遠目塚 孝志 院長の独自取材記事
加納歯科
(宮崎市/加納駅)
最終更新日:2021/12/08

加納駅から徒歩1分に位置する「加納歯科」は一般歯科、小児歯科、矯正歯科に対応する歯科医院。院長の遠目塚孝志先生は鹿児島大学歯学部を卒業後、鹿児島大学病院や宮崎県内の歯科医院で研鑽を積み、1995年に同院を開業。大学時代に学んだ入れ歯などの補綴歯科はもちろん、虫歯や歯周病などの一般的な病気や矯正治療、インプラント治療まで幅広い診療を行う。新型コロナウイルスの流行以前から感染症対策に注力しており、こまめな消毒など感染予防を徹底。今回は遠目塚院長にこの地に開業したきっかけや診療で心がけていること、今後の展望などについて語ってもらった。
(取材日2021年10月23日)
地域に根差した歯科診療をめざして
この地に開業したきっかけを教えてください。

宮崎市出身なので、土地勘のある地元で開業したいと考えていました。いざ開業を考えた時にご縁があってこの土地と出合い、周辺の雰囲気が気に入ったので開業を決心しました。開業当初は団地などがまだなく、今よりも静かな印象でしたが、それでも当時から多くの患者さんに来院していただけています。開業から現在に至るまで受診を続けてくださる患者さんも多くいます。例えば、初めて受診された際は子どもだった患者さんが大人になり、自分の子どもを連れて受診してくださるとうれしい気持ちになりますね。家族のつながりが強い土地なのか、親子3世代で通ってくださるご家庭などもあります。
どのような患者さんの受診が多いのでしょうか。
地域にお住まいの方の年齢層が高齢化し、そのため高齢者の患者さんも多く来院していただいています。全身の機能が衰えると、口の中の機能も衰えやすく、歯周病や虫歯治療、あとは入れ歯などの補綴治療が中心です。一方で、私は地域の幼稚園で歯科検診を担当しているので、それをきっかけにお子さんが受診してくれることもあります。お子さんは歯科医院を怖がることも多いので、ユニフォームをカジュアルなものにするなど怖いイメージを払拭する努力をしています。特に痛みを感じているお子さんは怖がったり緊張したりしてしまいがちですから、治療を受けて安心して帰っていただけるように工夫しています。
新型コロナウイルスの流行以前から感染症対策に力を入れていると伺いました。

待合室や診察室、そしてスリッパなどは1時間に1回消毒を行っています。治療に使用する器具なども衛生面を特に意識して管理しています。さらに、発熱がある患者さんの問診も行っています。歯科医院の中には発熱がある患者さんの診療をお断りするところもあると伺いますが、当院では発熱が歯の痛みから来ている可能性も鑑み、柔軟に対応することを意識しています。発熱のある患者さんは事前に電話などで問い合わせていただければ、問診で県外への外出をしていないかどうかなどを確認し、対応できると判断した場合には診療を行います。「発熱しているから」と諦めず、まずは電話などで相談していただきたいですね。
患者の希望に耳を傾けニーズに合った治療を検討
診療で心がけていることを教えてください。

患者さんの希望をよく聞いて、それに合った治療を提供することです。痛みを主訴にお越しになった患者さんに対しては、まず痛みを取り除くことを最優先に考えます。また歯の見た目に違和感を感じている患者さんの場合には、見た目を整える方法を検討します。あとは一本一本の歯の寿命を延ばすために、なるべく歯を抜かないこと、削らないこと、神経を取らないことも重要視しています。昨今は以前に比べて歯科医療が進歩し、歯を残せることが期待できる治療方法が増えてきています。私自身も常に知識や技術をアップデートし、より多くの歯を残せるような治療ができるようにしていきたいですね。
入れ歯などの補綴治療に力を入れていると伺いました。
大学時代、補綴治療を勉強し、特に入れ歯などの補綴治療には力を入れています。入れ歯の場合、「うまく物を噛めない」という相談が多いので、患者さん一人ひとりに合った「噛める入れ歯」づくりを心がけています。自由診療になりますが、金属バネを使用しない特殊な合成樹脂でとめる入れ歯の作製も行っています。この入れ歯は金属の違和感を感じにくく、見た目も自然な印象になることが特徴です。患者さんの希望によってはインプラント治療を検討することもあります。ただインプラント治療は入れ歯と違って、患者さんの口の状態や体の状態によっては行えない可能性があります。しっかり説明を行い、患者さんと相談しながら治療を検討します。
口の健康を守るために患者さんに指導していることはありますか?

自分の口に合った正しい歯磨きをまずはすることでしょうか。1日1回は10分ほど時間をかけて、歯間ブラシなども使いながら入念に歯磨きをしていただきたいです。歯磨きは自己流では不十分な場合も多いため、できる限り歯科医院を受診して歯科医師や歯科衛生士から指導を受けることが大切です。当院では、映像を使ってブラシの当て方や動かし方を説明し理解を深めていただくようにしています。そして、数ヵ月に1回は定期検診を受けていただきたいです。どうしても歯科医院への受診が2〜3年空いてしまうと、歯を抜いたり削ったりするような治療が必要になってしまう方も少なくありません。そうなる前に定期的に受診していただきたいですね。
家族で通ってもらえる歯科医院でありたい
先生が歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

学生時代は理系科目が得意だったので、大学に進学するなら理系の学部に行こうと考えていました。また、「いずれは自分で仕事を立ち上げたい」という思いがあり、歯科院を開業する目標をすえ、歯学部をめざすようになりました。あとは2歳年上の姉が看護師をしていたので、漠然と医療従事者に対する憧れもあったのだと思います。歯学部に入学してからは授業や実習、試験勉強など本当に忙しい日々を過ごしていたのですが、今思えば当時頑張って勉強した成果が今日の診療にも生かされていると感じます。
今後の展望について教えてください。
当院は2021年で開業から26年を迎えます。これからも地域にお住まいの患者さんに安心して通っていただけるよう、自分自身の知識や技術をアップデートしながら診療を続けていきます。診療を続けるには自分自身の健康も大切ですから健康管理にも気を配っていきたいですね。今通ってくださっている患者さんの孫の代まで通っていただけるような、息の長い歯科医院をめざしたいです。
最後に読者へメッセージをお願いします。

当院では、患者さんの希望や要望に沿った歯科医療の提供を大切にしています。痛みはもちろん、口の中のちょっとした違和感、入れ歯のトラブルなど、気になることがあればどんなことでもお気軽にご相談ください。できる限りのご提案をさせていただきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは金属バネを使わない入れ歯/12万円~、インプラント治療/30万円~、歯列矯正/40万円~