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三木 学 院長の独自取材記事

三木歯科医院

(宇都宮市/鶴田駅)

最終更新日:2025/05/29

三木学院長 三木歯科医院 main

鶴田駅より車で15分、東武宇都宮駅から車で17分。大谷資料館のほど近くにある「三木歯科医院」は、昔から地域の人々に親しまれてきた歴史ある歯科医院だ。院長を務めるのは、2020年に父である先代院長から院長職を受け継いだ三木学先生。高齢者や有病者の治療に力を入れるとともに、患者の歯と健康を守るために、痛みがなくても定期的に通院し、予防につなげる大切さの啓発に尽力している。患者から贈られた絵や折り紙細工などが複数並ぶ広い診察室で、同院の特徴や診療への想いを語ってもらった。

(取材日2025年4月10日)

近隣住民の健康を守るため、予防の大切さを広めていく

広々とした診察室ですね。緑がいっぱいで気持ちが良いです。

三木学院長 三木歯科医院1

ありがとうございます。うちは昔からある歯科医院で、もともとは今いるこのスペースに診療チェアが6台あったんです。今は3台にしているので、そのぶん広く感じられるようになったかなと思います。間取りは変わっていませんが、建物は父から院長を引き継いだ翌年の2021年にリフォームしました。診療室の観葉植物は、どれも父が世話しているものです。祖父の代からそうなんですけれど、父は植物がすごく好きで。買ってきたり譲ってもらったりで、僕が小さい頃から、院内にたくさんの鉢植えを置いていました。土地柄なのか、患者さんも植物好きな方が多いです。「きれいに咲きましたね」とか、声をかけてくださる方もいらっしゃいます。庭に植えてあるサクラやハスもよく話題に上りますね。

会社員を経験してから歯科医師になったと伺いました。

はい。曾祖父の代から続いてきた歯科医院で、両親は多分「潰してしまうのは惜しい」と考えていたと思うんです。それを受けてか、僕も将来は歯科医師になるんだ、と子どもの頃は思っていました。けれど、高校時、世界史の授業がとても好きで文系に進みたかったんです。一方、姉は理系科目が得意だったので、実際に歯科医師になって卒業後に帰ってきてくれました。けれど、姉が結婚して引っ越すことになり、後継ぎはどうしよう、という話になりまして。その頃に文学部を卒業し、会社員として数年勤めていた僕に白羽の矢が立ち、今から歯学部に行ってくれないかと頼まれました。この辺りは歯科医院がたくさんありますし、別にうちがなくても、とも考えたのですが……。ちょうど僕も、自分が思うような仕事ができず、行き詰まりを感じていたところだったので、思いきって歯科医師をめざすことにしたんです。

どのような患者さんが多いですか?

三木学院長 三木歯科医院2

やはり近隣の方ですね。この辺りは、若い方は宇都宮市の中心部や首都圏に出ていくことも多いので、年代的にはご年配の方が多めです。60~80代の方を中心に、90代の方もいらっしゃいます。基本的には「歯が痛い」「歯茎が腫れた」などと来院する方が多いのですが、痛くなってからだと治療するときには手遅れで、抜かなければいけないケースも多いですね。できればそうなる前に手を打てるように、「定期的に来てお手入れしておきましょう」と話しています。定期的に来てもらったほうが患者さんも不安なく過ごせると思うので、より多くの方に、その方のペースで定期的に通ってもらえるよう試行錯誤しているところです。まだ浸透しているとはいえないかもしれませんが、こまめに来てくださる方が少しずつでも増えたらうれしいですね。

高齢者や有病者の治療に注力したい

痛くなったから治療するのではなく、定期的に通院し、予防につなげることが大切なのですね。

三木学院長 三木歯科医院3

そうです。ご高齢の患者さんは我慢強い方が多いので、ちょっと痛いぐらいだと我慢して放置してしまうこともあります。来院されたときには手遅れな状態で、後悔される方も見てきました。早い段階で問題となっている箇所を見つけて適切な治療ができるように、患者さんに声かけをしています。処置するには早い虫歯で、しばらく経過観察する場合は「冷たい食べ物や飲み物が染みるようならすぐ来てくださいね」と、口を酸っぱくして言っています。虫歯が進んだ歯でも、歯の神経を取ってかぶせる治療をすることもできますが、神経を取った歯は枯れ木のようなもので、もともとの歯と同じではありません。まず虫歯や歯周病にならないこと、次に早い段階で対処することがとても大切なので、異常がなくても定期的に来てほしいと思っています。

診療について、特に力を入れている分野はありますか?

70代以上の患者さんが多いので、あえて挙げるならご高齢の方の診療でしょうか。高齢の患者さんで食べ物を噛む・飲み込むといった機能が低下している方は少なくありません。口から食べられなくなると全身の健康にも大きく影響するので、まずは機能を維持できるようにします。食べ物を噛む・舌で食べ物をうまく誘導するといった摂食機能のみが対象で、口の筋肉を鍛えるための「あえうべ体操」といったシンプルなものですが、口腔機能のリハビリテーション指導を積極的に行っています。車いすの方は、可能な限り車いすに座ったまま治療しますし、持病がある方も、聞き取りやお薬手帳などで服薬状況をしっかり確認して治療を開始します。薬のために歯科の治療を断念することは極力避けたいと思っています。小児歯科は経験があまり多くなく、僕はあまり得意ではないのですが、その分、高齢者や有病者の治療にはなるべく力を注ぎたいと思うんです。

歯科の予防や治療が、全身の健康にもつながるわけですね。

三木学院長 三木歯科医院4

そのとおりです。高齢者の中には糖尿病の方も多いですが、歯周病と糖尿病には関連性があるなど、口腔内の環境が全身の健康に影響を及ぼすという考えは浸透しています。治療することで良いスパイラルも期待できるので、歯周病治療にもしっかり取り組んでいます。

口の中をリフレッシュするため、気軽に通ってほしい

治療を進める上で大切にしていることを教えてください。

三木学院長 三木歯科医院5

しっかり噛める口内環境をつくってあげることです。ただ、せっかくしっかり噛めるようになっても、その状態を維持できなくては意味がありません。なので、患者さん自身でお手入れしやすい状態を作ることも大事にしています。メインテナンスでこまめに来院している方も、クリーニングをしたとしても食事をすれば歯は汚れます。汚れを少しでもご自身で落とせるように、かぶせ物や詰め物の一つ一つの治療では、かぶせ物の形を整えることや、なるべく歯と歯の間に食べ物が挟まりにくくするといったことを心がけています。

お忙しい中、どのようにリフレッシュされていますか?

最近はカメラで花や風景の写真を撮っています。サクラは毎年撮りたくなりますね。毎年サクラが咲く時期に、天気の良い日を見計らって、当院の建物と庭のサクラが映るような構図で撮っています。やはりその年によってなんとなく表情が違う気がします。単に、天気のせいかもしれませんけどね。

今後、力を入れていきたいことはありますか?

三木学院長 三木歯科医院6

ご高齢者の治療は、今後も引き続き力を入れていきたいと思います。一方で、子どもの歯の治療は、学校医を任せていただいているので、子どもたちにもっと予防意識を高めてもらうようなアプローチができたらと考えています。小学校で行う健康教室では、今はどちらかというと「しっかり噛むことで顎をちゃんと成長させよう」という話が多いですが、もう少し予防の大切さを伝えることもしていきたいですね。どうすればもっと子どもたちに響くのか、模索中です。

最後に、今後の目標や地域の方へのメッセージをお願いします。

「地域の高齢者の健康を支える中心になる!」といった大層なことはあまり考えていないんです。ただ、おじいちゃんおばあちゃんが来てくれて、僕らと少し会話しながら治療を受け、帰るときは「歯科医院に行ってちょっとスッキリしたな」と思ってもらえるぐらいの、ハードルが低くて通いやすい存在でありたいなと思っています。メッセージとして伝えたいのは、別に当院ではなく通いやすい歯科医院で大丈夫なので、定期的に通ってしっかりお口のお手入れをしてほしい、ということですね。定期的な通院でお口の中がリフレッシュできれば、ご自身の健康につながっていくと思うので、ぜひ歯科医院を利用してください。

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