石橋 正人 院長、石橋 恵美子 副院長の独自取材記事
はなはた内科クリニック
(福岡市南区/大橋駅)
最終更新日:2025/09/10

県道49号沿いに位置する「はなはた内科クリニック」。内科・脳神経内科・消化器内科・訪問診療を診療科目とし、レントゲンやエコー、内視鏡といった検査機器も備えている。同院は内科を専門とする医師2人体制で、特に石橋正人院長は脳神経内科、石橋恵美子副院長は消化器内科を専門に、ともに大学病院などでの豊富な診療経験を持つ。「めまい、しびれなど、特定の症状はもちろん、自分のどこが悪いかわからない方にぜひ来ていただきたいですね」とやわらかに語る正人院長。「消化器内科では、私を含め女性スタッフが丁寧に対応しますので、検査が不安な方も安心してお越しください」と笑顔で語る恵美子副院長。「みんなでいいクリニックにしていこう」を合言葉にスタッフ一丸となって取り組んでいるという。そんな2人に、クリニックの魅力を聞いた。
(取材日2025年8月5日)
脳神経内科・消化器内科を併せ持つクリニックを開院
まずはお二人が医師をめざしたきっかけから教えてください。

【正人院長】私は当院と同じ福岡市南区で育ちました。祖父が開業医で、3歳くらいの頃にはよく診察室に入れてもらっていたそうです。自分ではあまり覚えていないのですが、祖父が患者さんを診察する姿を見て影響を受けたのかもしれませんね。気づけば自然と医師をめざしていたように思います。福岡県から大分大学医学部に進学し、大分大学医学部附属病院や大分県立病院などで神経内科の勤務医として経験を積みました。
【恵美子副院長】私は親しい人が亡くなったことがきっかけです。「身近にお医者さんがいたら」と強く思い、医師をめざして大分大学医学部へ進学しました。その後は大分大学医学部附属病院や国立病院機構大分医療センターなどで、消化器内科の医師として働いていました。
たくさんの診療科目の中で、なぜ脳神経内科、消化器内科を選ばれたのですか。
【正人院長】脳神経内科は、診療科目の中でも最も診療システムが理論的。「こうなったら、ここにこんな症状が現れる」と体系立てて整理されている分野なので、やっていて面白く、自分に一番合っていると感じました。脳や神経は全身に広がり、つながっている臓器。「全身を診たい」と考えていた私にはピッタリでした。
【恵美子副院長】私自身、食べることが大好きで。人生、最期まで食べられることがとても大事だと思うのです。消化器のどこかに異常が起きると、おいしくご飯が食べられなくなってしまいます。そんな消化器に関わる手助けができたらと、消化器内科を選びました。
クリニックの特徴について教えてください。

【正人院長】大きな特徴は、内科とともに脳神経内科、消化器内科の専門的な診療が一つのクリニックで受けられることです。そもそも脳神経内科専門のクリニックが少ない上に、消化器内科では、胃・大腸の内視鏡検査や腹部超音波などの設備も導入しています。また、クリニックに足を運べない方には訪問診療も行い、より専門性の高い医療が必要な場合には地域の基幹病院とも連携しています。2024年4月の開院から1年。前身の田口外科クリニックに通われていた地域の方々はもちろん、若い方から高齢の方まで幅広い層の患者さんにご利用いただいています。長い間地域の医療に貢献し、地域の皆さんから親しまれたクリニックを引き継がせていただきましたので、私たちも長くこの地域の方々の健康を支えていけたらと思っています。ご家族やお友達が体調を崩した際に自信を持って勧めていただけるような「お勧めのクリニック」にしていきたいと思います。
「あたまとからだのかかりつけ医」をめざす
内科・脳神経内科・消化器内科・訪問診療が併設しているメリットはどういった点にありますか。

【恵美子副院長】時に内科で診察した結果、消化器に問題があるのでは?と考えられる場合もあるんです。そんな時にもスムーズに連携して対応できるのは、医師やスタッフ間の情報伝達の面や患者さんの移動などの負担を軽減するという面でもメリットなのではないかと思います。また、外来医師2人体制なので、消化器内科の急な検査対応をしやすいという点もありますね。
【正人院長】内科的な身体の管理だけでなく、脳の健康管理も可能なので、文字どおり頭からつま先まで全身の不調のご相談に対応しています。通院できなくなったら訪問診療も可能ですし、訪問診療の患者さんには認知症など脳神経内科疾患の患者さんが多いので、私の専門性が役立ちます。地域の「あたまとからだのかかりつけ医」になるのが目標です。
脳神経内科では時間をかけて診察を行うそうですね。大切にされていることなどはありますか。
【正人院長】脳神経内科で最も重要なのは「患者さんを診察すること」です。頭痛・めまい・しびれ・物忘れなどの症状に対し、「神経学的診察」を行います。特殊な診察ですが、病気の原因やどこが悪いかを推測して突き止め、診断や検査・治療の道筋を立てていきます。脳神経内科では症状を感じる部分だけでなく全身を診ていくため、どうしても時間はかかります。患者さんからすると「そんなところも診るの?」と思われるかもしれませんが、大切なことですし、きちんと原因を突き止めて安心していただきたいのです。「ここがこうだからこうなっている、だからこうしました」という説明を、できるだけわかりやすく行うようにしています。「こんなに丁寧に診察してもらったのは初めてだ」と感じていただけるよう、日々努力しています。
消化器内科では、女性スタッフによる診療をされているそうですね。

【恵美子副院長】消化器内科では、病気の早期発見や予防に貢献したいと考え、胃・大腸の内視鏡に加え、腹部超音波といった検査機器にこだわり、導入しました。今、女性の大腸がんの死亡率が下がらないという現状がありますが、胃や大腸の内視鏡検査を受けるのが恥ずかしいと躊躇する女性が多いのも事実です。そんな不安を少しでも払拭し、女性の味方になりたいとの思いから、消化器内科は私を含め、全員女性のチームで対応しています。また、勤務医時代に検診業務にも携わり、脂肪肝などの肝臓の病気にかかっている方が多いことを実感。そこで、肝臓の硬さや肝臓にどれだけ脂肪がついているかを数値で見られる超音波検査装置も導入しました。胃や腸、肝臓など消化器内科の専門家として、気兼ねなく相談しやすい窓口になりたいと、取り組んでいます。
院内院外問わず、密な連携体制で長期間患者をサポート
明るく温かな雰囲気のクリニックですね。チームワークを大切にされているとか。

【正人院長】現在、医師は院長の私と副院長、週1回ずつ訪問診療をお願いしている2人を加えた計4人。そのほか看護師4人、訪問診療専属の看護師1人、受付事務スタッフが3人在籍し、現在12人の体制です。組織は至ってフラットで、「みんなでいいクリニックにしていこう」を合言葉に、チームワークを大切にしています。毎朝の朝礼と月2回のスタッフミーティングで情報共有や意見交換を行うほか、日頃から一人ひとりが気づきや意見を発信し、良いものはすぐ取り入れるようにしています。
クリニックの展望をお聞かせください。
【正人院長】多くの方に知っていただき、来院していただけるようにすることが目標です。若い世代から高齢の方まで、そして外来通院が難しくなった場合には訪問診療も行い、密な連携体制で長く患者さんを見守り、サポートできればと思っています。
【恵美子副院長】実際に、まずお母さんが来られ、その後お父さんが来られて、さらにおじいちゃんやおばあちゃんに勧めていただくこともあります。その逆のパターンもあり、ご縁がご家族や知人へと広がっていくのはうれしいですね。
最後に、メッセージをお願いします。

【正人院長】脳神経内科については「症状があるけど、自分のどこが悪いかわからない」「いろんな病院に行ったけど、よくわからないと言われた」そんな方にこそ気軽に来ていただきたいです。それを調べて治療していくのが私の専門です。まずは足を運んでいただけたらと思います。
【恵美子副院長】気になることを気軽に相談できる、親しみやすい、そんな医師が私の目標です。「検査が恥ずかしい・不安」「こんな症状を言ったら変に思われるんじゃないかな」そんな心配は無用です。どうぞ気兼ねなくお越しください。