知られる入れ歯治療、レーザー治療も取り入れた歯周病治療、そして早期発見・早期治療につながるメンテナンスの重要性などについて黒岩院長に話を聞いた。
(取材日2024年11月14日)
目次
口腔外科出身の歯科医師が提供する、幅広く質の高さにこだわった歯科治療
- Q口腔外科のご経験を現在の診療に生かされているそうですね。
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A
▲さまざまな抜歯や手術などの口腔外科診療を得意とする院長
出身大学の口腔外科が幅広い診療を行っていたことから、埋伏歯の抜歯を基本に、顎変形症や受け口の手術、口蓋裂などの先天的疾患のお子さんなどを診てきました。それらの経験の中で、特に当院での診療に生かせていると思うのは親知らずの抜歯です。当院では、難症例のため他院で断られたというような抜歯にも対応しています。生え方にもよりますが、できる限り骨を削らないことで抜歯後の腫れを抑えることができますし、前もって痛み止めを服用していただいたり、術後のステロイド注射などによって腫れの軽減を心がけています。また大学病院や総合病院の場合、診療は平日になると思いますが、当院であれば土曜日・日曜日でも診ることができます。
- Q親知らずの抜歯について詳しく教えてください。
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A
▲抜歯を余儀なくされた場合は、早めの対処を推奨している
女性の場合、親知らずは妊娠中のトラブルにつながります。妊娠中、つわりで歯磨きができない、薬の服用を躊躇するという方も多いと思いますし、女性のライフサイクルを考えると親知らずは早めに抜いておくのが良いですね。男性の場合も若い間の抜歯が勧められ、タイミングとしては25~26歳が適していると思います。また当院では、タイミングが合えば、抜歯した親知らずを欠損歯の場所に移植する歯牙移植も可能です。抜歯直後の移植が理想ですが、タイミングがうまく合致すればインプラント治療よりも費用を抑えることができますし、術後の腫れも少ないので、状況に応じてご相談ください。
- Qこちらでの入れ歯治療にはどのような特徴があるのですか?
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A
▲安定した、痛くない入れ歯にするために精緻な観察が必要だという
入れ歯の違和感や不具合を起こさないためには、理屈だけでなく観察が重要だと考えています。どの辺りが動くのか、当たるのかなどを観察する力が必要だと思いますね。また、既存の入れ歯がある方に対しては、その入れ歯に近い形で作ることを心がけています。入れ歯はハンドメイドですから、作り手が変わるとどうしても相違が生まれます。それを極力まで減らすため、使用している入れ歯が良いということであれば、その入れ歯のコピーをもとに治療を進めていくコピーデンチャーという手法を用いて作製しています。最近では、自由診療にはなりますが、目立ちにくい素材を使い審美性の高さを重視した入れ歯のニーズも増えていますね。
- Q歯周病に対してはどのように対応しているのですか?
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A
▲毎日の歯磨きに加え、薬やレーザー治療などで歯周病の早期改善を
歯周病を悪化させないためには、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助道具を用いて毎日しっかり歯磨きをすることが大切です。僕自身も歯磨きは難しいと感じることがあるので、当院では患者さんの歯磨きのサポートに力を入れています。また、組織活性化を促すことで歯周病の早期改善が期待できるレーザー治療や、お薬を塗布することで骨の量の増加を図る歯周組織再生療法も行っています。レーザーと薬の併用も含め、再生療法は通常の治療を後押ししてくれます。歯周病を放置すると歯を失う可能性があり、早い人では20代後半から症状が現れます。歯周病が増える30代半ばから40歳を目安に、検診などで早期発見し治療することをお勧めします。
- Qデータやエビデンス重視のメンテナンスを行っているそうですね。
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A
▲定期的なメンテナンスも重要
虫歯検査では、レーザー光で進行度を測定できる光学式う蝕検出装置を採用しています。少し黒くなっている状態では、どうしても見た目で判断することになります。進行度が数値化されれば、裏づけをもって治療しましょう、様子を見ましょうと決めることができるので、当院ではこの機器を活用しています。また、歯ぎしりに関しては、計測機器で歯ぎしりの回数や強さを測り、そのデータをコンピューター解析します。歯ぎしりの有無は歯周病の進行と密接な関係があるため、検査の結果、必要があれば夜間装着するマウスピースを作成します。当院では、半年に1回そのような検査を行い、メンテナンスの回数を調整するようにしています。
自由診療費用の目安
自由診療とはノンクラスプデンチャー/10万円~、歯周組織再生療法/5万5000円~