加藤 秀一 院長の独自取材記事
しゅういち矯正歯科クリニック
(川西市/川西能勢口駅)
最終更新日:2026/02/12
川西能勢口駅から徒歩約3分。木目調のリビングルームのような居心地の良い雰囲気が印象的な「しゅういち矯正歯科クリニック」は、矯正を専門とする歯科医院だ。子どもから大人まで幅広い世代を対象に矯正を行っている。2021年に先代の大崎喜弘院長から同院を継承した加藤秀一理事長は、大学病院やその他関連病院で口腔外科も専門的に学び、幅広い疾患や患者と関わってきた。その中で噛み合わせの重要性を実感し、歯科矯正学を学ぶべく大学に入局した経歴を持つ。現在は矯正歯科を専門に口腔外科での経験も生かしながら、個々の患者の症例や希望に合った方法で矯正を提供。今回、加藤理事長に矯正歯科への思いや今後の展望などについて話を聞いた。
(取材日2025年12月25日)
口腔外科での勤務を経て、矯正専門の歯科医師に
先生はなぜ矯正を専門に選ばれたのでしょうか?

大学卒業後、和歌山県立医科大学附属病院の歯科口腔外科に勤務し、抜歯の他、がんや骨折の手術の外科治療をメインとしながら、入院患者さんの虫歯や入れ歯に関する治療も行ってきました。歯科の治療というのは、大部分破壊活動だと思うんです。物を作りあげることはほとんどなく、例えば親知らずの抜歯の場合、骨を削り、歯を割って抜くけれども、治すのは自分の治癒力。虫歯の場合も、虫歯を削り、治療するために周囲も少し削ってきれいに取り切った後に人工物を埋めるわけで、根本的に治っているわけではありません。歯科の治療は破壊活動が主と感じる中で、徐々に歯並びの重要性について考えるようになったのです。矯正はもちろん破壊活動の一面もありますが、自分で作り上げていけるもの、作ったものが残っていくという建設的な面に惹かれ、母校の大阪歯科大学の付属病院で矯正歯科を研鑽しながら当院で勤務するようになりました。
開院40周年を迎えられました。歯科医院の継承に至った経緯を教えてください。
当院は1985年に先代の大崎喜弘院長が開設。私は2017年より当院で先代とともに診療に携わり、2021年に同院を継承しました。どの開業医の先生も、自分で開業や継承をする時、こういうふうに患者さんに向き合いたいといった理想とするものがあると思います。私はどんな患者さんが来ても対応できる矯正歯科でありたいと考えました。例えば美容師さんの場合は、「前髪しか切りません」という人はなく、男の人だろうが女の人だろうが、癖毛があろうがなかろうが対応されますよね。それと同じで、当院は先代がどんな噛み合わせの人でも受け入れて対応してきました。一般の歯科医院では手に負えない難症例にも対応しているのは強みの一つと言えます。私も同じ気持ちだったからこそ、矯正をここでやる価値があると感じ、継承に至りました。
先生が矯正で大切にしていることなんでしょうか?

当院で最も大切しているのが「診断」です。当院に訪れる患者さんの中には、すでに複数回診療を受けて、それぞれ違うことを言われ「じゃあどっちなんだ?」と本当に悩んで来る方も多いです。矯正歯科は、行くところによって方針や仕上がりがまったく違うことが多いもの。だからこそ、当院ではきちんとした診断をすることと、どんな状況にも対応するための引き出しが必要だと感じています。例えば「歯を抜きたくない」という希望があれば歯を抜かない矯正を提案されるでしょう。ただ中には、診断として歯を抜いておいたほうが良い患者さんもいるわけです。また一見すると出っ歯などの簡単な症例だと本人が思っていても、実はそうではないこともあります。矯正を専門とする歯科医院で、きちんとした診断と矯正を受けていただけたらと思います。
個々の患者に適した歯並びをめざし、矯正方法を提案
こちらの歯科医院の初診からの矯正の流れについてお聞かせください。

初診では予約時間の15分前にご来院いただき、問診票を記入してもらいます。その後、口腔内を確認した上でカウンセリングを行う流れです。噛み合わせや歯並びの現状をお伝えした後、大まかな診療方針、検査内容、使用する装置、費用の概算を説明します。所要時間は30〜60分くらいです。最初の相談は無料となっていますので、お気軽にお越しください。抜歯する必要性の有無はその場ではなく、エックス線などを使った検査で割り出した数値に基づいて判断します。矯正がスタートしてからは、院内に設けているブラッシングコーナーで歯の磨き方をレクチャーするのも当院の特徴です。矯正を始めると歯磨きが難しくなるため、虫歯の原因とならないように丁寧に指導します。
患者さんにとってベストな歯並びとはどのようなものなのでしょうか?
当院は矯正のゴールとして「その方にとって一番いい歯並びの状態をつくること」をめざします。矯正では「審美」「機能」「安定」これらの要素を追求することが、成功の鍵となります。そのため、当院では、患者さんに一生安定した歯並びと噛み合わせを得ていただくことをめざし、患者さん一人ひとりに合わせた矯正の目標設定を行っております。矯正方法もそこに向けて、その方に合ったものをご提案します。マウスピース型装置を用いた矯正やワイヤー矯正など、矯正方法によって目標は異なり、それぞれ特有のメリットがありますので、患者さんによる向き不向きが存在します。矯正は多くの方にとって一生に1回ですから、できるだけ患者さんにとって適した矯正方法を選択することが重要です。そのため、検査結果をもとに数値を出し、根拠に基づいて矯正方法や診療方針を提案するよう心がけています。
小児の矯正に関しては、どのようにアプローチしていますか?

今しかできないことなのか、今のうちに対処することが有利かどうかを基準に、矯正の必要性を考えることを大切にしています。成長によって顎の形などが変化していく小児の矯正の場合、成長期に1ヵ所気になる場所があるからと矯正を行ったとしても、顎の大きさが変われば噛み合わせも変化しますよね。そのため患者さんの状態によっては、成長期を終えた後に本格的な矯正を行うほうが良いと判断することもあります。早く装置を入れたほうがお母さんの心理的には楽ですが、一番困るのは本人。適切な矯正の開始時期を見誤ると大事な後半の矯正の時に本人のモチベーションが下がるリスクもあり、理想のゴールまでたどり着けない場合があるんですよ。矯正の開始時期は、こういう症例だったらこの歳というのが、たくさんの患者さんを診ているとわかります。矯正開始までのフォローも矯正治療として重要な過程になるので、定期検診に通うことも大切です。
旧友に対応するような気持ちで、患者に真摯に向き合う
スタッフの方は矯正経験のある方ばかりだそうですね。

当院のスタッフは矯正経験済み、もしくは矯正中がほとんどで、患者さんの気持ちが理解できます。そのため、すごく生き生きとして、使命感を持って患者さんとコミュニケーションを取ってくれています。「ブロッコリーが挟まりがち」みたいな矯正あるあるで盛り上がることも(笑)。最近、アルバイトのスタッフが「患者さんが矯正をしているのを見ていたら、私も矯正がしたくなった」と言っていました。滅菌や器具のことなどクリニックの裏側を知り尽くしているスタッフが、「ここで矯正を受けたい」と思ってくれることは、非常にうれしいですね。
現在もクリニックと並行して、大学病院にもいかれているのですね。
はい。大阪歯科大学附属病院の矯正歯科でも診療に携わり、現在は主に、大学時代に担当した患者さんの矯正を続けています。矯正歯科では治療期間が年単位になりますし、自分が治療担当した患者さんを途中で引き継いでしまっては患者さんも不安を感じますので、できる限り自分がゴールまで担当したいです。自分自身の知識や技術を常にアップデートしていきたいので、大学での臨床、研究、教育に関われることは非常に有意義で、そういった環境を与えてくださっている教授に感謝しています。
読者へのメッセージをお願いします。

診療のモットーは、「小さい時からの親友が突然来院し、その友人やその子に対応するような気持ちで、すべての患者さんに接すること」です。もちろんしっかりと矯正しないといけないというプレッシャーもありますが、少しでもきれいに矯正することをめざしたいという気持ちが強く、非常に有意義な時間を過ごせていると感じています。一人ひとりの声に真摯に耳を傾け、より丁寧で親身な対応を心がけていきたいと思いますので、少しでも気になることがあればご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正/73万7000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/30万円~、セカンドオピニオン(30分)/1万円、検査診断費用/4万円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

