岩佐 一弘 副院長の独自取材記事
岩佐歯科医院
(長岡京市/長岡天神駅)
最終更新日:2024/12/24

長岡京市の今里大通りに面する「岩佐歯科医院」は、白いタイルの印象的な外観が目印。2023年にリニューアルした院内は、大きな窓から光がたっぷり差し込み、居心地の良い空間が広がる。エントランスのスロープも含め全面バリアフリーとして、どんな患者でも通いやすいよう、環境を整備した。同院は1987年に岩佐勝也院長が開業し、2019年からは、勝也院長の息子である岩佐一弘副院長と妻の岩佐美穂先生が加わった3人体制で診療を実施。一般歯科やインプラント治療、歯科技工所を併設し義歯治療にも注力するほか、勝也院長は訪問での歯科診療にも従事し、地域住民の幅広いニーズに対応している。今回は朗らかな人柄が魅力的な一弘副院長に「歯に優しい治療」へのこだわりや、患者への思いをたっぷりと聞かせてもらった。
(取材日2024年9月27日)
家族3人で一般歯科から訪問診療まで幅広く対応
開業から35年以上たつ、歴史の長いクリニックですね。

父が1987年に開業し、現在も院長として診療にあたっています。私は幼い頃から、父の真剣に仕事にあたる姿や、患者さんから「ありがとう」と言ってもらっている姿を見て、歯科医師に憧れ、この道を志しました。父と同じ大阪歯科大学を卒業した後、同大学附属病院の保存修復科で、主にコンポジットレジンによる虫歯治療や、レーザー治療、ホワイトニングなどの治療に従事していました。歯内療法に力を入れている大阪府枚方市の河津歯科医院で根管治療を、また兵庫県丹波市の合田歯科医院では歯周外科分野について勉強し、2019年から当院で勤務をスタートしました。現在は勝也院長と私、私の妻でもある美穂先生の、歯科医師3人体制で診療を行っています。
新しい内装が気持ち良く、院内も明るい雰囲気です。
2023年7月末にリニューアルしました。お昼は明るい光が院内に差し込み、夜には院内の光が外に漏れて、ここに歯科医院があることを知っていただけるよう、待合室には大きな窓を設置しました。患者さんにリラックスして過ごしていただけるよう、床や天井には明るい色の木目をあしらっています。エントランスにはスロープを設け、院内も段差が一切ないバリアフリー設計を採用し、一つ一つのユニットも広くスペースを取っています。高齢の方や車いすやベビーカーをお使いの方も安心して通院いただけるようにこだわりました。
勝也院長、一弘副院長、美穂先生、それぞれどのような治療を得意とされていますか?

勝也院長が現在特に力を注いでいるのは、訪問での歯科診療です。長くこの地域で診療してきましたので、患者さんも高齢化が進みました。通院が難しくなってきた方も多くいらっしゃるので、ご相談をたくさんいただいています。ご家族や主治医、ケアマネジャーなどと連携しながら、勝也院長が患者さんのご自宅や介護施設に伺って、治療や口腔清掃、口腔リハビリなどを行っています。私は院内で一般的な歯科診療全般に対応し、その中でも3本柱としているのがコンポジットレジン修復・インプラント治療・メンテナンスです。妻は大学で補綴科に在籍していましたので、入れ歯関係を得意としています。歯の痛みや、かぶせ物が取れたので診てほしいというお悩みが多いですね。最近はホワイトニングのご希望も増えてきて、メイン層の20~40代のほか、ご高齢の方も「やってみようかな」と受ける方もいらっしゃいますよ。
定期的なメンテナンスを重視したい
診療のモットーを教えてください。

口癖のように言っているのは「歯にとって優しい治療をしましょう」というフレーズです。例えば、虫歯を削って詰め物をする際、セラミックを第一に考えるのではなく、コンポジットレジンなどの詰め物のほうがもともとの歯を削る量が少なく、より歯に優しい治療が可能となる場合もあります。このように、常に歯にとって優しい治療かどうかを中心に置いて考えながら、今ある歯を大切にする治療プランを提案しています。
診療において、特に何が大切だと考えていますか?
治療後のメンテナンスを重視しています。私たちは保険診療をメインに行っていますが、保険診療の治療は、自由診療で使用するセラミックに比べて、耐久性の低さやプラークの付着しやすさ、経年による変形などの劣化は材質的に防ぐことが難しい部分です。劣化したところから虫歯や歯周病の悪化リスクがつきまとうため、定期的なメンテナンスや歯科検診を受けていただくことが大切です。もちろん、自由診療を受けた上で定期的なメンテナンスを行うことが理想的ではありますが、誰もが自由診療を受けられるわけではありません。何らかのトラブルを自覚される前に対応できれば、保険診療の治療でも、歯への負担を減らせると私は考えています。車のタイヤを定期的に変えることと同じように、お口の中を定期的に診て、適切なタイミングで必要な処置を行っていきたいと思います。
一弘副院長が勤務されるようになってから、インプラント治療も始められたそうですね。

はい。「インプラントなんて聞いたことがなかった」という患者さんも多いので、しっかり説明するようにしています。歯を失った場合、主にインプラント、ブリッジ、入れ歯といった治療方法があります。ブリッジは両サイドの歯を削る必要があるため、歯が健康で元気な場合はインプラントをお勧めしています。しかし、何でもインプラント治療が良いというわけではなく、「歯に優しい治療」を一番に考えて、状況に合わせてより適切な治療方法を提案しています。
そのほかにも、クリニックのこだわりがあれば教えてください。
大学病院にいた頃から多くの症例に携わってきたコンポジットレジン修復にも力を入れていて、たくさんの種類をそろえています。接着力が高いことで虫歯になりにくいとされていますし、健康な歯を過剰に削ることなく修復が望める、歯にとって優しい治療が見込めると思っています。歯周外科に関する治療も行い、歯の土台の骨から状態を良く導けるよう努めています。また、当院2階に歯科技工所を併設し、歯科技工士が常にいることも当院の強みです。一般的には外注する歯科技工物を内製で作っています。短納期で、何かトラブルがあれば即日対応できることのほか、歯科技工士と直接コミュニケーションを取れるので、より精密な歯科技工物の作製が望めます。
些細なことでも悩みを相談しやすいクリニックに
患者さんと接する際、大切にしていることはありますか?

こちらの考えを強要しないことです。丁寧に説明をして、ご理解いただいた上で、今すぐに治療方法を決めなくてもいいよう、患者さんにゆっくり考える時間を取ってもらえるようにしています。話をしっかり聞くことはもちろん、患者さんがご意見や困っていることを言いやすいような空気をつくることも大切ですね。
ご家族でクリニックを営まれていることについて、どのような良さを感じていますか?
勝也院長からは訪問診療に真摯に取り組む姿に刺激を受けますし、入れ歯に関する経験値や技術力は「かなわないな」と感じます。妻は、患者さんとのコミュニケーションの取り方がすごく上手なんです。こまやかな配慮があり、患者さんも話しやすいようですね。私が担当していた患者さんを妻に任せると、「患者さんはそんなことを思っていたんだ」という発見や、新たな情報をたくさん聞かせてもらえるんですよ。妻とは家で夕飯を食べながら、診療についてディスカッションすることもしばしばあります。常に患者さんのことを考えられる環境であることも良いなと感じるところです。
最後に、今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

メンテナンスをさらに充実させていきたいと考えているので、歯科衛生士の数を増やしていく予定です。現状のスタイルのまま、クリニックをパワーアップさせていきたいと思います。私たちは患者さんとのコミュニケーションを大切に治療を進めてまいります。自費診療ではさらに精度にこだわり、保険診療だからこそ、再治療のリスクを少しでも減らせるように細心の注意を払い、継続してメンテナンスに通っていただくことで、トラブルの起こりにくいお口の環境を一緒に整えていきましょう。お口に関するお悩みがあれば、小さなことでもお気軽にご相談ください。よろしくお願いします。
自由診療費用の目安
自由診療とはホワイトニング/1万5000円~、セラミック/5万円~、インプラント治療/33万円~