競技復帰と機能向上をめざす
スポーツリハビリテーション
かむら整形外科
(福岡市早良区/次郎丸駅)
最終更新日:2025/07/03


- 保険診療
日々トレーニングに励み、試合での活躍をめざすスポーツ競技者にとって、故障やケガによって満足のいくプレーができないことは悩みの種となっているだろう。こうした悩みに対し、患部の治療だけでなく、スポーツを遂行するために必要な機能や動作の改善を図り、競技特性に応じたトレーニングを行っていくことでパフォーマンス向上をめざすのがスポーツリハビリテーションだ。今回はスポーツに精通した理学療法士のもとで行うリハビリテーションに力を注ぐ「かむら整形外科」の嘉村聡志院長と理学療法士の谷口知さんに、スポーツリハビリテーションの詳細や患者ニーズ、同院が行う意義について詳しく話を聞いた。
(取材日2025年6月5日)
目次
スポーツに精通した理学療法士が在籍。競技特性と患者の背景を鑑みたリハビリテーションプログラムを提供
- Qスポーツリハビリテーションとは、どのようなものなのですか?
-
A
▲設備もしっかりと整っているリハビリテーションルーム
【谷口さん】一般的なリハビリテーションは、日常生活における動作にお困りの患者さんに対して、運動療法や物理療法によって回復を図っていくものです。一方、スポーツリハビリテーションでは、日常生活における回復だけでなく、競技へ復帰し、もう一段階強度を上げた動作をできるように、パフォーマンス向上をめざしたサポートを行うことが目的です。それぞれの競技で必要な動作を鑑みた機能回復をめざしながら、トレーニングを取り入れつつ、再発予防のセルフケア指導へ、というように段階的にリハビリテーションを進めていきます。焦りすぎず、一つの段階を違和感なくできるようになってから、次のステップに進むようにしています。
- Qどういった患者さんがご相談に来られるのですか?
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A
▲患者一人ひとりに寄り添った診療を心がける
【嘉村院長】当院は学生さんが多く、小学生から中学・高校・大学生の他、大人のスポーツ愛好家の方もいらしています。スポーツ別には野球、陸上に取り組まれているからよくご相談をいただくのですが、野球では球の投げすぎによる肘の痛み、陸上であれば足の肉離れや股関節の痛みに関してのお悩みが多いですね。小学生の患者さんは、所属するチームの人数が少なく、ものすごい密度での練習内容や試合をこなしていたり、多少のケガをしても欠場できなかったりという状況が多いようです。その中で、何とか満足のいくプレーができるようにどうすべきかを谷口さんと一緒に考えながら、対応しています。
- Q実際に行われるリハビリテーションについて教えてください。
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A
▲テーピングを得意とする理学療法士の谷口さん
【谷口さん】実際に動作を確認しながら、体の使い方や危険な動作がないかを評価していきます。私はベッド上で行うリハビリテーションだけでなく、動作の確認も重視しているんです。走る動作一つにしても、陸上のようなクラウチングスタートによるものや、人と合わせて走るものもあります。実際に動いてもらうことで患者さんの状態をしっかり把握し、必要なリハビリテーションを実践していきます。多くのケガはオーバーワークやケア不足に起因することが多いので、再発防止に向けたセルフケア指導にも注力しています。ケガの原因を理解してもらった上で、リハビリテーション終了後もセルフケアが続けられるようなアドバイスも大切にしています。
- Qこちらならではの治療やリハビリテーションはございますか?
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A
▲皮膚の上から衝撃波を照射する体外衝撃波による治療も行っている
【嘉村院長】体外衝撃波装置による治療を行っています。非侵襲的に衝撃波を送り、患部にダメージを与えることで本来の治癒力を促します。難治性の足底腱膜炎で慢性的な痛みがある際に活用しています。
【谷口さん】私はアスチックトレーナーの資格も保有しています。さまざまなスポーツで必要となる動作について専門的に勉強してきたので、その知識を落とし込んだリハビリテーションのプログラムを組むことが可能です。試合前にテーピングをしてほしいと来られる方もいらっしゃいますよ。何かしら不具合があれば気軽にご相談ください。今までどおり、もしくはそれ以上のパフォーマンスを発揮できる道を一緒に探していきたいと思います。
- Q嘉村院長と谷口さんとの連携についても教えてください。
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A
▲院内でのコミュニケーションは欠かさない
【嘉村院長】情報共有を大切に行っています。当たり前のことですが、まずは問診や診療時の会話で聞いた痛みが発症したきっかけやスポーツ歴、どこが、どのような動きをすると痛いかなど、細かく共有すること。そしてリハビリテーションを行っていく中で回復の状況を一緒に確認しながら、その後の対応を考えていくようにしています。
【谷口さん】実際に患者さんの状態を見ながら、情報を共有する場面も多くあります。医師・理学療法士・患者さんが話し合いながら、連携して治療を進めていきます。