大西 吉之 院長の独自取材記事
大西歯科医院
(高松市/岡本駅)
最終更新日:2021/10/12

琴電琴平線の岡本駅より徒歩約8分。新興住宅地の一角にある「医療法人社団ひまわり会 大西歯科医院」は、1976年に開業した歴史ある歯科医院だ。大西吉之先生が、2006年に2代目院長へと就任。先代である父から同院を引き継いだ。院内は白色をベースとし、明るく清潔感のある空間が広がる。診療室は4室あり、すべて個室。周りの目を気にすることなく診療を受けられることが特徴だ。歯科用CTやレーザーなど、設備にもこだわっている。同院では一般歯科をはじめ、小児歯科や歯科口腔外科、入れ歯、インプラント治療など、幅広い診療を提供。さらに「健康な歯は健康な体から」をモットーとし、患者の生活背景も見ながら診療にあたる。そんな大西院長に、同院の特徴や今後の展望などをじっくり聞いた。
(取材日2021年6月29日)
一般歯科からインプラント治療まで幅広く対応
院長就任までの経緯についてお聞かせください。

愛知学院大学歯学部を卒業してから藤田保健衛生大学歯科口腔外科にて研修、および2001年から愛知県名古屋市にある医療法人スワン会で勤務していました。勤務し始めてから5年ほどたった頃、名古屋で開業しようと準備をしていた時に先代である父が病気で倒れてしまい、2006年に高松市に戻って父の後を継ぎました。そのタイミングで、当院を改装したのです。父のこだわりである個室診療室を残しつつ、さらに診療チェアを1台増やして、全4室の個室診療室を設けました。
先生はいつ頃から歯科医師をめざしていたのでしょうか?
小学6年生くらいですかね。卒業文集に「歯科医師になる」と書いていました。いずれは父の後を継がなくちゃいけないと子どもながらに感じていたんだと思います(笑)。途中、大きな迷いや心境の変化は特になかったですね。父が歯科医師であることも理由の一つですが、実は私、昔から歯が悪くて。高校生の時に歯の神経が悪くなってしまい、思うように治療が進まなくて1~2年くらい苦しんだことがあるんです。やっと落ち着いたかと思ったら、大学生の時にまた歯が悪くなってしまって。大学時代からつい最近まで、20年近くも悩まされていたんですよ。何軒も歯科医院に通い、本当につらい思いをしましたね。ですが、そういった経験があったからこそ、それを大学での勉強や日々の臨床に生かすことができていると感じます。
勤務医時代は多くのインプラント治療を経験されたそうですね。

はい。医療法人スワン会で勤務していた頃にインプラント治療や矯正、審美歯科などの先進的な医療技術を学びましたね。その経験が、今のインプラント治療に生かされています。当院では、骨の量や形、神経、血管の位置までも把握できる歯科用CTや、超音波メスなどを導入し、患者さんになるべく負担をかけないインプラント治療を提供しております。お口の中の状態やどんな治療法が適しているかなど、丁寧に説明することも心がけていますので、インプラント治療を希望されている方は気軽にご相談ください。
東洋医学的な発想で歯科治療にあたる
こちらの特徴について教えていただけますか?

体の健康と歯の健康は深く関係しているため、当院では一般的な歯科治療に加えて、食事や運動など生活習慣の指導にも力を入れています。健康な歯を保つためには、日々の食事や運動がものすごく大事なんです。そのため当院では、ウォーキングのほか口元の筋肉を鍛える「あいうべ体操」、和食の基本となる「まごわやさしい」の食材を取り入れた食生活について指導しております。健康な体と歯の健康の関連性を初診の際は必ず説明するようにしています。また、姿勢やエックス線で骨の太さを判断して、人工歯の硬さを変えていることも特徴ですね。体が強いと考えられる人はしっかりした素材、体が弱いと考えられる人はやわらかい素材を使い、患者さんの体に合わせた人工歯を作るようにしています。
体の健康状態が歯にも大きく影響するのですね。
そうなんですよ。例えば、普段からよく歩く人は脊柱がしっかりしており、顎が正しい位置にあるケースが多いため、咀嚼力や嚥下力が強い傾向にあります。反対に、デスクワークが多くてあまり歩かない人や、スマートフォンやパソコン操作で姿勢が悪くなっている人は、口腔内細菌叢(こうくうないさいきんそう)が崩れやすく、お口の中のトラブルが起こりやすくなると考えています。私自身が歯の治療で大変な思いをしてきたからこそ言えることですが、根本的な原因を解消しなければ良くなっては悪くなるを繰り返すだけ。西洋医学のような対症療法ではなく、東洋医学のように原因を突き止めて対処することが大切だと考えております。そのため、患者さんとの会話はものすごく大切にしていますね。コミュニケーションを取って患者さんのバックボーンを把握し、原因は何なのか、どう対処すればいいのかを丁寧に説明するよう心がけています。
先生自身は、健康のためにどのようなことを実施されているのですか?

毎朝5時に起きてウォーキングをしています。雨の日でも傘をさしてウォーキングしていますし、ラジオ体操もしていますよ。あとは食事ですね。1日3食の生活から1日2食に変えてみたら、血圧も正常になったし、尿酸値やコレステロール値も下がり、痛風の改善にもつながって。食生活の大切さを身をもって実感しましたね。運動や食生活の大切さをより理解してもらえるように、こういった私自身の経験談も患者さんに伝えるようにしています。
正しい生活習慣を子どもたちに教えていきたい
どういった患者さんが来られますか?

中高年の女性の患者さんが多くいらっしゃいます。紹介の患者さんや、遠方から来られる方も多いですね。中には、東京から来られる方もいます。昔からの患者さんも来てくださいますが、ありがたいことに新しい患者さんも増えました。患者さんが受診する理由はさまざまですが、中高年の患者さんが多いこともあり、入れ歯を希望される方が多いです。うまくごはんが食べられないと体はどんどん弱ってしまいます。患者さんに合わせた入れ歯を作ることで、ごはんがしっかり食べられるようにサポートしていければうれしいですね。
ところで、先生のご趣味は何でしょうか?
趣味は渓流釣りです。中学3年生の頃からの趣味なんですけど、ずっと好きで今でもよく行きます。大自然の中でおいしい空気を吸ってアマゴ釣りをすると、日頃の疲れも吹き飛びますね。一人の時間を満喫してリフレッシュしています。当院のホームページにある私のブログに渓流釣りの様子を書いていますので、興味がある方は見てみてください(笑)。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

これまでは中高年の患者さんをメインに診療にあたっていましたが、今後は子どもとその親御さんに対して歯の健康について指導していきたいですね。ここ数年、ゲームやスマートフォンの使用で下を向いている時間が長く、姿勢が悪くなり口が開いたままのお子さんが増えています。こういった状態は歯並びが悪くなる要因の一つなんですが、歯並びが悪くなることが体にも悪影響を与えるということを多くの方に知ってもらいたいです。正しい生活習慣を身につけて、健康な歯と健康な体を守っていってほしいですね。新型コロナウイルス感染症流行の影響もあって今すぐには難しいですが、学校に出向いて講演会や指導などしていきたいと考えております。また、歯のことで気になることがございましたら、お気軽に相談してください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/38万5000円~(税込)
ホワイトニング/片顎2万2000円、上下3万3000円(税込)