大山 正暢 院長の独自取材記事
中央ビル歯科クリニック
(鹿児島市/高見馬場駅)
最終更新日:2025/02/04

高見馬場駅から徒歩1分という利便性の高い立地にある「中央ビル歯科クリニック」。院長の大山正暢先生は口腔外科を専門としており、親知らずの抜歯や顎関節症の治療、口腔腫瘍などの手術など、専門性を要する診療にも対応している。さらに高度な治療が必要な場合は適切な医療機関を紹介し、安心して治療を受けられるよう尽力。診療ではマイクロスコープを用いて口腔内を撮影し、映像でわかりやすい説明を徹底しているという。「治療に関する情報はとにかく正直に話し、歯科医師としての意見も伝えています」と穏やかながらも力強い口調で話す大山先生。スタッフも専門的な知識・技術の向上に励んでおり、患者に寄り添った対応の提供に努めている。そんな同院の特徴や診察時の心がけについて、大山先生に話を聞いた。
(取材日2024年12月2日)
口腔外科の知識を生かした診療を届ける地域の歯科医院
まず、歯科医師を志した経緯をお聞かせいただけますか?

父が歯科医師だったこともあり、自然と志していましたね。父はいつも仕事に熱心で、家で勉強をしたり遅くまで働いていたりと忙しそうに毎日を送っていました。その姿を見て、歯科医師という仕事は大変だなと思う一方で、とてもやりがいがあるなと感じていました。私自身、幼稚園生や小学生の頃、家に帰るとテレビを見ながら粘土でいろいろなものを作るような、手で小さなものを作るのがすごく好きな子どもでした。その時から、歯科医師としてのスキルに何か通ずるものを持っていたのかもしれません。
先生は口腔外科ご出身と伺いました。
はい。私は口腔外科が専門なので、診療では外科的な視点が基盤となっています。鹿児島には大学病院や口腔外科を専門とする歯科医院がいくつかありますが、患者さんが遠方まで足を運ばなくても済むようにと、できることは当院で完結させるように努めています。例えば困難な抜歯から、顎骨全体や顎関節、口腔粘膜、舌、鼻腔、唾液腺などの疾患にも対応しています。もちろん、より高度な治療が必要な場合は適切な医療機関へご紹介。医療機関間を交通整理するような役割として、患者さんが適切な治療を受けられるように配慮しています。
診療において特に重視されている点はありますか?

歯科の治療は基本的に後戻りできないため、最も重要なのは診断だと考えています。例えば、一度歯を削ってしまうと元に戻すことはできません。そのことから診断を誤ると取り返しのつかない結果を招く可能性があるので、慎重に診断を行うことを心がけています。診断を確実に下すために、診療に十分な時間を取り、必要な設備・機器を整えています。また診断力を高めるために常に研鑽を重ね、正確な診断ができるよう常に意識しています。
信頼を育むための「正直さ」と「わかりやすい説明」
患者さんへの説明で工夫していることをお聞かせください。

特に気をつけていることは、初めて来院される患者さんに対して十分な説明を行うことです。患者さんに伝える際には、ただ口頭で説明するだけではなく、映像を使って視覚的に理解していただけるように努めています。まず、口の中をマイクロスコープで撮影し、その動画を見せながら具体的に説明をしています。患者さんと私たちの間には、どうしても知識のギャップがあるでしょう。ですので画像で説明することで、患者さんにより理解を深めてもらえると感じています。また患者さんの主訴に焦点を当てて、腫れや痛みがある部分を映し出しながら治療の進め方を明確に伝えることも心がけています。安心していただけたら幸いです。
患者さんに安心してもらえるように説明したいと思われた原点は何でしょうか?
多くの症例を診てきた中で、患者さんの心の持ち方が治療の結果に大きく影響すると気がつきました。治療方法が同じであっても、患者さんの気持ちが前向きか否かで結果が大きく異なると感じたのです。この経験から、どんなに厳しい治療が必要な場合でも今できることを正確に伝え、「この治療を進めることでこのような結果が期待できます」と、少しでも安心していただけるような説明を心がけています。心の持ち方一つで治療の結果が変わる可能性があるからこそ、前向きに治療に臨んでいただける環境を整えることも、私の役割だと考えています。
患者さんとの信頼関係を築く上でどのようなことを大切にされていますか?

最も大切にしているのは、必要な情報をすべてお伝えすることです。診断の内容や今の状況をしっかりと説明して、その上で私自身の意見も添えるようにしています。例えば、「もし自分が患者さんだったらこうする」という考えも率直に伝えるようにしていますね。患者さんが「こうしてほしい」と具体的におっしゃる場合は、私の考えと一致していればそのまま進めますし、もし違う場合は丁寧にお話しするようにしています。それから診療に時間がかかってしまった場合は、「今日はこういうことがあり時間がかかってしまいました」と包み隠さずお伝えするようにしているんです。今通ってくださっている患者さんは、そういう姿勢を理解してくださっている方なのではないかと思っています。スタッフにも「とにかく正直に患者さんと向き合い、しっかりと自分の意見を伝えよう」と話しています。
スタッフとともに築く、質の高い歯科医療をめざして
スタッフさんも勉強熱心な印象を受けました。

幸いなことに、スタッフは本当に勉強熱心な人が多いです。実際、講習や勉強会に、スタッフ自ら積極的に参加してくれています。もちろん、私のほうから講習への参加を呼びかけることもありますが、基本的にはスタッフの自主性に任せているんですよ。「こういう講習があるので参加したい」に加えて、「こんな書籍を取り寄せてほしい」とスタッフから言ってくれることもあります。
チーム医療も重視されていらっしゃるのですね。
そうですね。診療体制は、患者さんと担当の歯科衛生士が1対1でしっかりと向き合える担当制にしています。もちろん、最終的な責任は私が持ちますが、できるだけ歯科衛生士が主体的に患者さんと接する形を取っているんです。そうすることで、歯科衛生士も「自分がこちらの患者さんを担当する」という意識を自然と持てるようになり、単なるアシスタントではなく、自分が主体的に動くという意識になるのではないかと思います。その結果、「患者さんにもっと安心してもらいたい。そのためにももっと学びたい」という気持ちにつながっているのではないかと感じます。
お忙しい毎日の中で、リフレッシュしたいときはどのようにお過ごしですか?

リフレッシュしたいときはロードバイクに乗ることが多いですね。学生時代は野球をしていましたが、今はロードバイクがメインです。ただ外で走ると天気が良い日しか乗れないので、最近は室内でも乗れるようにしています。オンラインで世界中の人とつながってトレーニングができるので、帰宅後でも手軽に体を動かせています。外で走るときは大体2~3時間ぐらい乗りますが、室内だと1時間くらいですね。乗り始めてからはもう5~6年になります。同じ趣味を持つ歯科医師の先生たちもいて、休日には一緒に走ることもあります。運動することでリフレッシュできるのはもちろんですが、同業の先生たちと交流できるのも良いですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
歯に関する問題の多くは予防が可能だと考えています。実際の診療では、「もう少し早く受診していれば、大きな問題には至らなかったのに」と感じるケースが少なくありません。こうした事例に接するたびに、残念に思うと同時に、予防の重要性を痛感しています。症状がなくても定期的に歯科医院を受診し、適切な検査やケアを受けることが、将来の健康を守るためには非常に重要でしょう。こうした予防の意識がより多くの方に広がることを願っています。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。