田中 英明 院長の独自取材記事
医療法人 英内科クリニック
(福岡市城南区/茶山駅)
最終更新日:2026/02/04
茶山駅から徒歩で約5分の住宅エリアに医院を構える「英内科クリニック」。2007年の開業より、地域のかかりつけとして子どもたちから高齢者まで幅広い世代の健康を守り続けている。院長の田中英明先生は、消化器内科を専門とするベテラン医師。身近なホームドクターとして何でも気軽に相談でき、困ったことがあれば「とりあえず受診しよう」と思ってもらえる医院づくりが田中先生の信条だ。「特定の分野を決めるのではなく、いろんな病気に対応し、医療の入り口となるのが私たちの役割ですから」とやわらかい口調で話す田中先生に、医院の特徴や診療において大切にしていることなどについて聞いた。
(取材日2022年5月25日)
地域のホームドクターとして幅広い病気に対応していく
医院としてどんな医療を提供していこうとお考えですか?

勤務医時代は、福岡大学病院の健康管理科に入局し、多様な主訴に対応していました。私はもともと消化器内科が専門ですが、その頃の経験を生かして何かに特化するのではなく、いろんな患者さんの悩みを支えていこうという思いで開業したのが当院です。医療の入り口として機能し、地域の皆さんに頼られるホームドクターであるべきという気持ちで日々の診療にあたっています。開業してから15年がたち、かかりつけ医院として通っていただいている方も少なくありません。当初からめざしていたように、さまざまな理由で来院していただいており、一般内科や消化器系の疾患に限らず、皮膚科や整形外科、心療内科といった幅広い領域の病気の相談で受診される患者さんもいらっしゃいますね。
全体的な診療における方針をお伺いします。
受診していただくからには、すべての患者さんにぜひ安心して帰ってもらいたいというのが一番の思いです。当院に来たら何とかなると思っていただきたいので、ますはしっかりと話を聞くことが重要だと考えています。しかし、なかなか本音を口にできない方もいらっしゃるため、顔色や表情、態度などにも気を配り、どうしてほしいのか察しながら神経を研ぎ澄まして対応するよう努めています。特に病気や検査の説明をする際は、患者さんのパーソナリティーを踏まえた話し方を意識しています。細かい説明を聞きたがらない方もいれば、医学的な詳しい説明を求める方もいるので、その人に合わせた対話が欠かせません。基本的には専門用語は使わず、どの方についてもできるだけわかりやすい言葉を使うよう徹底しています。
患者層を教えていただけますか?

1歳以上の子どもたちから90代の高齢の方まで幅広い世代の患者さんが受診されています。全体的には60代以上の方が多く、約9割がかかりつけ医院として利用されている方々ですね。主訴や疾患としては風邪や腹痛、感染症とさまざまですが、割合としては生活習慣病で定期的に通院されている方が大半ではないでしょうか。当院では多様な病気に対応しているので、うつ病や心身症といったメンタル系の悩みで来院される患者さんも珍しくありません。胃や大腸の定期検診を希望される方もよくいらっしゃいますね。
精密な診断と、病気の早期発見・早期治療に力を尽くす
内科の医師としてどんなポリシーをお持ちですか?

内科の医師が担う役割として何より重要なのが精密な診断です。病気の特定が遅すぎてもいけませんし、早合点による誤診や見逃しがあってもいけません。診断をつける上では、問診や診察、検査データなどの情報をしっかりと読解・解析して、いくつかの道筋を考えながら病気を特定していきます。もし治療の効果が芳しくなければ、一度下した診断を疑い、立ち戻って診断し直します。最も避けたいのは、誤った診断による治療を続けることです。当然、それでは病気の改善につながらないので、間違ったら正直に認め、正しい診断を追求することが私たちの使命にほかなりません。また、現代医学は日進月歩。昔と比べて、診断基準や概念そのものが変わった病気が多数ありますので、医療人として立ち止まらずに常に研鑽を重ねるよう力を尽くしています。
ご専門である内視鏡検査において重視されているポイントは何ですか?
内視鏡検査で局所麻酔は使いますが、一般的に眠った状態で検査するために用いられる鎮静剤を使わないのが当院の基本方針です。鎮静剤は人によっては興奮を覚える可能性があるほか、検査後のリカバリータイムが必要なので推奨していません。その分、消化器内科の専門性を発揮して検査のテクニックで、なるべく苦痛や違和感を抑えられるよう注力しています。その要となるのがこれまで培ってきた多くの経験と磨いてきた手の感覚。患者さんの表情や反応を注視しながら、とにかく優しく丁寧にじっくりと時間をかけて検査を進めるのが私のスタイルです。当院では胃・大腸の内視鏡検査に対応し、小さな病変も見逃さないよう病気の早期発見・早期治療に取り組んでいます。
生活習慣病の診療で注力されていることはありますか?

生涯にわたって長い付き合いにならざるを得ないのが生活習慣病です。それだけに患者さんの中には、煩わしさなどから薬の服用を拒まれる方も珍しくありません。その場合は、病気になった経緯や原因、薬の効果や副作用、薬を飲まないことで起こる弊害や合併症のリスクなどについてじっくりと説明を重ねます。決して無理強いはできませんので、できる限り治療に対する理解と納得を促すよう努めることが大切であると考えています。さらに、入念に行っているのが生活改善の指導。ほとんどの患者さんが普段から運動をしていない方なので、週3回・1回30分以上のウォーキングをお勧めしています。間食の中止や塩分を抑えた食事を心がけるといった、食習慣のアドバイスも個別に行っています。
患者に寄り添い、心の通った地域医療に貢献
子どもたちの病気にも対応されていますね。

当院では1歳以上の子どもたちの病気を診ています。受診理由は、風邪や感染症、水ぼうそう、腹痛など一般的な病気が大半です。小児の診療においては親御さんから話を聞くのはもちろんですが、小学校の高学年以上の子たちについてはなるべく本人と話すように心がけています。それくらいの年齢の子になると、親御さんに話していないことがあったり、本音を隠していたりする場合もあるからです。問診時の情報は診断の重要な手がかりですので、話しやすい環境をつくり、できる限り多くの情報を得られるよう取り組んでいます。精密検査や入院治療が必要な場合は、高度医療機関と迅速に連携して最善の治療が受けられるよう力を尽くしています。
医師を志したきっかけや仕事のやりがいを教えてください。
私の父は、医師と歯科医師の免許を持ち、当時としても珍しいタイプの医療人でした。田舎の開業医でしたので、地域の方々の病気は何でも診るというスタンスで、とにかく忙しくしていた姿を覚えています。そんな父の影響で自然と医師をめざすようになりました。しかし、小学校の高学年くらいまでなりたいと思っていたのは獣医師。私はトカゲやワニなどのエキゾチックアニマルを診る獣医師をイメージしていましたが、日本ではなるのが難しいと知り、きっぱりと諦めて医学部を志したのは中学生の時です。父と同じように幅広い病気を診る医師として独立して早15年。適切な診断と治療で病気の改善に導き、元気を取り戻していく患者さんの姿を見ることができたとしたら、そのたびに大きなやりがいを実感できます。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

病気に対する不安があると、自然と生活が暗くなります。病気を放置して重症化を招くのも避けましょう。一昔前は命を失うリスクが高かった胃がんや大腸がんなども、現代では早期発見・早期治療によって完治が期待できる病気になりました。検査機器や検査技術が進歩し、病気を見つけやすくなっているので、何か不安があれば些細なことでもお気軽に当院にご相談ください。適切な診断で、最善の治療につなげられるよう取り組み、必要に応じて高度医療機関と密に連携を図れる体制も整えています。

