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黒木 亜津沙 副院長の独自取材記事

黒木歯科医院

(宮崎市/南宮崎駅)

最終更新日:2022/08/17

黒木亜津沙副院長 黒木歯科医院 main

南宮崎駅から西へ徒歩13分の住宅街にある「黒木歯科医院」は、歯科・小児歯科・歯科口腔外科を標榜する歯科医院。1979年に開業した同院には、開業当初から地域の人が多く受診しているという。副院長の黒木亜津沙先生は2010年に広島大学歯学部を卒業後、同大学の先端歯科補綴学教室へ入局。大学院へも進み、入れ歯をはじめとする補綴治療を中心に詳しく学んできた。2020年には地元である宮崎県へ戻り、宮崎歯科福祉センターにて勤務。2022年6月には父である黒木誠一郎院長が経営していた同院を受け継ぎ、ともに診療に従事している。今回は、黒木副院長に同院にて勤務することになった経緯や、診療で大切にしていることなどについて話を聞いた。

(取材日2022年6月25日)

地域の人々に頼られる歯科医院でありたい

1979年開業とのことですが、この地に開業した理由などはご存じですか?

黒木亜津沙副院長 黒木歯科医院1

当院は1979年に現院長である私の父が開業しました。当時は地域経済学という学問の観点から「商業施設と駅などの交通機関が合流した地域は発展する」といわれていたそうなんです。そのため父も、駅や商業施設から近いこの場所で開業することを決めたと聞いています。ちなみにこの場所は、もともと公民館があった場所だそうです。駅からも近く、周辺に住宅も多くあるため、この地域の方が多くいらっしゃることはもちろん、最近まで私が勤務していた宮崎歯科福祉センターで診療していた患者さんも少しずつ当院で受診されるようになってきました。

2022年6月から貴院での勤務を始めたそうですが、それまでの経緯について教えてください。

広島大学歯学部卒業後は歯科医師になるための国家試験に苦戦するなど大変なこともありましたね。国家試験合格後はそのまま広島大学で研修医として研鑽を積んだほか、先端歯科補綴学教室という医局に入局し、入れ歯などいわゆる補綴物を専門に勉強するために大学院にも進みました。当時の補綴科は、女性の歯科医師の比率が圧倒的に少なく男性の多い環境でしたが、良い先輩方に恵まれて非常に勉強になりましたね。その後、地元である宮崎県に戻ってきて、宮崎市歯科医師会の先生からのお誘いで歯科医師会が運営する宮崎歯科福祉センターに勤務することになったんです。ここでは、障害のある患者さんをメインに診療してきました。障害者歯科という分野も研修医時代に少し携わっていて興味があったので、すごくやりがいがありました。その後2022年6月に当院がリニューアルをするにあたって、こちらでの診療を本格的にスタートさせました。

実際にこちらで診療を始めて、患者層や主訴などはいかかがですか?

黒木亜津沙副院長 黒木歯科医院2

現在は、これまで父がお付き合いしてきた患者さんを担当することが多いですね。やはり長く続いている歯科医院なので、開院当初から通ってくださっている高齢の患者さんが多い印象で、長年ご愛顧いただいていてとてもありがたく感じます。主訴としては、年齢に伴って「歯が取れた」「入れ歯が合わない」などのお悩みが多いでしょうか。入れ歯治療は私の専門分野でもあるので、できる限り苦痛の少ない入れ歯作りができるように心がけています。宮崎県は歯科大学がないこともあり、予防歯科の考え方が十分に浸透している地域とはいえません。しかし患者さんのお話をよく聞いていくと、「歯の色が気になる」など見た目のお悩みを抱えている方も多いので、患者さんの希望に応じて予防歯科や歯を美しく見せるような処置についても提案するようにしています。

患者の声に耳を傾けて一人ひとりに合わせた治療を模索

診療の中で大切にしていることについて教えてください。

黒木亜津沙副院長 黒木歯科医院3

患者さんとの対話を大切にし、その上で患者さんにとって一番良いと思われる治療方法を提案することでしょうか。やはり医療機関では患者さんの要件、本当の主訴をしっかり聞くことが何より大切だと思っています。「ここが痛い」と1つのお悩みをおっしゃる患者さんであっても、よく聞いていくと「ここも気になっている」と複数のお悩みを抱えていることは少なくありません。また治療内容についても「かぶせ物はできれば白がいい」など人それぞれの希望があります。それらをできるだけ多く引き出して、どのような治療方法を選ぶか患者さんと一緒に決めていくのが私の診療スタイルです。また障害のある方を診療する際は、実際にケアをするご家族の意見も大切にしていますね。

専門とされている入れ歯治療についてはどのような想いがありますか?

実際に入れ歯を使用する患者さんのことをよく考え、一人ひとりの患者さんに合わせたアプローチ方法を取ることが大切だと思っています。学部生の頃、入れ歯治療の見学をしていたら、患者さんに「あなたは入れ歯を入れたことがないから、入れ歯を入れる苦しみがわからないでしょう」と言われたことがあったんです。確かに私たち歯科医師の多くは、教科書の工程どおりに入れ歯を作ることはできても、実際に使ったことはありません。その時に、実際に入れ歯を使う方の立場に立って入れ歯を作ることは、本当に大切だと実感しました。これはその他の治療についても言えることで、自分が歯科治療を受けて初めて患者側の苦痛に気づき、配慮するようになることもありますね。

障害のある患者さんに対する治療で心がけていることは何でしょうか。

黒木亜津沙副院長 黒木歯科医院4

健常な方と比較すると、「口を開けて」「噛んで」などの指示が通りにくいこともあるため、その辺りは診療を繰り返していく中で患者さんに伝わりやすい方法を模索しています。また、近年は医学の進歩に伴って障害のある方も高齢化が進んでいますし、入れ歯が必要になる方は少なくありません。入れ歯を専門に学んできた者としては腕の見せどころですね。患者さんに苦痛の生じにくい入れ歯作りをすることも大切ですし、患者さん自身が入れ歯のつけ外しをできるように、入れ歯自体に工夫が必要になることも少なくありません。また、入れ歯のケアをご本人が行うのか、介護士さんなどの第三者が行うのかなども検討する必要があるため、「作って終わり」ではないところにやりがいを感じます。

これからも地域に愛される歯科医院であり続けるために

先生が歯科医師になったきっかけは、やはりお父さまの影響でしょうか。

黒木亜津沙副院長 黒木歯科医院5

結果的にはそうですね。私は父の職業がどういうものかもわからない幼いうちから、祖母に「あなたはお父さんの後を継ぐのよ」と言われて育ってきました。実際に父の職業が歯科医師だということを理解したのは小学生くらいの頃でしょうか。そのような幼少期を過ごしたため、漠然と医療関係の仕事をしたいとは思っていましたね。大学入試の際、最初は医師をめざして医学部を受験していたのですが、2年浪人して、2年目の後期にたまたま受けた広島大学歯学部だけ合格したんです。歯学部に進むか、医学部をめざしてもう1年浪人するか迷いましたが、結局そのまま歯学部に進むことにして今に至ります。今では実際に父の後を継ぐという当初の目標も果たせましたし、この道を選んで良かったなと思っています。

今後行っていきたいことなど展望について教えてください。

まずは数年ほど時間をかけて父の技術や知識、地域の方々への想いを吸収し、歯科医師として当院を支える柱になることですね。父は2022年で歯科医師になって48年ですが、私はまだ9年です。当然、父の診療から学ぶことはたくさんありますし、これからも地域の方々に頼りにされる歯科医院であるために、しっかりと勉強していきたいです。ほかには、これまでの私自身の経験から障害のある方の診療にも力を入れていきたいですし、大学院では食事の飲み込みなど「摂食嚥下」に関する研究をしてきたので、食べ物が食べにくくなった方、うまく飲み込めなくなった方に対するサポートも行っていきたいと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

黒木亜津沙副院長 黒木歯科医院6

入れ歯治療を熱心に行ってきたからこそ思うことですが、歯の大切さは失って初めて気づく方が多いです。入れ歯はどんなに精巧に作っても口の中にとっては異物ですし、慣れてうまく使いこなせるようになるまでに数ヵ月かかることが多いです。そのため、今歯がある方には、ぜひ歯を失う前に歯科医院を受診してほしいと思っています。当院でも、入れ歯が必要となる方はもちろん、そうでない方もサポートしていきたいと考えていますのでお気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

金属床/30万円~(1顎)、メタルボンド/1本10万円~、セラミックを用いた補綴治療/5万円~

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