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久留 光博 院長の独自取材記事

ひさどめ皮ふ科クリニック

(鹿児島市/鹿児島中央駅)

最終更新日:2024/01/10

久留光博院長 ひさどめ皮ふ科クリニック main

鹿児島市田上の閑静な住宅地の中にある「ひさどめ皮ふ科クリニック」は、1992年に前院長である久留博史先生が開業。長年地域のかかりつけ医として、さまざまな皮膚トラブルに対応してきた。2022年からは久留光博先生が院長を務め、親子2代で診療にあたる。「皮膚の病気というのは見たらわかるものが多く、周りの目を気にしながら生活している患者さんもいらっしゃいます。私はそんな患者さんをサポートし、皮膚のことが日常生活の支障にならないよう適切な治療で寄与していきたい」と話す久留院長。ほんわかとした優しい空気をまとう医師で、患者の話にじっくり耳を傾けながら診療する様子が目に浮かぶようだ。継承までの経歴や診療方針、今後の展望などについて久留院長に話を聞いた。

(取材日2023年11月20日)

長年地域を支えてきた皮膚科クリニックを継承

この地で31年続くクリニックを、2022年に継承されました。

久留光博院長 ひさどめ皮ふ科クリニック1

父が開業して30年目となった昨年から、当院の診療に加わりました。私は基本的に月・水・金曜と火曜午前中、第2・4土曜の外来を担当しており、それ以外の曜日は父が担当しています。長年地域の皮膚科診療を支えてきた父は、息子の私から見てもとても優しく、患者さんからの信頼も厚いです。そして、説明がわかりやすい。父のそういう姿勢は私もしっかり見習っていきたいですね。患者さんは乳幼児から高齢者まで幅広く、主訴も湿疹やかぶれ、水虫、虫刺され、しもやけ、できもの、帯状疱疹、乾癬(かんせん)、円形脱毛症などさまざま。乾癬治療では外用薬処方や紫外線照射などを行い、大学との連携も行っています。ウイルス性イボに対する液体窒素療法や水イボに対する摘除以外の治療方法を検討、提案することも可能です。新しい知見も取り入れつつ、適切な治療を提供していきたいですね。

院長は幼い頃から医師をめざしていたのですか?

両親から医師になれと言われたことは一度もないのですが、ずっと興味はありました。私にイボができた時に父の仕事ぶりを見て憧れを抱いていましたし、家に置いてあった皮膚科の専門書をパラパラ見るのも好きでした。そういった環境もあり自然と皮膚科の医師をめざすようになりました。鹿児島大学医学部を卒業した後は鹿児島大学病院皮膚科に所属しながら、鹿児島市立病院や奄美市の鹿児島県立大島病院などに勤務。種子島や十島村、三島村、屋久島など離島での診療にも携わってきました。島には1人で行って巡回診療するわけですが、設備が十分でないその状況下で治療を完結するにはどうすればいいか考えること、自分がどこまでできて、できないかを把握することの大切さを学びました。何か起こった時に自分ができることは全力で対応し、できないことは躊躇なく専門性の高い病院につなぐ、その見極めが鍛えられましたね。

離島診療での経験が今に生きているのですね。

久留光博院長 ひさどめ皮ふ科クリニック2

そうですね。この見極める力は、地域のクリニックとして大事な“窓口”としての役割を果たすことにつながっている気がします。皮膚科の病気は、基本的に目で見て診断するものが多いのですが、それはつまり医師の力量が大きく問われるということ。同じ症状を見たとしてもそれがどういう意味を持っているのか、わかっていないと診断につながりません。私もこれからさらに見識を深めながら、当院でできる治療、やるべき治療は何か考えていきたいと思います。

納得して治療を受けてもらうために説明を尽くす

新しく、皮膚エコーの検査機器を導入されたとか。

久留光博院長 ひさどめ皮ふ科クリニック3

はい、継承後すぐに皮膚エコー(超音波)検査を当院でもできるようにしました。できものや膿瘍などの大きさや深さ、性状などを検査できますし、それらを切除するための手術の際には、できもののそばを走っている血管を避けることができるので出血を減らせるというメリットも期待できます。また、トゲが刺さったと来院される患者さんも多く、はっきりトゲが見えない時はこれまで切開してみるしかなかったのですが、エコーに写れば確信を持って効率良く処置することができます。エコーの画像は患者さんも見ることができるので説明しやすいですし、治療に納得していただきやすいと思います。皮膚エコー検査は私が対応していますので、ご希望の方は事前にお問い合わせください。なお、表皮嚢腫(粉瘤)やほくろ切除などの手術は基本的には予約制で受けていますが、状況によってはその日に対応できる場合もあります。診察時にご相談いただければと思います。

患者さんと接する時、心がけていることは何ですか?

患者さんは困ったことがあってわざわざ来られているわけですから、その疑問や不安を解決できるようわかりやすくご説明することを心がけています。例えば足の爪の水虫は、治療して1~2年たたないとちゃんと治癒が望めたかわからないものなので、治療前・後の比較写真をモニターに出して、患者さんと一緒に見ながら経過を確認します。また、薬を出してそれで終わりではなく、その先の見通しまで伝えることも大事にしています。帯状疱疹の患者さんには、薬を飲んでも痛みの改善が望めない場合もあるということを説明して、こういう状態になったらまた来てくださいと伝えておくと、患者さんは痛いなりに納得ができるんだと思います。少しでも理解いただけるように治療のポイントをまとめた資料も作成し、必要な患者さんに渡すことも心がけています。

帯状疱疹の方も多いのですか?

久留光博院長 ひさどめ皮ふ科クリニック4

ある程度変動はありますが、毎日数人は帯状疱疹の方が来院されます。帯状疱疹にはワクチンという予防できる手段があるので接種を検討していただけたらと思いますが、自費ですし、いろんな考えの方もいらっしゃいますからそれは尊重したいですね。当院では生ワクチンと不活化ワクチンのどちらも接種可能です。糖尿病や膠原病などの持病がある方や50歳以上の方に接種を勧めています。生ワクチンの場合、免疫抑制剤を服用している方などは接種できません。詳しくはお問い合わせください。

皮膚の悩みを抱える患者を真摯にサポートしていきたい

最近気になる皮膚トラブルはありますか?

久留光博院長 ひさどめ皮ふ科クリニック5

今に始まったことではないのですが、ナイロンタオルでごしごし体をこするのはやめましょう、というお話はよくします。体がかゆいと言って受診される方にお話を伺うと、お風呂で強く体をこすっている方がとても多いです。こすると気持ちが良いのはわかりますが、逆に必要な皮脂まで削ってしまって悪循環。その後、また余計にかゆくなるんです。高齢の方などは特に長年の習慣を変えるのはなかなか難しいと思いますが、まずは思い切ってそのナイロンタオルを処分してしまいましょう。どうしてもこすりたいなら、木綿のタオルで優しくなでる程度で十分です。私は手で洗っていますよ。

フットケアに関する研鑽も積まれているそうですね。

足がむくむことで皮膚炎や潰瘍を引き起こすことがあり、フットケアにも取り組んでいきたいですね。静脈瘤や静脈弁不全症が疑われる場合には専門クリニックへ紹介しますが、そちらの治療と同時に下肢にたまった血液を全身の循環に戻すため下肢の圧迫療法が必要ですので。弾性ストッキングや弾性包帯などの指導・調整を行うようにしています。また意外とよくあるのが、靴が合わないというご相談、痛みがなくても外反母趾になっていたり、タコやうおのめができていたりする場合もあります。整形外科と連携してインソールを作ることもできますよ。これからも皮膚のことで気になること、これって皮膚科でいいのかなというようなことでも、まずは気軽に相談していただけるような身近なクリニックであり続けたいですね。

最後に今後の展望を聞かせてください。

久留光博院長 ひさどめ皮ふ科クリニック6

私は性格的に、多くの人が取り組んでいない分野に注目したいタイプ(笑)。需要はあるのに対応できていない分野を、私のできる範囲でカバーしていければと思っています。通院が困難な方に対しての往診やオンラインで皮膚を診ることに関しては課題もありますが、かかりつけの医師や看護師さんたちと連携しながらどうにかできないかと考えているところです。皮膚のお悩みが原因で好きな温泉に行けない、半袖を着られないなど日常生活に支障をきたしている患者さんを真摯にサポートしていけたらと思います。

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