目立ちにくいことが大きなメリット
舌側矯正について
医療法人 TERRA矯正歯科クリニック
(佐賀市/佐賀駅)
最終更新日:2025/05/09


- 自由診療
「歯並びに悩みがあり矯正をしてみたいけど、笑った時の口元が気になって矯正に踏み切れない……」という人も多いのではないか。しかし、そういった悩みにも寄り添うことのできる"目立ちにくい矯正"も増えてきた。例えば、舌側矯正(リンガル矯正)や、マウスピース型装置を用いた矯正が挙げられる。最近はマウスピース型装置を用いた矯正は提供できる一般歯科医院が増えてきているが、舌側矯正は専門性が高く治療可能な歯科医院は少ない。成人矯正治療の中でも、ひときわ高い技術と繊細な設計力が求められる舌側矯正。「矯正治療のプロフェッショナルとして、できるだけ多くの治療法に精通することは当然。しかしその中でも、舌側矯正は私にとって想いのある治療です」と語る「医療法人 TERRA矯正歯科クリニック」の寺谷烈院長に話を聞いた。
(取材日2025年2月14日)
目次
ワイヤー装置を舌側につけるので目立ちにくく、虫歯にもなりにくい舌側矯正は前歯が出ているケースに適合
- Q舌側矯正とは、どんな矯正なのですか?
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A
▲舌側矯正は矯正治療中の口元の見た目を重視する人に適している
成人矯正を大きく分けると、ワイヤー矯正とマウスピース型装置を用いた矯正があり、ワイヤー矯正の中でも唇側(ラビアル)矯正治療と舌側(リンガル)矯正治療、上顎舌側(リンガル)と下顎唇側(ラビアル)を組み合わせるハーフリンガル矯正の3つに分けれます。唇側矯正は一般の人がイメージする形かと思います。それに対して舌側矯正というのは、歯の舌側にブラケットとワイヤーをつける矯正で、目立ちにくいのが特徴。マウスピース型装置を用いた矯正も人気ですが、一般的にCAD/CAMなどのデジタル技術で機械が作製しているので、設定したシミュレーションゴールは、歯科医師が生体と捉え判断する予測実現性とずれることもあります。
- Q舌側矯正のメリットとデメリットを教えてください。
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A
▲多くの経験を積んできた院長が専門性の高い矯正治療を提供
舌側矯正の魅力は、治療中でも見た目を気にせず過ごせることです。特に、成人式や結婚式などのイベントを控えている方にはぴったり。こうした場では写真を撮る機会が多く、笑顔になる場面も多くありますよね。唇側矯正をしている方の中に「目立つのが嫌で一時的に装置を外した」という方も。外すには手間もかかりますし、歯並びが元に戻ってしまうリスクもあります。はじめから目立ちにくい舌側矯正を選ぶことで、安心して治療を進めることができます。デメリットは、装置に慣れるまで発音がしづらい点と費用が高いこと。発音は、さ行が若干聞きづらい程度ですが、少しずつ慣れます。費用面では、唇側矯正よりも技術的に難しいため少し高めです。
- Q治療の流れについて教えてください。
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A
▲同院には歯科技工士が在籍。緊密に連携が取れることが特徴
まずは初診相談で、患者さまのご希望やお悩みをお伺いします。その後、歯型の採取やCT撮影など、お口の状態を診断します。その検査で舌側矯正が適応と判断された場合は、技工士と連携しながら治療計画を立てていきます。この段階で「セットアップモデル」と呼ばれる、理想の歯並びを再現した模型を作成し、それに基づき各歯に取りつけるブラケットを正確に配置できるよう準備。およそ3週間後、具体的な治療計画をご説明し、矯正治療がスタート。治療開始後は、月に1回ペースで通院していただきます。治療後は、歯の後戻りを防ぐために保定装置を装着していただき、定期的なチェックを行いながら、美しい歯並びとなるよう保っていきます。
- Q舌側矯正はどんな人に向いていますか?
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A
▲患者一人ひとりに合う治療方針を提案する
舌側矯正は、装置が歯の舌側につくため目立ちにくく、見た目を気にされる方にお勧めですが、それだけではありません。前歯を後ろに下げるための治療がしやすいため、出っ歯の方に適してます。さらに、舌側矯正はインプラントアンカーとの相性も良く、効率良く歯の移動をめざせる点も魅力です。また、口元を使うことが多い管楽器の演奏者にもお勧め。唇側の装置だと楽器の演奏に支障が出ることもありますが、舌側矯正ならそうした心配も軽減されます。さらに、舌側に取りつけた負荷装置で歯を後方に下げることも望め、しかもその装置は患者さんから見えません。見た目に配慮しながら、質の高い矯正治療が受けられるのも大きな魅力です。
- Q矯正を受ける上で気をつけるべきポイントは?
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A
▲治療期間は個人差があるが、一般的には 1年半から3年程度
唇側矯正に比べ虫歯になりにくいですが、矯正装置が歯についていることは同じなので、歯磨きはしづらいです。装置の周りは汚れがたまりやすいため、丁寧な歯磨きを心がけてください。また、治療計画に沿い少しずつ移動を図る治療なので、きちんと通っていただくことも大事。そしてもう一つ大切なのは、最終ゴールをしっかり理解すること。患者さんそれぞれに異なる条件があり、難易度の高いケースもあります。自分の歯並びの特徴や課題を知った上で、治療に取り組みましょう。舌側矯正は、難易度が高い方法なので行っている矯正歯科も少ないと思いますが、後悔しないためにも、経験や技術のある専門の矯正歯科で受けることがお勧めです。
自由診療費用の目安
自由診療とは舌側矯正/120万円程度、唇側矯正/80万円程度、ハーフリンガル矯正/100万円程度
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。